在宅ワークのデメリット4選!メリットや解消方法も徹底解説

在宅ワークは、働き方を大幅に変えた次世代のワークスタイルです。新型コロナウイルスの影響もあり、在宅勤務を取り入れる企業は増加しています。少子高齢化により人手不足が慢性化している日本では、今後も減少はないでしょう。

一見すると魅力ばかりの在宅ワークですが、デメリットも存在します。そこで今回の記事では、在宅ワークのデメリットにフォーカスし、その解消方法も併せて徹底解説します。現段階で在宅ワーク(テレワーク)に挑戦している人、これから開始する人のお役に立てれば幸いです。

在宅勤務とは?

在宅勤務とは?

在宅勤務とは、自宅を就業場所とする働き方のこと。インターネット環境さえあればいつでもどこでも作業できることから、次世代のワークスタイルとして注目されています。自宅で仕事できれば、いくつもの制約から解き放たれるため、人によっては「毎日の出勤には戻りたくない」と考える人もいるほど。現に、在宅勤務は勤務地・通勤時間・契約形態に縛られない働き方です。自由なライフスタイルの確立にも一役買っています。

こうした在宅勤務はリモートワーク(テレワーク)とも呼ばれ、導入する企業も増加傾向にあります。最近では在宅勤務に限らず、カフェ・コワーキングスペースで働く人もいるなど、働き方は自由自在。就業場所を自分で選べる時代となっています。

在宅勤務とリモートワークの違いは?

在宅勤務とリモートワークの違いは?

在宅勤務と同じ意味で使用されているのが、リモートワーク(テレワーク)です。しかし、厳密にこれらの言葉は別物。遠隔で仕事する点は共通していますが、就業場所が変わります。

在宅勤務は、文字通り自宅で仕事することを指します。対して、リモートワーク(テレワーク)は自宅に限りません。カフェでもコワーキングスペースでも、遠隔での仕事であればリモートワーク(テレワーク)と表現可能です。つまり「在宅勤務=自宅」で、「リモートワーク(テレワーク)=場所は指定されない」わけです。この点が両者の違いといえるでしょう。

他にも、モバイル機器を駆使して移動中・出張先で働くことを、モバイル勤務と表現することもあります。これらは在宅勤務を含め、リモートワーク(テレワーク)のカテゴリーに含まれる言葉として覚えておきましょう。

在宅ワークのデメリット

在宅ワークのデメリット

ここからは、在宅ワークのデメリットを解説します。

 

オンとオフの切り替えが難しい

在宅ワークは自由に働ける一方、オンオフの切り替えが難しいのがデメリットです。オフィスに出勤する場合、上司や部下をはじめ同僚もいることから、否が応でも仕事モードに切り替わります。しかし、在宅勤務の場合はプライベートな空間。誰の目もありません。それでいて、自分の好きなものに囲まれている環境で働くこととなります。結果的に、オン・オフの境界線がわからなくなる人もいます。

 

オン・オフの切り替えができないと、作業に集中できません。自己管理できない人ほど、自由になることで作業効率が著しく低下する場合もあります。一度そういった状況に陥ると、1日モニターをだらだらと眺めて終わることになるかもしれません。

またオンとオフの切り替えができないことで、オーバーワークになるリスクもあります。真面目な人は「この作業は今日中に終わらせないと」と考え、就業時間を超えて働くことも。結果的に、長時間労働になることもあるでしょう。在宅ワークは「適度に働く」が難しいワークスタイルといえるかもしれません。

 

孤独を感じやすい

在宅ワークは「出勤から解放された」と、最初は嬉しい気持ちになるでしょう。しかし、数日・数週間・数か月を日を追うごとに、孤独感が強くなる人も。人間は社会とのつながりを失うと、孤立感に苛まれる傾向にあります。

もちろん、なかには一人でいるのが好きな人もいますが、多くの人はまったく会話せずに仕事する状況に耐えられません。仕事の成功を一緒に喜ぶ人もいなければ、作業の失敗を慰めてくれる人もいません。その状況に耐えられるかどうかによって、在宅ワークの快適度が左右されるでしょう。

オフィスにいれば、ちょっとした雑談や相談も気軽にできます。しかし、在宅ワークでは、何度も電話・メールするわけにもいきません。連絡しても相手との温度差により、誤解が生じてしまうケースもあるでしょう。そのような状況からコミュニケーション不足に陥り、社会との一体感・所属感すらも失いがちです。

 

