リモートワーク・テレワークの部屋づくり! 快適な作業環境を実現するポイント

日本政府が推進する働き方改革に加え、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、テレワークやリモートワークを導入する企業が増えています。在宅で仕事をするときはワークスペース環境を整える必要があり、集中して作業できる空間のつくり方に頭を悩ませている人も多いでしょう。リモートワークに適した、ワークスペース環境づくりのポイントを紹介します。

集中力を高めるリモートワーク環境をつくろう! リモートワークをしやすいワークスペースづくりのポイント

リモートワーク環境に関するよくある悩み 

リモートワーク環境に関するよくある悩み 

2019年に働き方改革関連法が施行されて以来、リモートワークやテレワークを推奨する記事を目にする機会が増えたのではないでしょうか。リモートワークはオフィスに出社せず、時間や場所にとらわれない働き方ができるため、多くの人が「自由」「快適」というイメージを持っています。

しかし、実際にリモートワークを始めると、リモートワークを始める前には思ってもいなかった悩みに直面することが多くあります。リモートワーク環境に関するよくある悩みを知り、事前に対策しておくと、より快適にリモートワークに取り組めるようになりますよ。よくある悩みを5つ紹介します。

 

仕事とプライベート空間の境界がない

自宅を就業場所にしてリモートワークを始めるときに困るのが、仕事をするためのスペースがないことです。仕事専用として割けるスペースがないために、やむなくリビングやダイニングで仕事をし、「集中できない」と悩む人は少なくありません。

仕事をする空間とプライベート空間が重なると、私生活のことに気を取られ集中が途切れやすくなります。Webカメラを使ったオンライン会議では、背後にキッチンなどの生活空間が映り込み、生活感が伝わってしまう気恥ずかしさを覚えることもあるでしょう。

 

生活音が気になって集中できない

就業場所を選ぶときは「音」の問題に気を配る必要があります。自宅でリモートワークをする場合、リモートワーク中に同居している家族が室内を歩く音や洗濯機が回る音、掃除機の駆動音などが気になることがあるでしょう。複数の家族が自宅でリモートワークをしていると、家族が参加しているオンライン会議の話し声が耳に入ることもあります。

自分がオンライン会議をしている間は、特に周囲の音が気になるでしょう。小さい子どもの泣き声や笑い声、ペットの鳴く声、テレビの音声などは、オンライン会議をしている相手にも自分で思っている以上に大きく聞こえます。雑音に邪魔されて声がクリアに届かず、仕事に支障をきたす可能性もあります。

中でもカスタマーサービスなど、顧客とのやり取りが発生する業務を行う場合、雑音が大きいと相手を不快にさせてしまうかもしれないので注意しましょう。

 

・つい仕事以外のことに気が取られやすい

オフィス勤務なら同じ空間で働く同僚や上司の目があり、「見られている」という意識が働くことで、業務に集中しやすい緊張感があります。一方で、自宅でリモートワークをする場合は、他人の目がありません。さらに、自宅は趣味や娯楽のものが目に入りやすいので、「休憩のつもりがゲームに没頭してしまった」「ふとしたときに書棚のマンガを手に取ってしまった」など、仕事に関係ないことに気が逸れやすいでしょう。

ゲームやマンガに興味がない人でも、「5分だけ」と思いながらソファに横になると、いつの間にか30分ほど経過していたり、時間を忘れてペットと遊んでしまったりすることがあるかもしれません。自宅でリモートワークをするなら、ついサボってしまわないように就業環境を整えることが大切です。

 

・通信環境が悪い

リモートワークを始めてから気づくことの多いトラブルの1つに、「通信環境の問題」があります。「インターネットにつながりにくい」「インターネットの回線速度が遅くてストレスを感じる」などのトラブルは、インターネットを介して仕事を進めるリモートワークでは死活問題です。ストレスフリーにリモートワークをするためにも、インターネット環境はしっかり整えておきましょう。

特に、自宅で家族が同時に同じインターネット回線に接続する場合や、データ容量の大きい動画をオンラインで視聴する場合は、通信速度が低下してパソコンの動作が重くなることがあります。

意外と見落としがちなのが、Wi-Fiの電波を発信するルーター機器とリモートワークをする部屋の距離が遠いことです。物理的に距離がある、電波をさえぎるような壁やドアがあるなど、障害が多いほど、「通信速度が遅くなる」といった影響が出やすくなるので注意しましょう。

