障害者雇用で正社員スタートの求人は、あまり数が多くないのが現状です。契約社員など非正規雇用で一定期間働いたのち、成果が評価されて正社員登用されるケースがほとんどでしょう。障害者雇用にはさまざまな配慮が必要となり、いきなり正社員として働くのが難しいためです。

しかし近年は正社員の雇用に積極的な企業も増えていて、なかには心身の負担が少ないフルリモートの求人もあります。障害があっても症状が安定していて、コミュニケーションが問題なく取れる人であれば、正社員でフルリモートという働き方も実現可能です。

障害者雇用のフルリモートワーク求人には、どのような特徴があるのか見ていきましょう。

職種は幅広い

障害者雇用であっても、幅広い職種の求人があります。事務系、技術系、コンサルタントなど多岐にわたっているため、自分のスキルに応じて職種が選択できるでしょう。

未経験OKの求人も見られる

フルリモートは完全未経験の募集が少ない傾向ですが、なかには未経験OKの求人も見られます。職種は事務系が特に多く、研修体制が整っている企業であればエンジニアでも未経験OKの求人があります。

年収500万円以上の求人もある

数は少ないものの、年収500万円以上の求人もあります。年収が高いのは、エンジニア、コンサルタント、デザイナー、プロダクトマネージャーなど専門スキルが必要な職種です。ほとんどの求人で実務経験やスキルが求められているため、実績がある人はぜひチャレンジしてみましょう。

障害者雇用のフルリモート求人では、次の職種の募集が多い傾向にあります。実務経験がなくても一定のパソコンスキルを有していればOKな求人もあるため、自分にできそうなものがあれば積極的に応募してみましょう。

事務サポート

事務職にはさまざまな種類があり、それぞれ仕事内容はまったく異なります。代表的な事務の仕事は次の通りです。

【一般事務・OA事務】

書類管理やファイリング、パソコンでの資料作成やデータ入力が主な業務です。また電話や来客の対応、郵便物管理などもおこないます。

【営業事務】

営業職をサポートする職種です。具体的には見積書・発注書・請求書などの書類作成や発送の他、商品の在庫管理などを担当します。

【経理事務】

企業のお金の出納や伝票処理、経費精算、帳簿作成などが主な業務です。「月次・四半期・年次決算」といった重要性が高い業務を担当する場合は、簿記・法人税法・商法など会計や法律の知識が求められます。

【人事・労務事務】

従業員の入社・退職・異動や給与の支払いに関する業務を担当します。具体的には、人が入社した際の社会保険手続きや勤怠管理、給与計算などです。

【総務事務】

総務事務は企業の運営に必要な物品などの購入や管理が主な業務です。例えばデスクやパソコン、文房具などの備品や設備管理の他、オフィスの防災・防犯対策も総務の役目になります。企業によっては人事・労務と統合されているケースもあります。

インサイドセールス

インサイドセールスは「内勤営業」とも呼ばれています。フィールドセールスと異なり、クライアント先へ訪問することなく電話やメールなどでコンタクトを取るのが仕事です。

インサイドセールスが担う役割は企業によって異なり、見込み顧客のアポイントを獲得したあとにフィールドセールスへパスする場合もあれば、商談から成約までを担当するケースもあります。

企業によってはインサイドセールスがマーケティングの一部を担うこともあるため、求人に記載してある業務内容をよく確認してから応募しましょう。

ソフトウェア開発

ソフトウェア開発とは、アプリやシステムなどの開発を担う仕事です。ソフトウェア開発には大きく分けて次の3種類があります。

【アプリケーション開発】

アプリケーション開発は、AndroidやiOSの他、WindowsとmacOSで利用可能なソフトウェアを開発する業務です。

【Webシステム開発】

ブラウザ上で動作可能なソフトウェアの開発です。例えばAmazonなどのECサイトやGmail、給与管理などの業務システムなどが挙げられます。

【組み込み開発】

組み込み開発とはテレビなどの家電、機器などのハードウェアに搭載するシステムを開発する仕事です。近年ではスマートスピーカーに代表されるIoT分野が急成長しており、組み込み開発エンジニアが活躍しています。

採用アシスタント

採用アシスタントは人事事務の一部で、採用活動におけるさまざまな業務のサポートを担当します。業務範囲は企業によってさまざまですが、Web会議システムを利用した採用面談を担当する場合もあるでしょう。

応募者管理や面談日程調整、合否連絡など、応募者と直接やり取りをする窓口としての役割を担うことが多いため、企業イメージを損なわないよう丁寧かつ迅速な対応が求められます。その他にも採用後手続きの案内や入社当日のガイダンス、簡単な研修を担当する場合もあります。

マーケティング業務

マーケティングとは、市場のニーズを探り自社の商品やサービスを効率的に提供するための一連の活動を指します。マーケティング業務の具体的な内容は、次の通りです。

【市場調査】

商品企画や販売促進のもととなる市場データを集めます。そしてどのようなニーズがあるのか分析し、商品開発や営業戦略の方向性を明確にする業務です

【商品企画】

市場調査などをもとにして、ニーズを満たす商品を企画します。商品のコンセプトを検討したり試作品を作って試行錯誤したりしながら、売れる商品の企画・開発をするのが役割です。

【営業企画・販売促進】

商品やサービスを販売するエリアや販売手法、キャンペーン施策などを企画・実行します。より効率的に売上を上げるために、さまざまなデータを基にターゲットを明確化するのが大切です。

【宣伝・広告】

より多くの人へ商品やサービスを知ってもらうための広告戦略を担う業務です。広告デザインだけでなく、どの媒体へ広告を出すかなどを検討します。

障害者雇用のフルリモート求人について紹介しました。最初から正社員として採用する求人は少ないものの、障害者雇用に積極的で環境が整っている企業も多くあります。なかには未経験OKの求人もあるため、自分が興味のある分野や特技を活かせそうな求人を見つけたら、積極的に応募しましょう。

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