セルフマネジメント(自己管理)ができない人は難しい

在宅ワークは、セルフマネジメントが欠かせません。いわゆる自己管理できない人だと、仕事を先延ばしにして気づけば納期ギリギリなんてことも。

基本的にオフィスは周囲の目があるため、自然と作業も捗ります。怠けていれば上司や先輩に注意されるでしょうし、部下や後輩に軽蔑されるでしょう。しかし、在宅ワークは、そういった周囲の目がありません。語弊があるかもしれませんが、サボろうと思えばサボれてしまうわけです。それでいて自宅に備え付けてあるテレビやベッド、その他の趣味など誘惑も計り知れません。ゆえに自己管理能力がないと、在宅勤務は厳しいといえるでしょう。

普段から仕事をサボりがちな人が、在宅勤務に切り替えたことで作業が進まなくなった事例も。このように否が応でもデスクに向かう環境がないとダメな人にとっては、むしろ在宅勤務が苦行となる恐れがあります。

 

正当な評価を受けられないケースもある

在宅ワークは自由に働けるものの、成果物のみで評価されるケースも少なくありません。その過程にある努力や成長は評価されないことも多く、正当に評価されていないと感じる在宅ワーカーもいます。

企業側も、本人がきちんと作業しているのか確認する術がないため、判断が難しいところです。企業によっては、業務中のWebカメラの作動を義務化しているところもあるものの、従業員を疑う企業は反感を買いやすいです。このような背景から、真面目に働いている在宅ワーカーが正当に評価されない状況も生まれやすくなっています。

それだけでなく、在宅ワーカーのなかには「大切に扱われていない」と感じる人も。契約形態が自由になった反面、一生懸命働いても契約をすぐに切られる場合もあるわけです。こうした「在宅ワーカーの使い捨て」も問題視されており、最近は雇う側が働く側を選ぶのと同様に、働く側も雇う側を選ぶ時代となりつつあります。

在宅ワークは効率化を重視するあまり、定期的な連絡も簡素なものになりがち。その結果、勤勉な在宅ワーカーほど社会から隔絶された感覚に陥りやすくなり、メンタルの不調にもつながります。今後、働く側はもちろん雇う側も、お互いが正しい認識で評価できるような取り組みが必要となるでしょう。

在宅ワークのメリットは?

在宅ワークのメリットは?

ここからは、在宅ワークのメリットを解説します。

 

時間を有効活用できる

在宅ワークは毎日の出勤が必要ないため、今まで通勤時間に充てていた時間を有効活用できます。それだけでなく着替えやメイクなど準備の時間も削減できるため、1日で30分〜1時間ほど時間に余裕が生まれる人もいるでしょう。通勤に1時間かけていた人は、単純計算で1日2時間前後の時間を確保できることになります。

当然、満員電車で苦しい思いをする必要もありません。つまり、在宅ワークは通勤時間を有効活用できるだけでなく、その他の付加価値も数え切れないわけです。

仕事によっては、作業時間を自由に決められるものもあります。例えば、一定の納期までに成果物を納品できれば、仕事の過程は問わない企業も。こうした働き方が実現したことで、仕事の効率アップにつながった企業も計り知れません。

単純に、在宅勤務になったことで飲み会などに誘われる機会も減り、自分の時間を大切にできるようになったと実感する人もいます。職場の人と食事する時間も重要ですが、現代人はそれ自体が無駄だと感じる人も珍しくありません。飲み会に参加すれば、1回1〜2時間は消費することとなります。毎週飲みに誘われる職場であれば、1か月で4〜8時間の時間損失が生まれる計算です。

もちろん、職場の人とのコミュニケーションは重要なので、すべて断るのはおすすめできません。しかし、自分の時間を大切にしたい人にとっては、在宅ワークこそ時間の有効活用に便利といえるでしょう。

 

家族との時間をつくりやすい

在宅ワークは、一般的に自宅での仕事が基本のため、家族との時間もつくりやすいでしょう。小さな子供がいる家庭や介助が必要な両親・祖父母がいる家庭では、家族との時間が必須ですよね。在宅ワークであれば、そういった育児や介護の時間も確保できます。

また在宅勤務ゆえに、不測の事態にも対処できます。例えば、小さな子供が怪我をしたり、風邪をひいたりするケースもあるでしょう。介助が必要な両親・祖父母も同様です。そういった家族のトラブルにいち早く対処できるのも、在宅ワークの強み。緊急事態が発生したときに自宅にいられるのは、大きなメリットといえるでしょう。