 

仕事で使う机や椅子を置く場所がない

リモートワークのための机やワーキングチェアを置くスペースがなく、仕方なくダイニングテーブルで仕事をしているという人もいるのではないでしょうか。自宅の中心にあるダイニングやリビングをリモートワーク用のスペースにすると、家族の出入りや話し声が気になる原因になり、集中力が途切れやすくなってしまいます。

 

リモートワーク用の部屋が欲しい人は増えている

国土交通省が2021年3月に発表した「新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う現時点での社会・国土の変化について(2月更新)」では、20歳から69歳の男女を対象に意識調査をしており、新型コロナウイルスの影響による暮らしの変化を知ることができます。2020年9月に実施した調査によると、20歳から69歳の男女の17%が、仕事が「在宅勤務になった」ことをきっかけに自宅の住み替えを検討しています。

新型コロナウイルスが拡大したことで、「住宅に求める条件」もリモートワークをしやすいような条件へ変化しています。「コロナ拡大による住宅に求める条件の変化」として最も多くあげられたのが、「仕事専用スペースが欲しくなった」ことです。上位5つの変化を紹介します。

1:仕事専用スペースが欲しくなった
2:通信環境の良い家に住みたくなった
3:換気性能に優れた住宅に住みたくなった
4:日当たりのよい住宅が欲しくなった
5:省エネ性(冷暖房効率に優れた)住宅に住みたくなった

自宅で仕事をする機会が増えると、より集中できるデスク環境・自宅環境を整えたくなる心理が垣間見えます。リモートワークをこれから始める場合は、まずはリモートワーク用の部屋やワークスペースを準備することをおすすめします。

なぜリモートワーク環境を整える必要があるの?

リモートワークはオフィスに出社せずに働けるので、場所にとらわれない自由がある人気の働き方ですが、就業場所をどこにするかによって仕事の効率が変化します。リモートワークをする場所は、自分の適性や業務内容から適切な場所を選ぶようにしましょう。

例えば、できるだけ静かな環境の方が集中できる人やオンライン会議をする人は、自宅の個室など家族がくつろぐスペースから離れた場所で仕事をするようにするとよいでしょう。雑音があっても気にならず、「人に見られている」という環境の方が集中できる人なら、コワーキングスペースやカフェを利用してみましょう。あえて自宅のリビングで仕事をするのもよいですね。

リモートワークをする上で大切なのは、「業務効率」です。リモートワークでは、就業中の業務態度が上司から確認できないため、評価は成果重視になりやすいものです。

データ入力の仕事であれば、1時間あたり何件のデータをミスなく入力できたかが評価の基準となるでしょう。業務に集中できるほど1時間あたりの入力数が増えて評価が上がり、時間単価のアップや、より責任ある仕事を任されるようになるかもしれません。結果や成果が重視されやすいリモートワークでは、どれだけ業務に集中して効率的に仕事を進められるかが収入にも影響します。

もちろん、リモートワークにはリモートワーク用の部屋が「絶対必要」というわけではありません。初めてリモートワークに挑戦する人は、「自分にリモートワークが合っているのか」「安定した収入を得られるのか」と不安がありますよね。最初から完璧を目指すのではなく、無理のない範囲で仕事環境を整え、必要に応じて環境を変えていくとよいでしょう。

リモートワーク用の部屋がない! スペース活用法

リモートワーク用の部屋がない! スペース活用法

在宅でリモートワークを始めようとすると課題になるのが、仕事部屋にできる部屋や仕事に集中しやすい環境を整えられる場所がないことです。仕事用のスペースがないからとダイニングテーブルで仕事をすると、「家族の足音や話し声が気になって集中できない」、「ダイニングテーブルが低くて長時間PC作業をしていると首や肩がこる」といった問題が発生します。

リモートワークをするための部屋が欲しいと思っても、部屋の模様替えや部屋数の多い住宅へ引っ越しをすぐに実行するのは難しいですよね。リモートワーク用のスペースが欲しいのに確保できないと悩んでいる人は、自宅の一角をワークスペースとして活用してみてはいかがでしょうか。

自宅のスペースを活用するアイデアを紹介します。

 

