リモートワークとは? リモートワークのメリットと課題点を解説

リモートワークやテレワークという働き方が普及し始め、リモートワークを導入する企業も増えています。リモートワークは複数のメリットが得られる働き方ですが、デメリットもあります。リモートワークの概要から導入のメリット、デメリットを解説します。

リモートワークはメリットばかり? デメリットには対策を!

リモートワークとは

「リモートワーク(remote work)」とは、オフィスから離れた場所で働くことを意味します。リモートワークはオフィスに出社せず、自宅やコワーキングスペース、カフェなどを就業場所にできる働き方です。リモートワークの概要とよく耳にする「テレワーク」との違いを解説します。

 

・リモートワークの概要

日本でのリモートワークは、政府による働き方改革の推進を背景に普及し始めました。コロナ禍を機にリモートワークを導入する企業も増加しており、総務省が2021年に発表した「令和2年通信利用動向調査の結果」によると、調査対象2221社のうち在宅勤務を中心にリモートワークを導入している企業の割合は47.5%でした。同調査で、「導入はしていないが今後導入予定である」と回答した企業も含めれば6割近くとなり、多くの企業がリモートワークの導入に前向きに対応している状況です。

リモートワークは場所や距離の制約を受けないため、フレキシブルな働き方を可能にします。リモートワークの導入によって、企業は優秀な人材の離職を防止しやすくなったり、離職者の代わりに人を雇うための採用コスト削減につながったりとメリットが多いことから、アフターコロナにおいてもリモートワークの導入は変わらずに進むことでしょう。

リモートワークは基本的にインターネットを活用し、パソコンや携帯電話などの端末を使って仕事を進めます。そのため、リモートワークを始める場合には、事前に通信機器の準備やセキュリティ対策、各種ツールの導入などの環境整備が必要です。

リモートワーク開始時の準備は必要ですが、インターネット環境と通信機器さえあれば、誰もが全国どこにいても、たとえ海外からでも働ける点がリモートワークの特徴です。

 

・テレワークとの違い

リモートワークと似た言葉に「テレワーク」があります。テレワークは、「tele(遠い)」と「work(仕事・働く)」を組み合わせた造語で、日本国内でリモートワークと同じ意味で使われています。

厚生労働省の定義では、「テレワークとは、情報通信技術(ICT:Information and Communication Technology)を活用した、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」のことです。

同省が情報発信をしている「テレワーク総合ポータルサイト」において、テレワークは「雇用型」と「自営型」の2つに分類され、「雇用型」は就業場所によってさらに3つに分類されています。テレワークの「雇用型」と「自営型」について解説します。

・雇用型テレワーク

企業や官公庁などの組織と雇用関係にある働き方が「雇用型テレワーク」です。就業場所を自宅とする場合は「在宅勤務」、移動中の新幹線車内やカフェなどを利用して働く場合を「モバイル勤務」と呼びます。また、本拠地と離れた場所にあるオフィスを就業場所とする場合は、「サテライトオフィス勤務」と呼ばれます。

・自営型テレワーク

「自営型テレワーク」とは、個人事業主や小規模事業者がインターネットを介して仕事をする働き方です。個人事業主や小規模事業者の就業場所は、自宅や小さなレンタルオフィスなどが多いため、「SOHO(Small Office Home Office)」とも呼ばれる働き方です。

オフィスから離れた場所でも就業できるという意味で、リモートワークとテレワークに大きな違いはないととらえてよいでしょう。

リモートワークのメリット

リモートワークのメリット

リモートワークを始めると、どのようなメリットが得られるのでしょうか。4つのメリットを解説します。

 

・時間を有効活用できる

リモートワークはオフィスへ出社する必要がないので、通勤時間がなくなったり大幅に削減できたりします。出社するためにスーツに着替える時間や、オフィスに到着してから制服に着替える時間がなくなり、浮いた時間をプライベートのために使える点が大きなメリットです。

