ワーケーション自治体協議会って何をしている団体なの?

仕事が忙しく「なかなか有給を消化できない」「家族と休暇を過ごすことができない」というようなお悩みを抱いたことは今までにありませんでしたか?近年、パソコンを片手に都会を離れて仕事ができる時代になってきています。それに伴い、仕事をすることを前提としてバケーション(休暇)を楽しむことができる働き方、「ワーケーション 」が今注目されているのです。
今回は、和歌山県や長野県を筆頭に誕生したワーケーション自治体協議会についてご案内します。

在宅勤務してるなら要チェック!ワーケーション自治体協議会についてご紹介

ワーケーション自治体協議会とは

「ワーケーション」とは、work(ワーク=働く)+vacation(バケーション=休暇)を合わせた働き方改革促進を進めるにあたって作られた造語です。

リゾート地や温泉地で休暇気分を味わいながらも仕事ができるスタイルのことを指します。

そのワーケーションを推進する自治体の集まりが、ワーケーション自治体協議会(通称:ワーケーション・アライアンス・ジャパン=WAJ)です。

どんなことをしているの?

ワーケーション自治体協議会は、受け入れ自治体とワーケーションを取り入れたい企業のマッチングや導入後のコミュニケーションを図ることを行なっています。ワーケーション自治体協議会が生まれたことによって、自治体も企業もよりワーケーションを導入しやすくなったといえるでしょう。

どの自治体が参加しているの?

2019年にワーケーションを推進していた和歌山県と長野県の呼びかけで、ワーケーション自治体協議会が誕生しました。当時、65の自治体での設立でしたが、参加している自治体は毎月のように増えています。

22の道県をはじめ、市町村では、北は釧路市・帯広市・北見市・網走市・千歳市・富良野市、南は名護市・宮古島市など150以上の市町村が参加しています。温泉地や人気観光地、移住プロジェクトを積極的に行っている地域が目立っている印象です。これらの自治体に加えて、日本テレワーク協会も運営に携わっています。

何を目的としているの?

ワーケーション自治体協議会の目的は、ワーケーションを推進、実行することや賛同自治体同士の情報交換の場を作ることです。具体的には、フォーラムの開催・自治体主催のワーケーション体験会・ワーケーション施設の紹介などを行っています。最近では、オンラインで首都圏ワーカーとワーケーション実施自治体とをつなぐイベントも多数開催されています。

自治体はどんな活動をしているの?

ワーケーションを行う自治体は、それぞれその特色や強みを生かしてワーケーションのプラン作成などを行なっています。長野県、北海道、和歌山県、沖縄県の事例を紹介します。

長野県の例

長野県千曲市は、信州でのリゾートテレワークモデル地域として積極的にワーケーションを取り入れています。千曲市へのアクセスは、東京からは新幹線で約100分、東京・名古屋・関西方面からは毎日高速バスも運行しています。

「ワーク・絶景・温泉」をキーワードに働き方に関心の高い企業や個人を受け入れています。美肌の湯で知られる信州随一の温泉街では、足湯をしながらのミーティングも実施可能です。

また、姨捨棚田は日本の棚田100選にも選ばれている場所で、松尾芭蕉をはじめ多くの歌人が訪れた程の絶景スポットです。千曲市のワーケーションでは、長楽寺の境内や別邸の月見堂、ゲストハウスをオフィスとして使うことができます。また団体でワーケーションを行う場合には、長野県千曲市観光協局がワーケーションプランをカスタマイズしてくれるサービスもあります。個人利用の方には、「絶景・寺・湯」をキーワードに、自由に選択しながらコワークや異業種等の交流ができるようになっています。このように、アイディアの創出や地域とのコラボレーションが生まれるようなプランも用意されています。

北海道の例

北見市では、故郷テレワークの推進と人材回帰モデルでワーケーションを推進しています。

北見市は北海道東部の中核都市です。源泉掛け流しのおんねゆ温泉やサロマ湖が有名で、JR北見駅周辺にはビジネスホテルが多数あります。

導入の経緯として、市内には国立北見工業大学がありますが卒業生は就職すると市外へ出てしまっていたということです。市はどうにか卒業生が北見市に残る方法はないかと考えました。そこで、IT企業の進出と、学生の就職あっせんサポートをしていましたが、新入社員をいきなり北見市で働かせるのは難しく、はじめは東京などの都市部で働き、テレワークで北見市に戻ってきてもらう人材回帰モデルを考案。北見市の商店街の空き店舗を活用し、テレワークオフィスを整備しました。ホームページやSNSを充実させ航空会社とパッケージプランを作成や、ふるさと納税サイトへ参画など、企業へのアプローチを中心にワーケーションを展開しています。

