オフィスに出社せず働けるリモートワーク。自宅を作業場にすれば通勤時間がかからず、空いた時間を有効活用できます。家族との時間や勉強の時間にも充てられるでしょう。しかし、本来リラックスする場だった自宅を仕事スペースとして使うと、今まで気にならなかった音が気になる人も多くなります。

「ほんの些細な音のはずなのに集中できない」「これまで気にならなかった当たり前の生活音が気になる」と感じ、オフィスに出社していたときに比べて作業効率が下がる人も。また近隣との騒音トラブルも増えているようです。そのため、快適なリモートワークの実現には防音対策が必要です。

普段は何も感じないのに、集中しなければならないときに気になる音たち。リモートワーク中に騒音と感じる音の種類は、大きく分けて生活騒音と屋外騒音の2パターンあります。

生活騒音

一つは生活騒音です。主に以下があります。

• 家族の話し声
• 子供が騒ぐ音
• テレビやラジオなどの音声
• 料理や掃除など家事する音
• 椅子を動かす音
• 足音
• ペットの鳴き声
• 家電製品や電子機器の操作音

自宅でリモートワークすると、生活と仕事の空間が同じになります。生活するうえで気にならなかった音たちも、仕事で集中しようと思うときは気になるもの。結果、騒音と感じてストレスにつながります。これまでは癒しと感じていた子供の声やペットの鳴き声にすら困る人もいるかもしれません。

屋外騒音

もう一つは、自宅ではなく屋外からの騒音です。周辺に学校やお店があれば、話し声やアナウンスの声が聞こえてくることもあるでしょう。家の近くに大きい道路や線路が通っていれば、車や電車の行き交う音も聞こえます。また近所に工事現場があれば、平日昼間でも容赦なく大きな作業音が聞こえてくるケースも。

屋外騒音は自分たちで調整できる音ではありません。そのため、防音アイテムなどを上手に使って音を遮断する必要があります。

リモートワーク中は、気づかないうちに自分が騒音の原因となって周りに迷惑をかける可能性もあります。特にマンションなどの集合住宅に住んでいる人は、騒音が原因のトラブルに発展しやすいので注意してください。

例えば作業中は、集中するためにBGMを流す人もいるでしょう。しかし、音が大きすぎると隣人の部屋に漏れることもあります。またWeb会議やオンライン商談に集中しているときは、つい力が入って声が自然と大きくなる人もいるのではないでしょうか。

もし同居人や隣人が部屋でプライベートな時間を過ごしていれば、仕事に関する音が聞こえてくることで気持ちが休まらずストレスに感じるかもしれません。このように、自分が騒音の原因になって周囲に迷惑をかけるケースもあるため、配慮が必要です。

仕事の生産性をアップするためにも、リモートワークする環境は快適に整えたいですよね。ここでは5つの騒音対策を紹介します。

1. 防音カーテンやマットを設置する
2. 耳栓やノイズキャンセリングイヤホンを使用する
3. テレワーク専用の部屋をつくる
4. コワーキングスペースなど集中できる環境を探す
5. 防音対策された部屋へ引っ越す

それぞれ解説します。できそうな対策から取り入れてみてください。

1.防音カーテンやマットを設置する

手軽にできる防音対策が、防音カーテンやマットの設置です。設置するだけで隣人や階下への音漏れ防止になります。防音カーテンなら周囲の生活音も低減できるでしょう。カーテンをつけるのが難しければ、部屋のドアのスキマを防ぐだけでも効果的です。

2.耳栓やノイズキャンセリングイヤホンを使用する

防音カーテンやマット同様に手軽なのが、耳線やノイズキャンセリングイヤホンの使用です。耳栓は100円ショップでも購入できるので、手軽にすぐ対策できるのがメリット。外からの騒音遮断にも大きな効果が期待できます。

また耳栓に比べると費用はかかりますが、ノイズキャンセリングイヤホンもおすすめです。周囲からの音をシャットアウトしつつ、お気に入りの音楽を聞ければ作業効率のアップも期待できるでしょう。通話機能付きのイヤホンなら、Web会議のときも快適です。

3.リモートワーク専用の部屋をつくる

作業しやすいからとリビングで仕事する人もいるかもしれません。しかし他の家族がいる場合は、リビングで仕事することによって迷惑がかかるケースもあります。同じ空間で家族みんなが快適に過ごすためにも、リモートワーク専用の部屋をつくるのがおすすめです。自室をテレワーク仕様に整えるのもよいでしょう。

またすでに部屋はあるけれど位置関係が悪く隣人に迷惑をかけている、または隣人からの騒音がストレスと感じている人は部屋を変えるのもおすすめです。隣人と遠い位置の部屋をリモートワーク用の部屋にすれば、周囲の騒音はもちろん自分が迷惑をかけるリスクも減らせます。

4.コワーキングスペースなど集中できる環境を探す

どうしても自宅では集中できないと感じる人もいるでしょう。そのような場合はコワーキングスペースやレンタルオフィスなど、自分なりに集中できるスペースを探すのもおすすめです。企業側が自宅以外での作業を認めていれば、かかった費用は経費として精算できるケースもあります。

ただし、認められていないのに自宅以外で作業するのはセキュリティの観点からも避けるのが無難。万が一、コワーキングスペースで作業したことが原因で企業の大切な情報が流出すれば、大きな損害を与えることになります。自宅以外での作業を検討する場合は、事前に企業へ許可を取りましょう。

5.防音対策された部屋へ引っ越す

住んでいる部屋が賃貸物件の場合、思うように防音対策できない場合もあるでしょう。しかし、騒音に悩まされる環境では作業効率も上がりませんよね。今後も長くリモートワークで働くことを考えているなら、思い切って防音対策された部屋へ引っ越すのも一つの手段です。

最近ではリモートワークが増えた影響から、防音対策が施された賃貸物件も増えています。最初から防音対策されている部屋なら、安心して仕事に取り組めるでしょう。

今はオフィスに出社して働いているけれど、将来はリモートワーク可能な企業へ転職したいと考えている人もいると思います。フルリモートワーク可能な求人を出す企業も増えてきました。とはいえ、総合型の求人サイトでは出社型とリモートワーク型が混在して探しにくいと感じる人もいるでしょう。

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リモートワークに切り替えたことによって、出勤していたときには気にならなかった音が気になる人は多くいます。騒音へのストレスは、集中力を途切れさせ作業効率を低下させる原因となるでしょう。また周囲とのトラブルに発展する可能性もあります。快適にリモートワークするためには、適切な防音対策がポイントです。できる対策から始めてみてはいかがでしょうか。