時間を有効活用できるリモートワークは、ワーク・ライフ・バランスの実現に効果的です。ワーク・ライフ・バランスとは仕事と生活の調和を目指すことであり、政府広報オンラインでは「働くすべての方々が、『仕事』と育児や介護、趣味や学習、休養、地域活動といった『仕事以外の生活』との調和をとり、その両方を充実させる働き方・生き方」と定義されています。

ワーク・ライフ・バランスが実現すると、家族との時間や趣味などの仕事以外の生活が充実し、仕事にも集中できるでしょう。仕事でのパフォーマンスが向上すると、気持ちにゆとりが生まれて私生活も充実するといった好循環が生まれます。

リモートワークをしながら、空いた時間を資格取得のための勉強やスキルアップのために使うのもおすすめです。リモートワーカー向けのスキルアップ講座や、個人でも活躍できるスキルが身につくような資格講座などもあるので、気になる職種について調べてみると自分のスキルアップやキャリアアップにつなげられるでしょう。

 

・業務効率のアップ

リモートワークを始めると、自分に適した環境で仕事を進められるため業務効率がアップするでしょう。オフィスでは周囲の雑音や話し声が気になって集中しにくいという人は、自宅を就業場所とすれば、より静かな環境で仕事に取り組めます。特に、仕事中に人から話しかけられると作業を進める手が止まってしまいストレスを感じる人は、リモートワークが向いています。

リモートワークでのコミュニケーションは、ビジネスチャットツールを利用する場合が多いので、自分のタイミングでメッセージを確認できるところがメリットです。チャットによるテキストのみのコミュニケーションが不安な人は、場合によって電話やオンラインミーティングでコミュニケーションを取ることもできるので安心です。

業務効率が上がり、少ない時間でより多くの成果を生み出せるようになれば、収入アップやスキルアップにつながるでしょう。リモートワークでは、自身が業務に集中できる就業場所選びが重要です。

 

・ライフステージや個人に合わせた働き方ができる

働く意欲があっても、育児や介護、持病などを理由に外に働きに出るのが難しい人は少なくありません。リモートワークは働く場所に縛られない働き方なので、外で働けない理由がある人が自宅で就業できるようになります。

また、結婚や出産などのライフステージの変化に伴って、転職や離職を決意する人もいるでしょう。ライフステージの変化により自由な時間が減ったり引っ越しが必要になったりしても、仕事を辞めることなく続けられるのはリモートワークのメリットの一つです。

リモートワークなら、誰もが全国どこからでも好きな仕事に就くことが可能になり、長期的にはキャリアアップも期待できます。例えば、育児のために勤務日数を「週に4日、1日3時間程度」としてスタートし、子どもが大きくなってから「週に5日、1日8時間」のフルタイム勤務へと変えていくこともできます。

在宅ワーカーからの正社員登用制度を導入している企業もあります。将来的に、「子どもが小学生になったら」「病気の治療が落ち着いたら」などのタイミングで正社員として働きたいと考えている人は、リモートワークを探す際に正社員登用制度があるかどうか確認するとよいでしょう。

 

・人間関係で悩みにくい

リモートワークはオフィスに出社せずに働けるので、上司や同僚と直接顔を合わせることなく仕事を進められます。顔を合わせる機会がない分、雑談をするタイミングもなくなるので必要最低限のコミュニケーションでやり取りが終わりやすいでしょう。他人と接する時間が少ないリモートワークは、人間関係で悩みにくいという利点があります。

出社して働く場合、休憩時間に同僚とランチに出掛けたり、ちょっとした息抜きに話しかけられたりする機会が多いものですが、リモートワークにはそうしたことがありません。休憩時間の過ごし方は、同僚に気を遣わず自分で自由に決められます。

もちろん、リモートワークでも雑談が全くないわけではありません。オンラインミーティングのアイスブレイクや、個人的なチャットのやり取りなどで雑談をしたり仲を深めたりできる場はあります。リモートワークでは各人がちょうどよい距離感を維持できるのです。