・ LDK(リビングダイニングキッチン)を活用する

リビングで食卓として使用しているダイニングテーブルは、仕事用としてはテーブルの高さが足りず首や肩にかかる負担が大きいため、PC作業には向いていません。しかし、リビングやダイニングは自宅の中でも特に広い空間なので、リビングやダイニングの空いたスペースに「オープンデスク」を設置すると、体への負担を軽減できるのでおすすめです。

オープンデスクとデスクワーク用のチェアを置くだけで、簡単にワークスペースを確保できます。リモートワーク用にオープンデスクを求める人が増え、デザインや機能の選択肢も増えています。昇降式で高さ調節ができるデスクや、より集中力を高められるように両サイドに仕切りがついたデスク、使わないときは折りたためる収納式のデスクなど、自宅の環境や使い方をイメージして最適なデスクを選びましょう。

 

・廊下/玄関ホールを活用する

リビングやダイニングでは、ついくつろいでしまって集中できない人は、廊下や玄関ホールをワークスペースにするのがおすすめです。通路として使われる廊下や玄関ホールはもともと家具が少ない場所であり、家族の存在も感じにくいので、リモートワーク用の部屋をつくらずにスペースを確保できます。

廊下や玄関ホールをワークスペースにするなら、少ないスペースを活用できる「スタンディングデスク」がおすすめです。立ったまま仕事を進められるスタンディングデスクは、座り姿勢よりも腰への負担が小さく、集中力も続きやすいというメリットがあります。

廊下は各部屋への行き来がしやすい場所なので、子育てや介護などで家族の様子をみたり家事をしたりしながらでも、仕事を進めやすいでしょう。

 

・畳小上がり/和室を活用する

自宅に畳小上がりや和室があるなら、その一角をワークスペースとして活用できます。特に、畳小上がりを日常生活であまり利用していないのなら、有効活用して「ロータイプデスク」を置くとよいでしょう。

ロータイプデスクは一般的なデスクよりも高さがないので、和室での座り姿勢に適しています。ロータイプデスクに合う高さの背もたれ付き座椅子を選ぶことで、体への負担を少なくできるでしょう。

畳の上に一般的な高さのデスクとチェアを置くこともできますが、体重がかかることで畳に椅子の跡がついたり、立ちすわりの動作で畳が擦れたりします。デスク&チェアを使う場合は、マットを敷くなどの対策をおすすめします。

 

・部屋の角を活用する

書斎やリビングなど、自宅の一角に空きスペースがあっても、「家族がそばにいるので仕事しにくい」「趣味の物を置いているので気がそれやすい」と思う場所があるなら、もともとの壁と「パーテーション」や「間仕切り」「ロールカーテン」などでスペースを囲んでみましょう。

少しの設備投資で簡単に独立した空間がつくれ、集中して仕事を進められます。家族がいないときには仕切りをせずオープンにして、気分を変えて仕事ができる点がメリットです。

 

ワークスペースづくりのポイント

ワークスペースづくりのポイント

集中してリモートワークをするためには、リモートワーク用の部屋やワークスペース環境を整えるポイントを押さえることが大切です。自宅の間取りやライフスタイルに合わせて、仕事と家事や育児を両立させて、無理なく仕事を楽しめる環境づくりに取り組みましょう。

ワークスペースづくりのポイントを、6つ紹介します。就業場所を決める際に、ポイントを押さえているかチェックしてみましょう。

 

・プライベート空間との切り替え

仕事中はしっかりと仕事に集中し、休憩時間や就業時間を終えてからはゆっくり休む、メリハリのある生活を送るためには、プライベートと仕事空間を明確に分けるのが理想的です。仕事用の部屋を用意したり、自宅の一角に仕事専用のスペースをつくったりすれば、家族や趣味、ゲームやマンガなどの誘惑から物理的に距離を置いて、仕事に集中しやすくなります。

プライベートと仕事の空間を分けるために、手が届く範囲には仕事で使う資料や機材などだけを置いて、ワークスペースの周辺に仕事と関係ない物を置かないように注意しましょう。

 

・セキュリティ対策をする

リモートワークで扱う情報は、企業の重要機密や個人情報が含まれる場合があるので、仕事関連の情報の取り扱いには十分に注意しましょう。「家族だから見られてもよいだろう」と軽く考えず、ワークスペース内できちんと管理することが大切です。

