リモートワークの消費カロリーはどのくらい?体重が増加したときの対策を紹介
2020年に拡大した新型コロナウイルスの影響により、強制的にリモートワークを強いられた人も多いのではないでしょうか。通勤時のストレスや面倒な人間関係から解放されるなど多くのメリットもありますが、実はリモートワークによって新たな悩みを抱えている人もいます。
その一つが「コロナ太り」です。これを読んでいるあなたも、リモートワーク前より体重が増えて悩んでいるかもしれません。そもそもリモートワークという働き方が日常生活に入ると、1日の消費カロリーはどのくらい減るのでしょうか。本記事ではリモートワーク時の消費カロリーを解説します。併せて太ってしまった場合の対策も5つ紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
リモートワークやコロナ太りをした人は多い
2020年に拡大した新型コロナウイルスの影響でリモートワークにシフトした結果、体重が増加した人は多くいるようです。そのもの株式会社の「コロナ太り」に関する調査によると「テレワークや自粛期間を経て太ったと思う」と回答した人が、6割以上もいることがわかりました。
その原因はさまざまですが、主に「体を動かさなくなった」「テイクアウトやデリバリーを頼む機会が増えた」など、運動不足や食生活の変化によるところが大きいようです。
参考:PR TIMES「【コロナ太りしている人は6割も】テレワーク経験者1,104人に聞いた!コロナ太りしている人の共通点は〇〇が乱れている?」
リモートワークはどれだけカロリーを消費する?
1日の摂取カロリーよりも消費カロリーが少ないと、脂肪に変わって太る原因となります。では通勤型とリモートワーク型では、消費カロリーにどのくらいの違いがあるのでしょうか。下記の3パターンで計算してみましょう。
- 週5日出社の場合
- 週3日出社の場合
- フルリモートワークの場合
それぞれ解説します。
週5日出社の場合
まず前提として、1日の消費カロリーは「基礎代謝量×身体活動レベル」で求められます。日本人の基礎代謝基準値は、以下の通りです。
性別 | 男性 | 女性 | ||||
年齢 | 基礎代謝 基準値 (kcal/kg/日) | 参照体重 (kg) | 基礎代謝量 (kcal/日) | 基礎代謝 基準値 (kcal/kg/日) | 参照体重 (kg) | 基礎代謝量 (kcal/日) |
1-2歳 | 61.0 | 11.5 | 700 | 59.7 | 11.0 | 660 |
3-5歳 | 54.8 | 16.5 | 900 | 52.2 | 16.1 | 840 |
6-7歳 | 44.3 | 22.2 | 980 | 41.9 | 21.9 | 920 |
8-9歳 | 40.8 | 28.0 | 1140 | 38.3 | 27.4 | 1050 |
10-11歳 | 37.4 | 35.6 | 1330 | 34.8 | 36.3 | 1260 |
12-14歳 | 31.0 | 49.0 | 1520 | 29.6 | 47.5 | 1410 |
15-17歳 | 27.0 | 59.7 | 1610 | 25.3 | 51.9 | 1310 |
18-29歳 | 24.0 | 63.2 | 1520 | 22.1 | 50.0 | 1110 |
30-49歳 | 22.3 | 68.5 | 1530 | 21.7 | 53.1 | 1150 |
50-69歳 | 21.5 | 65.3 | 1400 | 20.7 | 53.0 | 1110 |
70歳以上 | 21.5 | 60.0 | 1290 | 20.7 | 49.5 | 1020 |
引用:厚生労働省「加齢とエネルギー代謝」
また身体活動レベルは、1日の活動量に応じて3段階に分けられています。
レベルⅠ(低い):1日のうち、座っていることがほとんど
レベルⅡ(ふつう):デスクワーク中心だが軽い散歩や運動をする
レベルⅢ(高い):立ち仕事や移動が多い。または活発な運動習慣を持っている
年齢階級別で分けると、以下の数値になります。
年齢 | レベルⅠ(低い) | レベルⅡ(ふつう) | レベルⅢ(高い) |
1-2 | - | 1.35 | - |
3-5 | - | 1.45 | - |
6-7 | 1.35 | 1.55 | 1.75 |
8-9 | 1.40 | 1.60 | 1.80 |
10-11 | 1.45 | 1.65 | 1.85 |
12-14 | 1.50 | 1.70 | 1.90 |
15-17 | 1.55 | 1.75 | 1.95 |
18-29 | 1.50 | 1.75 | 2.00 |
30-49 | 1.50 | 1.75 | 2.00 |
50-64 | 1.50 | 1.75 | 2.00 |
55-74 | 1.45 | 1.70 | 1.95 |
75以上 | 1.40 | 1.65 | - |
引用」:日本医師会「1日に必要なカロリー 推定エネルギー必要量」