リモートワークのデメリット

リモートワークのデメリット

リモートワークを始める際に注意したい、4つのデメリットを知っておきましょう。いずれも事前に準備しておけば、ある程度は解消できる事柄です。

 

・ONとOFFの切り替えが難しい

リモートワークでは同僚や上司の目がないため、ついつい気がそれて集中力を失いやすくなります。特に、自宅を就業場所としてリモートワークする場合、趣味のものやテレビ・ゲーム・本などが目に入りやすいので、集中力を維持できるような環境づくりが必要です。カフェなどの飲食店もリラックスしやすい雰囲気があるので、「気がついたら予定よりも長く休憩していた」、「集中できないままダラダラと仕事をしてしまった」といった事態に陥りやすいでしょう。

ONとOFFを明確に切り替えられないと業務効率が落ちてしまい、一つの仕事を終えるまでの時間が必要以上に掛かります。そうなるとプライベートのための時間が減る上に、企業から良い評価を得にくくなるでしょう。

また、オフィス出社の場合はオフィスに行かないとメールなどの業務連絡を確認できませんが、リモートワークはどこでも、いつでも、仕事の連絡が確認できます。真面目な人ほど仕事の連絡が気になってしまい、終業時間後でもチャットを確認する、返信するなど、プライベートの時間に仕事を始めてしまうケースがあるので注意が必要です。

ONとOFFを明確に分けて、プライベートと仕事の両立を目指すと、メリハリのある生活を送れるようになりますよ。

 

・コミュニケーションを取りにくい

オフィスに出社する場合は、対面でのコミュニケーションが基本でした。対面でのコミュニケーションなら、疑問や不安があれば上司や同僚の手が空いているタイミングを見計らって聞くことができます。

しかし、リモートワークでのコミュニケーションは、チャットツールを通したテキストのみでのやり取りがメインになります。リモートワークは非対面で業務を進めるため、上司や同僚の忙しさや感情が読み取りにくく、声を掛けにくい点がデメリットといえます。

コミュニケーションが取りにくい環境では、疑問や不安を解消しにくいのでスキルアップや知識習得の機会を逃すことにつながります。リモートワークする際は、疑問や不安があれば積極的に伝えるように意識しましょう。

「忙しいときに声を掛けるのは申し訳ない」と思う人は、「お手すきの際にご確認ください」といったメッセージでワンクッション置くと、相手の負担を軽減できます。ただし、チャットでのやり取りは簡潔で分かりやすい方が正確に伝わります。クッション言葉が過剰にならないように注意しましょう。

 

・セキュリティ面から就業場所が制限される場合がある

リモートワークでは仕事を進めるために、企業の機密情報や社員の個人情報を扱うことがあります。カスタマーサポートなど顧客とやり取りする職種なら、顧客のメールアドレスや名前などの一般の方の個人情報を取り扱うこともあるでしょう。情報保護の観点から、リモートワークを実施する場所を企業から指定されることがあります。

情報保護を理由にリモートワークの場所が指定される場合、他者の目がない自宅や企業が設置したサテライトオフィスに限定されることが多いでしょう。第三者の目が多く背後からのぞかれる可能性の高いカフェやコワーキングスペースなどでは、業務ができない可能性があります。リモートワークにエントリーする際は、業務場所の制限を確認しておきましょう。

また、使用するパソコンにはセキュリティソフトのインストールが求められるでしょう。総務省が発表した「テレワークセキュリティガイドライン」によると、リモートワークには次の4つの脅威が存在します。

・マルウェア
・端末の紛失/盗難
・重要情報の盗聴
・不正アクセス 

これら4つの脅威によって、情報漏えいや重要な情報の消失、仕事の中断が起きる可能性があります。情報漏えいや機密情報の消失は企業にとっても大きなリスクであり、業務に支障をきたしたりお客様からの信用を失ったりと取り返しのつかない事態になりえます。リモートワーク開始時に結ぶ雇用契約書や業務委託契約書などには、情報の取り扱いに関する記載がある場合が多いので、事前によく確認しておきましょう。