リモートワークを始める際に取り交わす契約書には、服務規律に関する就業規則条項として、「企業から所定の手続きを経て持ち出した情報、および在宅勤務における作業の経過および成果について、第三者(家族を含む)が閲覧・コピーしないように最大の注意を払うこと」などと記載されているケースがあります。

たとえ家族であっても、業務内容や情報を見られないように、席を立つときは「ディスプレイを暗くする」「ロックをかける」「プライベート利用と仕事用のPCユーザーを分ける」などの対策を取りましょう。

 

・収納スペースをつくる

昨今はペーパーレス化が進み、紙の書類をやり取りする機会は減っていますが、ゼロではありません。業務内容によっては、リモートワークを始めることで自宅に書類の山ができることもあるでしょう。

書類を安全に保管しておくために、収納スペースを確保しましょう。よく使う資料は手が届く範囲に置き、あまり使わない資料は高いところに置くなど、置く場所を工夫するとより効率的に仕事を進められるようになりますよ。

収納するのは、書類だけとは限りません。オンライン会議用のヘッドセットを置く、文房具やメモを置く、ドリンクや小腹を満たすおやつを置く、といったスペースを用意して、機能的なデスク周りを目指しましょう。

 

・インターネット環境は速度に注意

自宅を就業場所にするなら、ストレスなくリモートワークができるインターネット環境を整えましょう。賃貸物件に住んでいる場合、インターネット回線はマンションやアパートが契約している居住者共通の固定回線につなぐか、部屋ごとに固定回線を契約するかのどちらかの方法になるでしょう。

共通のインターネット回線を使ってリモートワークをする場合は、面倒な手続きをせずに使い始められる反面、複数人が同じ回線を利用するため動作が重くなりやすいというデメリットがあります。個別にインターネット契約ができる賃貸物件や一戸建ての場合は、仕事で必要なデータ容量や通信速度が確保できるプロバイダや通信会社を選んで契約しましょう。

 

・机を置く位置と向きを厳選

ワークスペースをつくる際は、まず机の置き場所から考えるとスムーズでしょう。このとき、机をどの向きで置くかまで考えてワークスペースづくりに取り掛かることが大切です。

近くに窓があるなら、窓を正面にして机を置くか、窓を背にして机を置くか検討しましょう。窓の近くは、一息つきたいときに外の景色を眺められるので、気分転換ができるのがメリットです。

ただし、窓に向けて机を置くと手元はパソコンの影となり、パソコン画面自体も明るく設定しないと見えづらくなるため、知らず知らずのうちに目が疲れてしまうかもしれません。遮光カーテンを設置したり、パソコンの角度を調整したりして、長時間の作業でも疲れにくい配置を検討しましょう。

日中の光が横や後ろから差し込むと、作業スペースが自然光で明るく保たれるので目が疲れにくくなります。ただし、Webカメラを使用する機会の多い人は、顔が影ができてしまうデメリットがあります。デスクライトを配置するなどの工夫が必要でしょう。

集中力を高めたい人は、壁に向かって机を置くとよいでしょう。壁を正面にすると、テレビやマンガなど、仕事に関係のない物が目に入りにくくなり、気が散ることなく仕事に取り組めます。

 

・光熱費を抑える

オフィスに出社したら、就業中の冷暖房や光熱費は勤め先の企業が負担してくれますが、リモートワークではそうはいきません。企業によっては「テレワーク手当」として、光熱費や文房具などの経費を負担してくれることがありますが、できるだけ光熱費にお金はかけたくないですよね。ワークスペースをつくるときは、冷暖房効率が良く、光熱費を安く抑えられる場所を選ぶことをおすすめします。

例えば、家族と同じ空間で仕事をすれば、別々の部屋にいるよりも冷暖房費用を抑えられます。家族の存在が気になって仕事に集中できないなら、パーテーションなどで空間を区切るとよいでしょう。日当たりの良い部屋で仕事をすると、日中に電気をつける必要がないので電気代がかさまずに済みます。

ワークスペースや部屋をつくる方法

リモートワークやテレワークの普及とともに、自宅にワークスペースやリモートワーク用の部屋をつくるためのグッズが増えています。自宅の環境やライフスタイルに合わせて、ワークスペースづくりをしましょう。

ワークスペースや仕事用の部屋を比較的簡単につくる方法を紹介します。

 

・パーテーション

リモートワーク用の部屋がない人におすすめの方法は、「パーテーション」で空間を区切ることです。パーテーションを開いて区切りたい場所に置くだけで、簡単に半個室のワークスペースが確保できます。

