在宅ワークのメリットデメリットとは?対策も解説

在宅ワークには、メリットもデメリットも両方存在します。通勤する必要がなかったり、育児や介護に時間を割けたりするのはメリットです。しかし、オンとオフの切り替えが難しかったり、作業環境を整える必要があったりするのはデメリットといえるでしょう。

両方を理解し、上手に付き合っていく必要があります。今回の記事では、在宅ワークのメリット・デメリットの他、これから在宅ワークを始める人が知っておきたい対策をまとめました。ぜひ、参考にしてください。

在宅ワークにはメリットもデメリットもある

在宅ワークには、メリットもデメリットもあります。最近は、新型コロナウイルスの蔓延や働き方改革の影響で、在宅ワークを導入する企業も少なくありません。すでに在宅ワークを取り入れている企業も多く、働き方は多様化しています。

しかし、在宅ワークは便利な反面、注意しなければならない点もあります。また、企業だけでなく、従業員にも向き不向きがあります。ゆえに、在宅ワークをこれから導入する場合は、慎重に判断しなければなりません。世間の潮流に合わせて適当に導入すると、生産性が失われる恐れもあるでしょう。

そのため、在宅ワークのメリット・デメリットを正しく理解しておく必要があります。特に経営者は在宅ワークの利点と欠点を理解し、新しい働き方が自社に合っているかを判断しなければなりません。

在宅ワークのメリット4選

在宅ワークのメリット5選

ここからは、在宅ワークのメリットを4つ紹介します。

 

1.通勤する必要がない

在宅ワークは、通勤する必要がありません。ゆえに、通勤時間や通勤費用の削減につながります。これは企業にとっても、従業員にとっても大きな魅力です。

例えば、今まで通勤に1時間かけていた従業員にとっては、単純計算で1日2時間の節約となります。企業も通勤にかかる費用を削減できるため、通勤手当の負担も軽減されます。

また地方の優秀な人材も確保できるチャンスが広がるでしょう。今までは、オフィスに出社できる人から厳選しなければなりませんでした。しかし在宅ワークであれば、東京に本社があっても、北海道や沖縄の人を採用できるわけです。もちろん他の地方に眠っている人材も確保できるため、企業にとっては新たな可能性の発掘にもつながるでしょう。

 

2.家事や育児・介護の時間を確保できる

在宅ワークは、育児や介護の時間も確保しやすくなります。育児や介護に追われている人にとって、今まで通勤に充てていた時間を子供の送り迎えや両親・祖父母のお世話に活用できるのはとても心強いのではないでしょうか。

育児や介護は、突然のトラブルも頻発します。子供が怪我をしたり、両親・祖父母が病気になったりすれば、職場を早退しなければならないケースもあるでしょう。在宅ワークは、そういった緊急事態にも対応しやすくなります。

また余った時間を家事に充てれば、掃除や洗濯も済ませられます。職場のメンバーに気を遣って離職・退職する必要もないので、安定した働き方にもつながるでしょう。在宅ワークと聞くと、収入面などで不安定な印象を持つ人もいるかもしれませんが、実はワークライフバランスの観点からも安定感抜群。理想のライフスタイルなのです。

 

3.働く場所を問わない

在宅ワークは、働く場所を問いません。自宅で働けるのはもちろん、カフェやコワーキングスペースで働いても問題ありません。人によっては、ノートパソコンを持って外で働く人もいます。企業が用意した社外オフィスを活用すれば、サテライトオフィス勤務やモバイル勤務も可能です。

仕事によっては、タブレットやスマートフォンだけで働けるものもあり、最近では働き方の幅も広がっています。場所を問わないだけに、地方移住を希望する人からも注目されています。企業にとっても、人手不足を補いながら従業員の満足度を向上させられるため、両者にとって理想の働き方となり得るわけです。

最近は海外で働く人も出てきているなど、より在宅ワークの可能性は広がっています。バカンスとバケーションを組み合わせたワーケーションなど、今後も在宅ワークを活用した働き方は進化していくでしょう。

 