また、不正アクセスやマルウェアによってパソコンがフリーズしたり、操作できなくなったりした場合は業務を続けられなくなります。リスクを避けるためにも、仕事で使う端末にはセキュリティソフトを入れておくことをおすすめします。

 

・正当な評価を受けにくい

リモートワークは非対面でコミュニケーションを取るため、上司は部下の頑張りや考えを把握しにくくなります。そのためリモートワークでは、成果を生み出すまでの過程よりも結果を見て評価が下されるケースが多いでしょう。

全力を尽くしても期待どおりに仕事の成果が上がらなかったとき、上司に「頑張りが足りていない」「サボっていたのではないか」と思われるのは心苦しいですね。過程が見えない分、結果だけで判断されやすくなるリモートワークは、正当な評価を受けにくくなるというデメリットがあります。

企業によっては、公平で納得感のある評価を行うため、上司との面談の機会を設ける「1on1ミーティング」を行ったり、「MBO(Management By Objective)」と呼ばれる目標管理制度を導入したりしています。リモートワークでも適切な人事評価がされているかは、求人に応募する際や面接時に確認しておくと安心ですね。

一方で、成果物のみで評価される業務の方が肌に合うという人もいるでしょう。自分自身の性格やスキルレベルなどを把握して、どのような評価制度が合っているか検討しておきましょう。

リモートワークの導入実例

「リモートワークを始めてみたい」と考える人なら、実際にどのような働き方になるのか、自分にもリモートワークできるのかが気になりますよね。リモートワークを始める前に働き方をイメージできるように、厚生労働省が発表している「輝くテレワーク賞」受賞企業の中から、リモートワーク導入事例を紹介します。

・味の素株式会社

味の素株式会社が特徴的なのは、自宅でも自宅外でもセキュリティが確保された状態で働ける「どこでもオフィス」を導入した点です。どこでも安全にリモートワークできる環境を整えたことで、全社員の84%がリモートワークをしています。フレックスタイム制と併用できるため、時間にも場所にも縛られないリモートワークが実現されています。

味の素株式会社では、自宅にパソコンがない人や、自宅のパソコンにセキュリティソフトを入れていない人でもリモートワークできるように、全社員にパソコンとスマートフォンを貸与しました。自宅にインターネット回線がない場合でも、スマートフォンのデザリング機能を使うことでリモートワークが可能になっています。

・カルビー株式会社

2014年4月から全社にリモートワークを導入したカルビー株式会社は、ワーク・ライフ・バランスを重視しています。また、結果主義を掲げているので、従業員全員ができる限り効率的に成果を生み出せるよう尽力しています。

カルビー株式会社では、「リモートワークではコミュニケーションが取りにくい」という課題に対して、上司や同僚がそばにいない環境でも連絡を取りやすいように、従業員一人ひとりのスケジュールを、オンライン上でお互いに確認できるようにしています。

・日本マイクロソフト株式会社

日本マイクロソフト株式会社は、「業務効率」と「ワーク・ライフ・バランスの向上」の2つを軸にリモートワークの導入に取り組んでいます。日本マイクロソフト株式会社の取り組みで特徴的なのは、「フレキシブル・ワーク」の実践です。リモートワークの対象者を、育児や介護などの理由がある人に限らず、従業員全員が日常業務すべてをリモートで行えることを目標に掲げてリモートワークしやすい環境づくりに取り組んでいます。

2011年には東日本大震災の影響で、社員の出社が難しくなったことを受けて、「全社一斉テレワーク」を開始。これを機に、2012年以降は「テレワークの日/週間」を実施しています。リモートワークの日数を増やしたり、地方でも就業できるようにしたりと、誰もが気兼ねなくリモートワークできる雰囲気と社内制度が整えられているのです。

・アフラック生命保険株式会社

アフラック生命保険株式会社では、全社員がリモートワークをできるようになっています。特徴的なのは、従来は対面で行うことが主だった営業活動をWeb上で完結できるように、Web会議システムを導入したことでしょう。社員なら誰でも利用可能なサテライトオフィスやコワーキングルームを設置しているので、自由度が高い働き方が可能です。

