フリーランスでエンジニアとして働く!メリットとデメリットは?

場所や時間など、働き方を自分で調節できるフリーランスのエンジニアという働き方。子育てや介護などをしている方にはとても助かる働き方かもしれません。ですが始める前に社会保険や税金面などからも今一度自分に合っているか確認してみましょう。そのメリットやデメリットについてご案内します。

フリーランスのエンジニアという働き方、そのメリットやデメリットについてご案内

フリーランスエンジニアのメリット

フリーランスのエンジニアとして働くのには、様々なメリットがあります。

正社員や契約社員など、会社に直接雇われてエンジニアをするよりも収入が上がったり、働き方を自分で選べたり、子育て中や介護をしている方などの方には特に注目の働き方なのです。

収入が上がりやすい

エンジニアは、スキルを持った専門的なお仕事になります。そのため、収入が上がりやすい職種です。さらに「手取り」で考えると、同じ仕事を行った際に、フリーランスのエンジニアの方が会社勤務のエンジニアよりも収入が高くなりやすいのです。

なぜなら、フリーランスエンジニアの多くは雇用保険などの社会保険や所得税などの税金関係が給料から天引きされないからです。また会社に所属していると、福利厚生にも費用が当てられています。会社の福利厚生を利用していない社員はもったいないですが、フリーランスはその案件に対しての報酬のため、不必要な経費は省くことができるのです。したがって、フリーランスエンジニアは収入が上がりやすいのです。

自宅やカフェでも仕事ができる

大きく分けてフリーランスエンジニアには在宅方と常駐型など、働き方にも様々な形態があります。特に在宅型の場合は、勤務場所を選ばないので自宅やカフェでも仕事ができます。カフェで自分のパソコンを開いて仕事をする姿に憧れていらっしゃる方も少なくないでしょう。

今やオフィスで全社員同じ種類のパソコンの前で一斉に作業をする時代ではなくなってきているのかもしれません。お気に入りのカフェを見つけるなど、仕事以外の楽しみを見つけられるのもフリーランスエンジニアのささやかな付加価値なのかもしれないですね。

働く時間帯を選びやすい

常駐型のエンジニアの場合は、オフィスアワーで稼働時間が決まっている場合もありますが、勤務地やフレックスタイム制の導入など先方との条件次第では、働く時間帯を選べる可能性が高いです。在宅型のフリーランスエンジニアの場合は、締め切りや納期といったものが決まっているものの、時間帯の拘束がほとんどありません。自分で時間の管理ができ、働く時間を選ぶことができます。朝方なら朝早く起きて作業できますし、夜の方が静かで集中できるという方は、夜の時間帯にまとめて作業をすることができます。

自分のライフスタイルや体質などに合わせて、稼働時間を選べるのは非常に良い点です。

仕事量を調整できる

勤務時間と並んで、仕事量も自身の裁量で決めることができます。会社にいたら、自分のやりたい分野ができないということもあります。自分のキャリアを考えながら、案件を取得し、仕事量も調整できるのがフリーランスエンジニアのメリットと言えるでしょう。稼げば稼ぐだけ収入も入ってくるので、やりがいにもつながるでしょう。

理不尽な案件は断れる

フリーランスエンジニアは、「仕事を選べる」のです。つまり、理不尽な案件は自分の判断で断ることができます。単価が安すぎたり、納期が短すぎて無謀なものなど、断れる点もフリーランスエンジニアのメリットになります。それと同時に、その判断ができる力量も必要になってくるでしょう。ここはスキルと経験が左右される部分となるでしょう。

価格交渉しやすい

フリーランスエンジニアは、クライアントとのやり取りを自身で行うことになります。つまり、営業活動を自身で行うということです。その中でメリットとなるのが、案件内容や価格交渉を自分で行いやすい点です。ここに力を入れることで、単価を上げ、収入も増やすことができるのです。

直接クライアントとやり取りできる

直接仕事を請け負うため、クライアントとやりとりも自分で行います。そのため、自身のスキルやプロデュース力を上げて、個として直接クライアントとやり取りをする必要があります。メリットとして、間に仲介を通さないので、話が通りやすくなることや、クライアントからの要望も直接ヒアリングすることができ、効率的に仕事ができます。

人脈が広がる

自分を売り込んで仕事を取っていくことになりますので、会社勤務よりもさらに人脈を広がります。また数々の案件を取って、実績を作ることで信用になり次の仕事へつながっていくこともあります。人脈を広げることで、より高単価で条件の良い仕事をしていけるようになるなど、好循環が生まれやすいのです。