和歌山県の例

和歌山県は、熊野古道や南紀白浜など、自然豊かな観光地が有名です。その紀南地域を中心に以前からふるさとテレワークやIT企業の誘致に力を入れていました。現在、和歌山ワーケーションプロジェクト(WWP)として、ワーケーションのイベントや情報発信などを行っています。また、和歌山県はワークとバケーションだけでなく、非日常でのイノベーション、ワーカー自身のモチベーションやエデュケーション、地元事業者とのコラボレーションを推しています。さらに、ワーケーションの聖地と呼ばれる白浜町も和歌山県です。白浜町は、日本のワイキキと呼ばれる美しいビーチがあり、最高のロケーションで仕事をすることができます。IT企業のサテライトオフィスも年々増えています。アクセスも良好で、首都圏から羽田空港を利用して約1時間で移動できます。和歌山市や関西空港からも車や電車を利用して1時間半~2時間程で行くことができます。

沖縄県の例

「その仕事は沖縄で」を合言葉に、テレワーク誘致を行っております。沖縄ワーケーション のメリットは、なんと言っても観光スポットの充実です。マリンスポーツや国際通り、アメリカ村、免税店など、旅行で行きたい人気の観光スポットが多数あります。少し足を伸ばせば、石垣島などの離島も楽しむことができます。長期滞在すれば、沖縄の観光資源を最大限楽しむことができるため、沖縄好きの人にとっては最高のワーケーションになることでしょう。安価な宿泊施設も充実しているため、沖縄県民のような生活をしながらお仕事をすることも可能です。沖縄移住を少しでも考えている人には、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

ワーケーションを導入するメリット

ワーケーション自治体協議会が、ワーケーション導入を推進しているのには多くのメリットがあるからです。国土交通省観光局でも新たな旅のスタイルとして特設ページを設けて紹介しています。それでは、ワーケーションのメリットを具体的にみていきましょう。

人の流入を増やす

首都圏に集まる労働者層を地方へ流すための施策としても活用されています。働き盛りの世代は、どうしても首都圏に集まりがちです。そのため、地方では空き家問題や人口減少が課題になっています。ワーケーションは、首都圏から地方へ人の流れを作り出すのに有効なのです。

地域活性化

ワーケーションを行うと、宿泊や観光、ワークスペースのレンタルなど、ワーカーによる消費を促進することができます。人の流入があると、その地域の活性化にもつながるのです。

雇用創出

ワーケーションを行うことにより、雇用を創出することもできます。具体的には、宿泊施設や観光地、コインランドリーやコワーキングスペースの運営者、Wi-Fi環境整備をする事業者などが必要となる人材雇用です。

テレワークの推進

東京オリンピック・パラリンピック2020をきっかけに、7月24日がテレワークの日となり(通勤ラッシュ回避のためなどを理由)、国を挙げてテレワークを推進するようになきました。ワーケーション導入は、テレワークの促進の一役も担うことができるのです。

地域のブランドイメージを上げる

ワーケーション導入を全国にアピールすることによって、地域をブランディングしワーケーション以外でも地域のイメージアップにつなげることができます。

移住者が増える

ワーケーションで、その土地を訪れて何日か滞在し、現地の方と交流することで、その土地を気に入って移住を検討する人も少なくないのです。テレワーカーやノマドワーカーが増えている昨今、どこにいても仕事ができる環境も、移住を促進させる糧になっています。

口コミで観光客を増やす

ワーケーションで、地方各地に首都圏在住のテレワーカーが出向き、また首都圏に戻ってその良さを広めることで、ワーケーション以外の観光客も増やすことができます。

企業との提携チャンスを得る

自治体がワーケーションを促進することで、ワーケーションに興味がある企業は業務提携としてさらに自治体とのコラボレーションを企画する可能性もあります。航空会社や地元旅行会社と提携しワーケーションプランの企画を行なっている自治体もあります。

自治体の特産品や観光地をアピールする

ワーケーションのプランやテレワーカー誘致のポイントとして、自治体の強みを最大限活かすことができます。有名な観光地や大自然、温泉やビーチなどをPRして、ワーケーション利用者を呼び込みます。満員の通勤電車で通い都会で仕事をしていては味わえない仕事環境を提供することができるのです。

地域住民との交流促進

移住の話にもつながりますが、ワーケーションを導入することによってその土地の住民との交流も促進することができます。そこから新たな事業や雇用が生まれることもあるかもしれません。