また、オフィスに出社する場合とは勝手が異なるリモートワークをスムーズに行えるようにするため、非対面のコミュニケーション方法やリモートワークに役立つスキルとノウハウを伝えるeラーニングを年2回実施しています。

・第一三共株式会社

第一三共株式会社は、リモートワーク可能な職種の人全員がリモートワークできる環境を整えています。全社に向けて「テレワークのしおり」を発行しているほか、マネジメント職向けに「テレワーク適用ガイド」を発行。リモートワークを行う上での注意点や進め方を周知しています。

2021年度には、「正当な評価を受けにくい」というリモートワークの課題解決に向けて、マネジメント職の業績評価に生産性指標を組み込みました。生産性を重視した評価制度を確立し、生産性向上のための具体的なアクションが何か、上司と部下が話し合うように促しています。

・日本航空株式会社

日本航空株式会社の特徴は、テレワークの一種「ワーケーション」を導入している点です。ワーケーションとは、ワークとバケーションを合わせた造語で、日本国内や海外の帰省先や旅先で、休暇を取りながらリモートワークを行います。長期休暇による周囲への影響を抑えられるので有給休暇が取得しやすくなり、プライベートの充実が期待できます。

ワーケーションを含むリモートワーク実施時に課題となるセキュリティ面の不安は、セキュリティ対策がされているノートパソコンを支給することで解決しました。支給する端末から社内のサーバに接続して業務を行うので、従業員個人の端末から情報漏えいする心配がありません。

リモートワークしやすい職種

リモートワークしやすい職種

さまざまな職種でリモートワーク化が進む中で、特にリモートワークしやすい職種を3つ紹介します。いずれも需要が高まっており、求人数も豊富にあるので、リモートワーク未経験でも始めやすい職種です。

・ライター

ライターは、インターネット上のWebサイトやブログに掲載する記事を執筆します。ライティングの仕事を始めるために必要な資格は特に決められておらず、未経験でも挑戦しやすい仕事です。

報酬は「1記事○円」とするパターンと、「1文字○円」とするパターンがあります。時給制のライター求人もまれにありますが、多くの場合は成果物に対して報酬が支払われます。ライティングテーマは幅広く、雑学的な記事から医療関係の専門的な記事まであり、専門性が高いほど報酬も高く設定される傾向にあります。

ライティングのテーマは「料理」「漫画」「音楽」などと幅広いため、自分の「得意分野」や「好き」を活かせば楽しんで執筆を続けられるでしょう。例えば、占いが好きな人はスピリチュアル系の記事や星座に関する記事執筆が得意かもしれません。犬を飼っている人なら、犬の行動心理やしぐさの意味をテーマにスムーズに執筆できるでしょう。

・データ入力

データ入力は、数字や音声、アンケートなどの情報をパソコンで文字入力する仕事です。インターネット環境とパソコンがあればすぐに仕事をスタートできるので、リモートワーク初心者でも始めやすいでしょう。

データ入力には、録音された会議の議事録を作成したり、インタビュー音声を聞こえた通りにテキスト化したりする文字起こし業務があります。その他、Amazonや楽天などのECサイトに出品する商品について概要を入力する代行業務、企業情報をホームページから取得してExcelなどにまとめるデータ収集業務などがあります。

データ入力は自分の好きな時間に進められる案件が多いので、スキマ時間を有効活用したい人や、まずはリモートワークを経験してみたい人におすすめです。

事務

事務の仕事もオンライン上で完結できるので、リモートワークに向いています。一般事務や経理事務、営業事務など幅広い分野での活躍が期待される事務では、資料作成やデータ入力、顧客とのやり取りなどを担当します。

未経験でも丁寧な研修を行う企業や、十分なサポート体制を整えている企業があるので、やる気があれば経験や資格がなくてもチャレンジできます。応募時に未経験OKか、研修制度があるかなどを確認するとよいでしょう。