経費を活用できる

フリーランスエンジニアは、業務委託で稼いだ収入から経費として必要なものを購入することができます。例えば、経費でパソコン購入費用や在宅ワークに必要な備品を購入することもできます。経費を活用して税金対策ができる点はメリットと言えます。

子育てや介護と両立しやすい

このように時間帯も勤務場所も選ぶことができるフリーランスエンジニアは、子育てや介護と両立がしやすいのです。子育てや介護は、いつ何が起こるかわかりません。勤務していると欠勤になりますが、フリーランスエンジニアの場合(特に在宅型)は、子育てや介護が落ち着いている時間帯に作業をして納期までに仕上げれば良いので、無理なくキャリアを積みやすい働き方です。

フリーランスエンジニアのデメリット

フリーランのエンジニアとして活躍するにあたり、デメリットも把握しておく必要があります。会社員としてエンジニアをするのと、どのような違いがあるのでしょうか。デメリットを理解した上で、フリーランスエンジニアを目指すとフリーランスになってからも安心ですね。

退職金がない

雇用されていない身のため、退職金というものはありません。この辺りは、老後の資金として、投資や貯蓄、個人年金などを考えておく必要があるかもしれません。その分、フリーランスとして実績を作り、飛躍的に単価を上げていくことが望ましいでしょう。

社会保険には自分で加入する必要がある

社会保険とは、医療保険・雇用保険・労災保険・年金保険・介護保険のことを指します。会社勤めをしていると、給料から天引きされているものがこれらに当たります。フリーランスエンジニアにあると、この天引きもなくなることによって収入が増えます。しかし、この社会保険を自分で加入し、保険料を支払わなければならないのです。

確定申告が必要

会社勤めの際は、総務や経理担当が年末調整を行い税処理をしていました。フリーランスエンジニアは、年末調整がありません。年末調整に該当するフリーランスの税処理が、確定申告です。経費に使ったものの計算をして、指定の用紙または税務署の電子申請を使用して提出します。この際に、青色申告をしておくと、所得金額から65万円または10万円が控除されます。

フリーランスでどのくらい稼げるかによっては、青色申告を検討した方が控除額を増やすことができます。

住民税申告が必要

確定申告をすると、住民税の支払額が決定します。その支払額を自身で支払うことになります。会社員からフリーランスへ移行する際には、事業所から自治体へ住民税の移行処理を行う必要がありますので、以前の勤務先に確認しておくとスムーズです。

収入が安定しない

フリーランスのエンジニアは、案件ごとに報酬が決定します。

月額制や年俸制ではないため、収入が不安定になることは確かです。しかし、これを理解した上でエンジニアの業務を行うことで一般の会社員では稼ぐことができない年収を稼げる可能性があるのです。収入が安定しない分、金銭面での自己管理も行う必要があります。

セルプロモーション力が欠かせない

フリーランスエンジニアは、自分のプロモーション活動(=営業活動)が必須です。エンジニアとして素晴らしいスキルを持っていても、コミュニケーションが苦手で自分を発信していくことができない人はフリーランスエンジニアとして高収入を稼ぐことができません。

ミスは全て自分でカバーしなければならない

仕事をしていくとミスを起こしてしまうことも時にはあるでしょう。しかし、フリーランスエンジニアは会社に所属していないため、会社が責任を負ってくれないのです。この部分の、スキルやメンタル力も持っているに越したことはありません。

チームを組んで仕事ができない

会社員としてエンジニアをやっていた人は当たり前のように、社内でプロジェクトチームを組んで作業をすることが当然と思うでしょう。しかし、フリーランスエンジニアはそれができなくなります。クライアントとやり取りをし、案件をこなしていくのです。

社会的信用が低く、ローンを組みにくい

フリーランスエンジニアには、収入の不安定さや会社に所属していないという点で、社会的信用が低くなってしまいます。住宅ローンやクレジットカードの審査が通りにくくなる可能性もあります。会社員時代にクレジットカードを作っておくなど、計画的にフリーランスへ移行していくと良いでしょう。

怪我や病気をしたら収入が大きく下がる

当たり前ですが、働かないと収入になりません。フリーランスエンジニアは、会社からの病気休業手当てや有給休暇などもありません。万が一に備えて、自身で保険等に入っておくと安心かもしれないですね。