4.生産性が高まる

在宅ワークは、通勤に充てていた時間を仕事に充てられます。仮に片道1時間、往復2時間の通勤をしていた場合、その時間を仕事に充てられるわけです。これは単純計算で、2時間分の生産性が高まることを意味します。

もちろん、在宅ワークとなると従来の働き方とは変わります。それにより、集中が途切れてしまい、かえって生産性が低くなることもあるでしょう。しかし、通勤に割いていた時間はもちろん、用意する時間も削減される在宅ワークは作業効率も段違い。

人によっては、生産性が従来のオフィス勤務と比べて倍増することも。ただし、同僚に見られないことでサボりがちになる従業員もいるので、その点は徹底したセルフマネジメントが必要です。

在宅ワークのデメリット4選

在宅ワークのデメリット4選

ここからは、在宅ワークのデメリット4選を紹介します。

 

1.オンとオフの切り替えが難しい

在宅ワークは、仕事とプライベートの境目が曖昧になりがち。なかには、オンとオフの切り替えが上手にできず、働きすぎてしまうこともあります。逆に、趣味のものに囲まれていることで、集中力が途切れてしまうことも。

一般的なオフィス勤務の場合、朝9時に出勤して12時に休憩、13時に再開して17時に退勤などと時間が決められています。プライベートの時間と区別されているため、オンとオフの切り替えも容易でしょう。

しかし、在宅ワークは常に仕事とプライベートが混然一体となった状態です。自宅が仕事場になるため、人によっては「もう少しやろう」「ここが気になる」とつい作業してしまう人もいるでしょう。その結果、想定していた時間よりも働いてしまい、心身ともに疲弊してしまう可能性もあるのです。それがストレスとならない場合は別ですが、もし肉体的・精神的に消耗するようであれば、具体的な対策が必要でしょう。

 

2.作業環境を整える必要がある

在宅ワークは、スマートフォンで始められるものもあります。しかし、企業に務めて在宅勤務する場合、必要な作業環境を整えなければなりません。例えば、パソコンはノートパソコンではなく、デスクトップパソコンが必要な場合もあるでしょう。モニターやプリンターなど、周辺機器も併せて設置する場合は、デスクや椅子も揃えなくてはなりません。

単に、作業環境を整えれば良いわけではなく、作業に集中できる空間づくりも求められます。いくらハイスペックなデバイスがあっても、リビングや寝室と同じ空間で作業する場合、集中が途切れることもあるでしょう。今までオフィス勤務だった場合は、自宅で作業して初めて、外部の騒音が気になることも。

長時間座ったまま仕事する在宅ワークは、他にも快適に作業するためのグッズが必要。人によって快適な空間づくりは変わるので、何が必要か考えなければなりません。そういった作業環境の整備も、最初は手間に感じられます。

 

3.コミュニケーションの機会が減る

在宅ワークの場合、誰とも会話せずに1日が終わることもあります。最近は通販も普及したことで、食材や日用品の買い出しもすべてオンラインで完結可能です。それゆえに、コミュニケーションの機会が極端に減ります。

オフィスに出社すれば、同僚だけでなく上司や部下と会話する機会もあるでしょう。ときには、雑談を交えることでカジュアルなコミュニケーションが生まれ、仕事で困っていることなども相談しやすくなります。しかし、在宅ワークは基本的に1人での作業です。人によっては、「社会から孤立している」と感じることも。

コミュニケーション不足は、本人のメンタルにも多大な影響を及ぼします。現に在宅ワークに切り替えたことで、メンタルを崩す人も。そのため、意識的に会話する機会を設けるなど工夫が必要となるでしょう。

 

4.指導を受けられる機会が減る可能性がある

在宅ワークは、すでにスキルを持っている人であれば、すぐにでも作業を始められます。しかし、未経験で始める場合は指導を受ける間もなく仕事を任されることも。

その結果、十分なスキルを習得する前に働くこととなり、仕事でミスする機会が発生しやすくなります。その都度、指導してくれる人がいれば別ですが、企業側も人手不足などで十分なサポートやフィードバックができないこともあるでしょう。