実務経験がある人は採用率アップが期待できるので、積極的な応募をおすすめします。特に経理事務の場合は、簿記検定を取得しているとアピールポイントになりますよ。

・テレフォンアポインター(テレアポ)

テレフォンアポインター(テレアポ)とは、企業から渡される顧客リストに対して架電する仕事です。対象の企業や一般の方へ電話をかけて、依頼先企業の販売する商品やサービスを紹介し、営業担当者とのアポイントをもらうことが目的です。

テレアポと聞くと、コールセンターなどで大勢の人が電話をしているイメージがありますが、インターネット環境が整っていれば自宅でもテレアポ業務ができます。電話をする仕事なので、雑音の入らない自宅を就業場所とするとよいでしょう。

テレアポはお客様と会話をする仕事なので、接客が好きな人や人とのコミュニケーションに抵抗がない人におすすめです。アポイントが取れた場合、インセンティブ報酬が支払われる案件もあるので、モチベーションを維持しながら仕事を続けられるでしょう。

リモートワーク選びの3つのポイント

リモートワークが広く普及しつつある現在、さまざまな職種のリモートワーク求人があります。長く楽しく続けられる仕事と出会うために気をつけたい、リモートワーク選びのポイントを解説します。

・リモートワーク可能な条件を確認する

気になるリモートワーク求人を見つけたら、応募条件を必ず確認しましょう。オフィスへの出社が全く必要ないフルリモート求人であれば問題ありませんが、「週に1度、東京本社へ出社が必要」などと定期的な出社を求められるケースもあります。

また、「9時から17時の間の3時間程度」とコアタイムが定められている場合もあります。自分の生活リズムと応募条件が合っているのか、事前にしっかりと確認しておくことが重要です。

・業務内容が自分のスキルや経験に合っているか

リモートワークは幅広い職種で応募されているため、未経験職種に挑戦する良い機会になるでしょう。リモートワーク求人を探す際は、未経験OKなのか、実務経験が何年以上必要なのかなどを確認しておく必要があります。

リモートワーク求人の中には「ブランクOK」としているものもあるので、出産や育児で一時的に現場を離れていた人が社会復帰する場合にもリモートワークはおすすめです。企業がどのような人を求めているか見極めた上で応募すると、採用率アップが見込めます。

もしも未経験職種でキャリアをスタートしたい場合は、その仕事に役立つ資格を取得したり検定試験を受けたりしておくと、採用されやすくなり、実務もスムーズに行えるでしょう。

・リモートワーク向けの制度やルールがあるか

リモートワークを導入している企業は増えていますが、リモートワークに関する制度には企業によって差があります。例えば、自宅でリモートワークをする場合、通信費を負担するのは企業側なのか働き手なのかは気になるところですよね。

リモートワークは場所にとらわれない自由な働き方ですが、セキュリティ保護の観点から就業場所を自宅と決められる場合もあります。「インターネット回線を引くのに工事費がかかる」「自宅では趣味のものが目に入って集中できない」「家族がいて雑音が気になる」といった人は、コワーキングスペースやサテライトオフィスの利用が可能か確認しましょう。

リモートワーク探しに便利なサイト

リモートワーク探しに便利なサイト

数多くの求人情報の中から自分に適したリモートワーク求人を探すためには、リモートワーク求人が多く掲載されているサイトを活用すると効率的です。さらに、就業可能な日数や未経験での応募が可能かなどで絞り込みが行えれば、より短時間で自分に合う求人を見つけ出せるでしょう。

リモートワーク探しに適した4つのサイトを紹介します。

 ・ReWorks(リワークス)

「ReWorks(リワークス)」は、株式会社アイドマ・ホールディングスが運営する転職支援サービスです。フルリモート求人に特化しているので、オフィスへの出社が難しい人に特におすすめです。掲載されているすべての求人がフルリモートなので、応募条件を見て出社の有無を確認する時間がカットできるでしょう。

