フルリモートが最高って本当?新卒や未経験でも選ぶべきか
オフィス勤務に移行する企業が徐々に戻ってきたなか、新しい働き方としてフルリモートも浸透しつつあります。フルリモートを定着させることで、通勤時間や通勤費用の削減を図る企業もあるでしょう。フルリモートは企業にとっても働く側にとっても多くのメリットがあります。フルリモートという働き方は最高だという声を聞いたことのある人もいるのではないでしょうか。
しかし、なかにはデメリットもいくつかあります。両方を理解しておくべきでしょう。今回の記事では、フルリモートのメリット・デメリットに加え、新卒や未経験でもフルリモートを選ぶべきか解説します。どのような働きかするか迷っている人は、参考にしてください。
フルリモートが最高って本当?
最近は「フルリモートが最高」と口にする人も増えています。現に、オフィス勤務が減ったことでストレスも感じにくくなり、自由な働き方を謳歌している人も。しかし、誰でも「フルリモート最高」と喜べるのでしょうか。こればかりは人によりけりです。
例えば、対面の仕事が苦手な人にとっては、フルリモートが最高と感じられるかもしれません。その一方、孤独感や孤立感を抱きやすい人にとっては、フルリモートが苦痛に感じられることもあるでしょう。このように、人によってフルリモートが最高かどうかは変わります。
デメリットとメリットを理解したうえで、自分にとっての理想の働き方を考えなくてはなりません。他人の価値観に左右されるのではなく、自分に最適な働き方を選択しましょう。
フルリモートで働くデメリット
ここからは、フルリモートで働くデメリットを解説します。
コミュニケーションが取りづらくなる
フルリモートは、完全に遠隔での仕事となるため、必然的にコミュニケーション不足に陥りがち。なかには、猛烈な孤独感や孤立感に苛まれる人もいます。オフィス勤務であれば、上司や先輩に相談したり、部下や後輩と雑談したり。会話のチャンスもあるでしょう。
しかし、フルリモートは自分自身との戦いです。企業に属する場合は、定期的なWeb会議などもありますが、フリーランスとなるとさらに孤独感や孤立感が深まりやすいでしょう。なかには精神状態が悪化する人もいます。
オンとオフの切り替えが難しい
フルリモートは、自宅で働けます。しかし、それは同時に仕事とプライベートの境界線が曖昧になることを意味します。オンとオフの切り替えが難しくなることで、過剰労働に陥ることも。また自宅は誘惑が多いもの。セルフマネジメントができないと生産性の低下につながるでしょう。
周りからどう評価されているのかわからない
フルリモートは、公平に評価されているかわからないのも問題です。職場で努力を続ければ、自分自身の努力に気づいてもらうこともできるでしょう。しかし、フルリモートはオフィス勤務と違って、上司・部下・先輩・後輩に見られることがありません。
そのため、勤務姿勢でなく成果物でのみ評価されがち。完成させるまでの過程を見てもらえません。ゆえに正当な評価が受けられないこともあり、モチベーションを失ってしまう人もいます。
フルリモートのメリット
ここからは、フルリモートで働くメリットを解説します。
時間を有効活用できる
フルリモートは、時間の有効活用が可能です。例えば、今まで通勤に片道1時間かかっていた場合、1日往復で2時間の節約になります。これは仮に平日稼働5日とすると、週に10時間も削減できることを意味します。
フルリモートの場合、そういった通勤時間にかかる時間をすべて他のことに充てられるわけです。通勤しなくてはならない場合、早寝早起きしなくてはならない他、準備や用意にも時間がかかるでしょう。それらの時間もすべて削減できると考えると、フルリモートは相当な時間の節約になります。
自宅でコツコツと働ける人には向いている
セルフコントロール能力やセルフマネジメント能力に長けている人の場合、フルリモートは生産性アップにつながる可能性があります。自宅でコツコツと働ける人であれば、フルリモートが向いているでしょう。スケジュール管理やタスク管理が得意なほど、フルリモートは効率的に稼げます。
家族との時間を取りやすい
フルリモートは、自宅で働けるため、家族との時間も取りやすいのがメリットです。家族との時間を大切にしたい人はもちろん、育児や介護で突発的なトラブルが発生する場合も安心。すぐに対応可能です。
育児や介護に限らず、フルリモートは日常生活のイベントにも柔軟に対応できます。今まで負担となっていた通勤時間も減るため、趣味に使用する時間も増やせるでしょう。仕事もプライベートも大切にしたい人には、フルリモートが向いています。
リモートワークを最高と思って働くためには
ここからは、リモートワークを最高と思って働くための心得を紹介します。
自宅の作業環境を整える
リモートワークが最高だと感じるためには、自宅の作業環境を整えましょう。仕事しづらい環境でフルリモートを続けていると、ストレスばかりが蓄積されます。しかし、快適なデスクや椅子を揃えることで、オフィス勤務よりも快適に働けます。
自宅を作業場にするのであれば、私生活と混在してしまわぬよう専用の仕事部屋を確保するのも効果的。逆にリビングやダイニングで仕事すると、自宅に置かれたものに気を取られて、効率が下がることもあります。まずは「いかに効率を上げられるか」、一度自宅の作業環境を見直してみましょう。
リモートワークでも職場の仲間と一緒に仕事する
リモートワークは、職場の仲間と一緒に仕事することも忘れてはなりません。どうしても、フルリモートの場合は組織との一体感が薄れてしまいます。結果、仕事に身が入らず自分が正当に評価されているのか疑うことにもつながります。
それゆえフルリモートであっても、定期的に職場の仲間と一緒に仕事しましょう。同じチームとして仕事をするのはもちろん、サテライトオフィスやモバイル勤務など、同じ環境で働くのもおすすめ。孤独感や孤立感の改善にも役立つでしょう。
家族や自分の時間を大切にする
リモートワークは、家族や自分の時間を大切にできる働き方です。フルリモートを最高の働き方にするためにも、家族や自分の時間を大切にしましょう。オフィス勤務で失われていた時間を、家族サービスに充てるのもおすすめです。また、今までできなかった自分の趣味を開拓するのもよいでしょう。
新卒や未経験でもリモートワークを選択するべき?
最近、新卒や未経験向けのリモートワークの求人も増えています。むしろ、これからはオフィス勤務が減っていくでしょう。もちろん、現場でないとできない仕事もあります。しかし、多くの仕事はフルリモートで可能。現に、積極的にリモートワークを取り入れている企業も少なくありません。
ただし、フルリモートは向き不向きがあります。前述したようにメリット・デメリットがあるので、自分自身にあった働き方を模索すべきです。人によっては、オフィス勤務のほうが最高と感じるかもしれません。逆に、やはりフルリモートのほうが最高と感じる人もいるでしょう。
その点は、新卒や未経験の段階でどちらにも挑戦して、合っているほうのライフスタイルを選ぶのがおすすめ。最適な働き方を見つけられれば、人生の満足度にもつながってくるはずです。
まとめ
リモートワークが普及した現代、フルリモートでの働き方も選べるようになっています。企業によっては、ランニングコスト削減のため、フルリモートを推奨しているところもあるくらいです。しかし、完全在宅での仕事はメリットもデメリットもあり、人によって向き不向きが存在します。
フルリモートが最高と思えるかどうかも人それぞれです。この点は、実際に経験して判断するしかありません。現在所属している企業でフルリモートできるなら、オフィス勤務と両方経験してみましょう。それが、今後の選択肢を広げてくれるはずです。