それにより、何が正解で何が不正解かわからなくなり、自信を失う在宅ワーカーもいます。積極的に自分自身で学ぶなどの姿勢が必要となるでしょう。また働く側の意識ももちろんですが、企業側もわからないことを気軽に質問できる環境づくりが必要です。

在宅ワークのデメリットを解消するには

在宅ワークのデメリットを解消するには

ここからは、在宅ワークのデメリットを解消する方法を解説します。

 

集中して作業できる環境を整える

在宅ワークは、集中して作業できる環境を整えるのが先決。パソコンやタブレット、スマートフォンなどのデバイスはもちろん、デスクや椅子の整備も重要です。

また集中して作業できるかは、他の要素によっても左右されます。例えば、外から騒音が聞こえる場合、集中力が極端に削られる人もいるでしょう。その場合は、ノイズキャンセリング機能を搭載したイヤホンを用意するなど、作業環境の工夫が必要です。

単純に、家だと作業に集中できない場合、カフェやコワーキングスペースの活用も検討しましょう。外に出ることでオンとオフがはっきりし、集中力が高まる場合もあります。適度な雑音は、逆に集中力を高めることにもつながるので、自室で集中力が続かない人は場所を変えてみるのも手。サテライトオフィス勤務やモバイル勤務もおすすめです。

人によって、どのような環境が集中できるのかは変わります。黙々と自宅で作業するのが良い人もいれば、適度に自然に囲まれた場所で作業するのが良い人もいます。なかには「オフィス勤務ではないとダメだ」と感じる人もいるでしょう。その点は、自分が最も集中できる環境を整えるのが最善です。

 

自分のなかでのコアタイムをつくる

在宅ワークは、コアタイムをつくることでメリハリが生まれます。コアタイムとは、従業員が業務していなければならない時間帯のこと。どうしても、在宅ワークはコアタイムが曖昧になりがちです。企業も常に従業員を監視できるわけではないため、あえてコアタイムを設定していないところもあります。

しかし、コアタイムが決まっていないと、すべてセルフマネジメントで決めなくてはなりません。それによって集中力が途切れてしまうことも。

それゆえ、まずは自分のなかでコアタイムをつくりましょう。曖昧な時間帯ではなく「9〜17時までは働く」と具体的な時間を決めるのが賢明です。そうするだけで仕事とプライベートの区別がはっきりとし、だらだらと仕事する時間も削減できます。

 

積極的にコミュニケーションを図る

孤独感や孤立感は、ときに人を追い詰める恐ろしいもの。今までオフィス勤めしていた人ほど在宅ワークで心身を壊しやすいため、積極的なコミュニケーションが必要です。

まずは上司や部下、同僚とコミュニケーションを取りましょう。在宅ワークの場合はWeb会議などに参加し、直接お互いの顔を見ながら会話するだけでも気分転換になります。しかし、人によっては職場の人との会話が負担と感じる人もいるでしょう。

その場合は家族と話すなど、誰かしらとの会話が重要です。飲食店や宿泊施設のスタッフでもかまいません。ちょっとした日常会話を取り入れることで、社会への所属感が得られます。

また最近では、各種配信サービスも充実しています。オンラインで第三者と会話できるサービスもあるので、そちらも活用してみてはいかがでしょうか。

在宅ワーク(リモートワーク)の正社員求人はReWorksで探そう

在宅ワークの正社員求人は「ReWorks(リワークス)」で探すのがおすすめ。「ReWorks」はITやデザインなど、多種多様な業種の仕事が見つけられる転職支援サービスです。フルリモートで働ける正社員求人に特化しているので、完全在宅希望の人にも最適。

また仕事は未経験から始められるものもあるので、在宅ワーク初心者の人も安心です。これから新しいライフスタイルに挑戦したい人にもよいでしょう。

まとめ

在宅ワークには、メリットもデメリットも存在します。しかし、欠点を補いながら働けば、多くの利点を享受できるでしょう。人によっては、「もう在宅ワークしかできない」と語る人もいるくらいです。

メリットもデメリットも、上手に付き合っていくことが大切。まずは在宅ワークに挑戦してみて、新しいライフスタイルを模索してみてはいかがでしょうか。