リモートワークの運動不足は危険!解消する5つの方法を解説
外出する機会が減るリモートワークは、運動不足になる可能性が高くなります。運動不足をそのままにしておくと、生活習慣病やメンタルの不調につながりかねません。今回は、リモートワークの運動不足を解消する5つの方法を解説します。
リモートワークの運動不足は危険!
新しい働き方として定着してきたリモートワークは、通勤の負担がなくなり、リラックスした環境で働けるメリットがあります。一方で、リモートワークで生活環境が変わり、「運動不足」に悩む方が増えてきました。オフィスへの通勤や部署間の移動、取引先への訪問などの移動機会がなくなり、体を動かすことが減少してしまったからです。
日常的に行っていた運動の機会が減り運動不足が続くと、生活習慣病になる危険性が高まります。自律神経の乱れからメンタル面への影響も考えられます。リモートワークで起こりうる体調への影響にはどのようなものがあるのか、3つのリスクを解説します。
肩こりが起こりやすくなる
リモートワークをする際、仕事用のワークスペースを整えずに、リビングやダイニングにあるテーブルやイスを使う方もいるでしょう。リビングやダイニングの家具は、食事・休憩用につくられているため、パソコンでの作業には向いていません。使用目的の合っていないデスクやイスをパソコンでの仕事に使うと、姿勢が悪くなって肩や腰への負担が大きくなり、つらい肩こりが起こりやすくなります。
また、無理な姿勢でパソコンを見たりマウスを操作したりしている時間が長くなると、肩が本来の位置よりも内側に巻いてくる「巻き肩」や首やアゴが肩よりも前に出た状態で固定される「ストレートネック」になるリスクが高まります。巻き肩になると、肩こりや背中の痛み、骨盤の歪み、呼吸が浅くなり疲れやすくなるなどの症状が懸念されます。ストレートネックになると、首や肩の痛み、めまい、耳鳴り、吐き気、手のしびれなど、さまざまな症状に悩まされるかもしれません。
血流が悪くなる
リモートワークをしていて、気付いたら1日中座りっぱなしだったという方もいるでしょう。長時間、同じ姿勢でパソコンの前で作業を行うと、血流が悪くなり、体が冷えてしまいます。体が冷える原因は、座りっぱなしでいると筋肉の収縮作用によるポンプ機能がうまく働かなくなるためです。特に、足の血流が悪くなると心臓に向かう流れが停滞し、全身の冷えやだるさにつながります。
また、血行不良になると酸素や栄養が全身を巡りにくくなり、老廃物を蓄積しやすくなります。そのため、むくみや筋肉の炎症、腰痛、頭痛、下腹部痛、眼精疲労、皮膚の変色、不整脈、自律神経の乱れなど、さまざまな不調が引き起こされるでしょう。
筋肉量が減ってしまう
リモートワークはオフィスワークに比べると、自宅にいる時間が増え外出する機会が減ります。オフィスワークでなら同僚と連れだってランチに出かける機会もありますが、リモートワークだと、「自宅で簡単にすませる」「外出の支度が面倒でデリバリーを使いがち」となりますね。自宅でのリモートワーク中に移動するのは、トイレに行くときくらいという方も多いのではないでしょうか。
リモートワークで運動不足になれば、段々と筋肉量が減ってしまいます。リモートワークは「動かないから楽」という意見もありますが、1週間・1か月と自宅にこもった日が続くと、徐々に筋肉が削られてしまいます。筋力低下が進行すると日常生活に支障をきたすだけではなく、肥満の進行により糖尿病などの生活習慣病のリスクも高まることを知っておきましょう。
リモートワークの運動不足を解消する5つの方法
リモートワークの運動不足は、体に悪影響を及ぼす深刻な問題です。運動不足を解消するには、どのような方法があるのでしょうか。リモートワーク時に簡単に取り組める方法を5つ解説します。
まずはウォーキングから始める
ウォーキングは、いつでもできる手軽さが魅力の運動です。「道具を用意するのが面倒」「ハードな運動は続かない……」と悩むことなく、思い立ったらすぐに始められます。息を吐くことを意識し、正しいフォームでウォーキングをすれば、運動力がアップし肩こり・腰痛改善にも効果が期待できます。ウォーキングは有酸素運動なので脂肪燃焼効果もあり、肥満や生活習慣病の予防にもなるでしょう。
ただし、ウォーキングは継続的に行うことで効果が実感できる運動なので、習慣化が大切です。始業前や昼休憩時、終業後など、1日のスケジュールに意識的にウォーキングの時間を取り入れてみましょう。
定期的に柔軟をする
運動の機会が減るリモートワークでは、定期的に柔軟体操をし、少しでも体を動かすと効果的です。運動不足を解消するためにも、定期的に柔軟をすることを心がけましょう。定期的な柔軟は血行不良対策になり、リラックス効果も期待できます。
「仕事中にヨガマットを広げるのは気が引ける」「体が硬いから自分には向いていない」という方もいるかもしれません。柔軟体操には、本格的な運動の準備をしなくても座ったままできる簡単な方法もあります。かかとの上げ下げや両足を前に伸ばす動き、片足ずつ持ち上げる、腰を捻る、肩を回すなどの動きをしてみましょう。