デスクワーク中心でも、通勤などで軽く運動する場合は身体活動レベルを「ふつう」とするため、30代で週5日出社の場合は男性が「1,530×1.75」で約2,700キロカロリー、女性が「1,150×1.75」で約2,000キロカロリーが1日の消費カロリーとなります。
フルリモートワークの場合
フルリモートワークの場合は、1日のほとんどを座って過ごす人が多いでしょう。そのため、身体活動レベルを「低い」と考えます。この場合、30代男性の場合が「1,530×1.50」で約2,300キロカロリー、30代女性の場合は「1,150×1,50」で約1,700キロカロリーとなります。
つまり、週5日出社の場合と比べると、1日の消費カロリーに300〜400もの差が出ることに。個人の体重によっても消費カロリーに差はありますが、もし普段から摂取カロリーがオーバー気味の人は、フルリモートワークへシフトしたことによって太りやすくなるのは当然といえるでしょう。
週3日出社の場合
1週間のうち3日間出社して2日間リモートワークする場合は、仕事や働き方によって個人差が大きいと予測されます。そのため、おおよそ中間くらいの数値で考えるとよいでしょう。つまり、週5日出社時の1日の消費カロリーと比べると、男性なら200キロカロリー、女性なら150キロカロリーほど少ないことになります。
リモートワークで太ってしまった人の解決策5つ
リモートワークによって太ってしまった体は、何もしなければ痩せません。ここでは解決策を5つ紹介します。
- ウォーキングする
- 自重トレーニングする
- 定期的な運動習慣をつくる
- 間食を減らす
- スポーツジムに通う
できることから取り入れてみましょう。
1.ウォーキングする
手軽な解決方法の一つが、ウォーキングです。テレワークが始まる前や就業後のスキマ時間を活用して、近所をウォーキングすることで、通勤と同じような運動量をこなすことが可能です。
季節問わず取り組めて道具も不要のため、普段運動習慣がない人でも取り入れやすいでしょう。ポイントは早足気味に20分以上歩くこと。少し息が弾むくらいの早さで歩くと、効果を得やすいといわれています。ただし、無理は禁物です。最初は無理のないスピードと時間から始め、徐々に身体を慣らしていきましょう。
2.自重トレーニングする
自重トレーニングとは、ダンベルやバーベルなどの道具を使わず自分の体重を利用してトレーニングする方法です。こちらも場所を選ばず、道具も使わないので気軽に始めやすいでしょう。また自分の体重以上の負荷がかからないため、ケガのリスクが低いのもメリットです。代表的な自重トレーニングの例は次の6つ。
- スクワット
- ブリッジ
- クランチ
- プッシュアップ
- レッグレイズ
- カーフレイズ
スクワットやブリッジは聞いたことがある人も多いでしょう。ポイントはゆっくりした動作を心がけること。適切なフォームでゆっくりと動作することで、効果的に筋肉へアプローチできます。
3.定期的な運動習慣をつくる
トレーニングの効果は1日や数日で出るものではありません。どんなに効果的といわれるトレーニングも、日々繰り返して実施するからこそです。そのため、なるべく定期的な運動習慣をつくるようにしましょう。
あらかじめ、運動する時間を決めておくと習慣づきやすくなります。リモートワーク開始前の30分や寝る前の30分など、時間を決めて取り組むことを意識してみましょう。
4.間食を減らす
リモートワークは基本的に1人で作業しますよね。そのため、仕事中に間食が増えた人も多いのではないでしょうか。1日の消費カロリーが減っているのに間食が増えれば、体重が増える原因になります。
ストレス解消や一息入れるための間食はモチベーションアップに効果的ですが、食べ過ぎは厳禁。1日に食べる量を決め、食べ過ぎないようにしましょう。また食べる間食をヘルシーなものに変えるのもおすすめ。ポテトチップスやチョコレートなど糖分が多い間食をしていた人は、ミックスナッツやヨーグルトなどヘルシーで体にも嬉しい効果が期待できるものを選ぶようにしてみてください。
5.スポーツジムに通う
1日30分運動しようと決めても、なかなか1人では習慣にできない人もいるでしょう。慣れないうちは「今日は仕事が忙しかったから」「面倒だから明日からがんばろう」と、サボりがち。
1人で続けられる自信がない人は、スポーツジムに通うのも一つの方法です。お金を支払うことで「通わないと損する」という心理が働き、運動の習慣がつきやすくなります。また本気でリモートワーク太りを解消したいなら、パーソナルジムもおすすめ。専属トレーナーにサポートしてもらうことで、サボりにくく効果も実感しやすくなるでしょう。
まとめ
リモートワークは多くのメリットがありますが、運動不足になりやすいデメリットもあります。1日中座りっぱなしで食生活が乱れれば、太りやすくなるのは当然といえるでしょう。生活習慣が乱れれば体調不良の原因にもなります。定期的な運動や正しい生活リズムで、健康的な体づくりを目指しましょう。