空間に壁をつくることで、パソコンや仕事関係の物以外への視覚がさえぎられ、気を逸らさずに仕事に集中できます。その反面、パーテーションでは音をさえぎることができないので、家族がそばにいたりテレビを見ていたりすると、雑音が気になって集中力が続かない場合があります。

「パーテーション テレワーク」「パーテーション リモートワーク」などのキーワードでインターネット検索をしてみると、さまざまな色やサイズ、価格のパーテーションを見つけられます。予算や設置予定の場所の広さと相談しながら、自分に合ったパーテーションを選びましょう。

 

・インスタント個室

「インスタント個室」とは、組み立てるだけで簡単に小さな個室をつくれる商品です。「プライバシーテント」や「室内テント」と呼ばれるものもあります。

インスタント個室には防音仕様のものがあるので、周囲の雑音や家族の生活音が気になりにくくなります。四方を壁に囲まれるので仕事への集中力が増し、効率的に仕事を進められるのがメリットです。

デメリットは、長時間過ごすには閉塞感が強いことです。インスタント個室の多くは、人ひとりが入るといっぱいになり、狭く感じられます。インスタント個室には、小窓がついていて自然光を取り入れたり、外の景色を見たりできるものもあるので、長時間リモートワークをする人には、開放感のある小窓付きのインスタント個室がおすすめです。

集中力を持続させる便利グッズ

集中力を持続させる便利グッズ

リモートワーク用の部屋やワークスペースに最低限必要なのは、インターネット環境とパソコン、机、椅子です。集中力をより高めて仕事効率をアップさせるためには、リモートワーク向けのグッズやガジェットを用意するとよいでしょう。

集中してリモートワークに取り組める、おすすめ便利グッズを紹介します。

 

・ヘッドセット

リモートワークで気になりやすいのが、周囲の雑音です。家族の生活音や自宅に面した道路の交通音などが耳に入り、仕事に集中できない人は少なくありません。特に、オンライン会議をする場合、雑音があると会話がスムーズにできず、仕事に支障をきたす恐れがあります。

雑音が耳に入るのを防ぎ、オンライン会議にストレスなく参加するためにおすすめなのが、ヘッドセットです。

ヘッドセットには両耳タイプのものと、片耳タイプのものがあります。両耳タイプなら周囲の音が聞こえにくくなるので、仕事やオンライン会議に集中しやすくなります。片耳タイプは、育児や介護などのために、家族の様子を常に確認したい人におすすめです。

ヘッドセットを選ぶ際は、接続方法が有線か無線かという点も重要です。有線接続はパソコンにつなげて使うので、充電が不要で音声も安定していますが、ケーブルの長さによって動ける範囲が制限されます。無線接続できるヘッドセットは、ケーブルに制限されることなく動けるので、育児や家事をしながら使えます。一方で、接続不良によって音が途切れることがあるというデメリットがあります。

 

・ロールスクリーン

オンライン会議は、ビデオをオンにして参加する必要があるため、背景に映り込むものに注意しましょう。生活感あふれる室内や家族のプライベートな姿は、あまり見られたくないですよね。

Zoomやmeet inなどのオンライン会議ツールには、バーチャル背景を設定したり、背景をぼかしたりする機能がありますが、パソコンのスペックや通信速度により動作が重くなってしまうことがあります。背景を隠したい場合に役立つのが、ロールスクリーンです。パーテーションのように、背後の視界をさえぎることができるため、背景に何が写り込むかを心配せずにオンライン会議に参加できます。

木目調や障子柄、自然の風景やアート作品など、デザイン性の高いロールスクリーンがあるので、インテリアとしても使えるのがうれしいですね。

まとめ

リモートワークは、集中して取り組める環境づくりができるかどうかで、仕事の効率が変わります。初めてリモートワークに挑戦する人は、無理のない範囲でワークスペース環境を整えていくとよいでしょう。リモートワーク専用の部屋がない場合には、まず簡単に導入できるパーテーションや間仕切りの設置をおすすめします。

ワークスペースをつくるポイントは、オンとオフを切り替えやすい部屋づくりを意識することです。集中できるワークスペース環境は、人によって異なりますが、自分の性格やライフスタイル、育児や介護との両立など、自宅での過ごし方に合わせたリモートワーク環境を検討してみましょう。