30分に1回は立つようにする
リモートワーク中は、イスに何時間も座りっぱなしという状況が続きます。長時間同じ姿勢でいると下半身の血流が悪くなるため、30分に1回は席を立つようにしましょう。オフィスワークでは、トイレの他にも上長や同僚のデスクへ行く、コピーを取りに行く、来客対応をするなど、立ち上がる機会が多くありましたよね。
できれば30分に1回の頻度でトイレ休憩をとったり、飲み物を補充したりしましょう。リモートワークでは立ち上がる機会が減ってしまうため、定期的に席を立つ意識が大切です。席を外すのが難しい場合は、座った状態でかかとの上げ下げをしたり足指の運動をしたりするのも効果的です。
時間がある場合はスポーツジムに通う
時間に余裕があれば、スポーツジム通いを検討してみてはいかがでしょうか。運動をしたいと思っても、自宅ではやる気がでない日もありますよね。専門の施設に通って運動が習慣化すれば、運動不足も解消されます。ジムによっては、本格的なトレーニングマシーンや参加型プログラムが充実しており、楽しく運動ができるでしょう。また、プールでの運動は全身を使うので高い運動効果が得られ、ダイエット効果も期待できます。
どうしても自発的に体を動かすのが苦手な方は、専任のトレーナーに指導してもらうと運動へのやる気が持続し、効果も高まります。時間やお金に余裕がある、なるべく早く運動不足に手を打ちたいといった場合には、しっかりと運動習慣をつけられるスポーツジム通いを検討しましょう。
自分1人で運動できない場合は仲間をつくる
自分1人だと運動が続かない方は、一緒に運動する仲間をつくりましょう。1人だと、つい「今日はやらなくても」「時間をつくるのが面倒だな」と、運動するモチベーションが下がってしまいますよね。一緒に頑張る仲間がいると運動も習慣化しやすくなります。成果を褒めてもらえると「また頑張ろう」とやる気につながり、相手の頑張る姿を見るのも刺激になるでしょう。
同じ場所で運動ができなくても、オンライン配信されている動画を見ながらそれぞれの場所で一緒に運動する方法があります。また、同じ時間に運動できなくても、お互いに運動した記録や成果を共有するのも有効でしょう。
リモートワークの運動不足を解消する際の注意点
リモートワークの運動不足を解消するために、「運動の継続」が大切です。1日や2日だけ運動をすれば、運動不足が解消するわけではありません。1日のスケジュールにウォーキングや柔軟などを意識的に取り入れることで運動習慣が身に付けば、自然と運動不足が解消されます。運動を継続して行うためにも、運動不足を解消する際の注意点を知っておきましょう。
最初はお金をかけずにできることから始める
運動不足解消にはジム通いが効果的ですが、まずはお金をかけずにできることから始めてみましょう。いきなりジム通いを始めても体力がついていかず、すぐに辞めてしまう可能性もありますよね。また、ジム通いに挫折すると「無駄なことをしてしまった」「だから自分は駄目なんだ」と自己嫌悪に陥ってしまい、メンタルの不調に拍車がかかる恐れもあります。
お金をかけずに運動する方法はたくさんあります。ウォーキングや自宅で仕事の合間に実践できる筋トレ、柔軟などは、道具も要らず、お金をかけずに取り組めます。
運動のペースに慣れて運動習慣がつき、本格的にトレーニングをしたくなったら、ジム通いにチャレンジしてみましょう。
運動のし過ぎで怪我をしないようにする
運動不足を解消するためとはいえ、ハードな運動を続けるのは危険です。より高い効果を得たいからと無理をしてしまうと、怪我につながる恐れがあります。
例えば、運動に慣れていない方が急にジョギングを始めると、膝を痛める可能性があります。体重を減らそうと、腕立てや腹筋などハードな運動ばかりしていると筋肉に負荷がかかり、体を痛めてしまうかもしれません。
運動に慣れていない方は、軽いウォーキングから始め、ハードな運動は様子を見ながら取り組むなどして、無理をせず、自分が続けられるペースで運動に取り組みましょう。
まとめ
オフィスワークと比べると運動の機会が減るリモートワークは、運動不足による体調不良への悩みが増えるリスクがあります。運動不足になると、肩こりが起こりやすくなったり、血流が悪くなったりと、体に悪い影響が出るでしょう。リモートワークでは、つい長時間同じ姿勢を続けがちですが、これも血行不良の原因となるため避けましょう。
運動不足の解消には、定期的な運動習慣を取り入れることが大切です。まずは、手軽にできるウォーキングや定期的な柔軟から始め、意識的に運動する習慣を身に付けましょう。
1人で運動を続ける自信がない方は、仲間をつくって一緒に頑張るのも良いですね。いきなりハードな運動をしたり、高い目標を立てたりせずに、無理をしない範囲で、リモートワークの運動不足解消に取り組んでみましょう。