 

就業場所の制限がない

在宅ワークは、パソコン・タブレット・スマートフォンなどのデバイスがあれば、いつでもどこでも働けます。インターネット環境さえあれば、就業場所は問われません。自宅に限らずカフェやコワーキングスペースでも働けますし、海外で働く在宅ワーカーも存在します。

雇用されている企業の規定にもよりますが、自分で働きやすい環境を選べるのが在宅ワークの強みです。逆に自宅で集中できない場合は、企業が用意しているサテライトオフィスで働くのもよいでしょう。

こうした就業場所の制限がない点は、配偶者の転勤にも強いことを意味します。仮に夫(妻)が転居を伴う転勤を言い渡された場合でも、在宅ワークなら瞬時に対応可能です。どちらか片方が単身赴任する必要もないため、夫婦のライフスタイルを変える必要もないでしょう。一見すると不安定な印象のある在宅ワークですが、そういった点では逆に安定しているといえます。

在宅ワークのデメリットを解消するには?

在宅ワークのデメリットを解消するには?

最後に、在宅ワークのデメリットを解消する方法を解説します。

 

在宅ワーカーの評価制度が整っている企業に勤める

近年、在宅ワーカーの扱いを改善すべく、評価制度を整えている企業も増えてきました。これにより在宅勤務であっても正当な評価を受け、在宅ワーカーとして成長している人も少なくありません。評価制度が明確であれば、モチベーションも維持しやすいでしょう。

企業によっては成果物だけでなく、本人の勤怠状況も加味する場合があります。定期的に出社することで本人の貢献度を確認したり、仕事の進捗状況によって判断したり、やり方次第で評価は千差万別。なかには、出社している従業員と差別せずに評価する取り組みを強化している企業もあります。

そういった企業でなら、不公平感を抱かずに働けるのではないでしょうか。もちろん、企業に所属する以上は結果を残さなければなりません。自信のスキルを高めることも忘れずにしましょう。

 

オンとオフの切り替えをできるようにする

在宅ワーカーは、オンとオフの切り替えが難しいとされています。そのため、まずは時間の境界線を明確にしましょう。例えば、朝9時〜昼12時まで働くと決めたら、12時以降は休憩を取るようにするだけで違ってきます。その後、昼13時〜夜17時まで働くと決めておけば、17時以降はプライベートな時間となります。このように先に就労時間を定めておくことで、よりオン・オフがはっきりとするはず。

なお、企業によっては「土日祝日も作業可能」とするところがありますが、これもオン・オフの切り替えを困難にさせる原因となります。できれば、休日も明確にしておきましょう。休む日を決めて、その日は仕事をしない。このようにはっきりした境界線を作らないと、延々と作業する場合もあります。可能な限り、「平日=仕事」「休日=プライベート」と明確な基準を設けてください。

休憩中は連絡手段も電源を落とすなど、意識的にオンとオフをはっきりさせるのがおすすめ。無理そうであれば、ランチやディナーは外出するなど、職場となる自宅を離れるのもおよいでしょう。

 

在宅ワークの正社員求人に特化したサイトを利用する

在宅ワークは、正社員求人に特化したサイトを利用しましょう。昨今、リモートワーク(テレワーク)の普及により、在宅ワーカー向けの求人を扱っている求人サイトもあります。「ReWorks(リワークス)」は、フルリモートの正社員求人に特化したサイトです。効率的にリモート求人を探したい人は、ぜひご活用ください。

なかには地方在住でも応募できる求人も多くあります。北海道や沖縄にいながら東京の企業で働くようなイメージです。このような働き方を、選ぶ人も増えつつあります。

まとめ

在宅ワークは、メリットがある一方でデメリットもあります。特に在宅ワークの欠点としてよく挙げられるのが、オン・オフの切り替えや孤独感。在宅勤務を求める人が多い反面、そういったセルフコントロールの大変さが目立ちます。なかには、セルフマネジメントができず、やる気を失う人も少なくありません。企業によっては、リモートワーカー(テレワーカー)の扱いに慣れておらず、正当に評価する術が確立されていない場合もあります。

そういった意味では、まだまだ在宅ワークにも課題があるといえるでしょう。しかし、最近ではそういった欠点をきちんと補いつつ、在宅ワーカーを大切に扱う企業もあります。これから在宅での仕事を考えている人は、ぜひそういった企業で働いてみてはいかがでしょうか。