未経験でも挑戦できる求人も数多く掲載されており、建築やIT、デザインなどさまざまな業界・職種の求人を網羅しています。「未経験者歓迎」「ブランクOK」「主婦が活躍中」「時間・曜日が選べる」などの希望条件に合わせた絞り込み検索が可能なので、自分にピッタリの求人情報が見つかりやすいサイトです。

未経験職種への転職をサポートするキャリアアドバイスを無料で受けられるため、キャリアアドバイザーと二人三脚で安心して転職活動を進められます。さらに、インサイドセールスやマーケティング、デザイン、ライティングなど、リモートワーク可能な職種への理解を深められるオンライン講座を、会員向けに無料で公開しています。スキマ時間や転職が決まるまでの間に、スキルアップしたい人は会員登録だけでもしておくことをおすすめします。

ReWorksでのお仕事探しはこちら

・ママワークス

「ママワークス」は名前の通り、ママ世代や主婦のお仕事探しをコンセプトに運営されているサイトです。リモートワーク求人が数多く掲載されており、絞り込み検索の「働き方」の項目で「在宅」を選択して求人を絞り込むと、フルリモート求人のみを表示させることができます。

こだわり条件には「ブランクOK」「時短勤務OK」「社員への転換可」などの項目があるので、個人の事情に合った働き方が可能になります。

会員登録後は、気になる求人にワンクリックで応募ができるので、応募するたびにあいさつや志望動機などを書く手間がありません。応募後に企業の担当者から連絡が来て、テスト案内や採用面接案内などに進みます。応募後の流れは企業ごとに異なりますが、求人内容詳細で大まかな流れを確認できるので、不安なく応募できるでしょう。

・doda(デューダ)

「doda」は、パーソルキャリア株式会社が運営する転職情報サイトです。リモートワークに特化しているサイトではありませんが、フルリモート・完全在宅勤務の求人特集を組んでいます。フルリモート・完全在宅勤務の求人特集には、正社員求人も多く掲載されているので、フルタイム勤務を目指す人におすすめです。

求人検索をするときは、詳細条件の設定から「職種未経験歓迎」「原則定時退社」「育児・託児支援制度」などが選択できます。雇用形態や契約形態での絞り込みも可能で、「正社員」「契約社員」「その他(FCオーナー・業務委託など)」の中から希望の働き方を選べるようになっています。

dodaエージェントサービスを利用すると、自分の希望する条件に合う求人をキャリアアドバイザーが見つけて提案してくれます。自分1人で行うには面倒な、企業との採用面談の日程調整を任せられ、職務経歴書や履歴書の添削をしてもらえるので、手間なく効率的に転職活動を進められるでしょう。

・クラウドワークス

「クラウドワークス」は、株式会社クラウドワークスが運営するクラウドソーシングサイトです。クラウドソーシングとは、「Crowd(群衆)」と「Sourcing(業務委託)」を組み合わせた造語です。クラウドソーシングサイトであるクラウドワークスは、仕事を発注したい企業や個人が、不特定多数の人に仕事を依頼できる場として活用されています。

正社員や契約社員などの雇用関係を結ぶ求人よりも、業務委託によるスポット求人が数多く掲載されているので、初めてのリモートワークや未経験職種での実績づくりに役立ちます。仕事の応募から契約、成果物の納品、報酬の受け取りまでをすべてオンラインで完結できるため、全国どこにいても働けます。

まとめ

リモートワークやテレワークはオフィスに出社する必要がないので、場所にとらわれない自由な働き方ができます。2022年現在、リモートワークの普及によって、働く意欲のある人が全国どこからでも働けるようになり、プライベートと仕事を両立しながら働き続けられるようになりました。

リモートワークは多くのメリットが得られる働き方ですが、セキュリティ面の不安やプライベートとの境界があいまいになりやすいというデメリットもあります。リモートワークを始めるなら、事前準備をしっかりしておきましょう。

リモートワークはさまざまな職種の求人がありますが、自分の経験やスキルを活かせる仕事や、得意を活かせる仕事を選ぶと長く続けられます。未経験でも挑戦できるリモートワーク求人は数多くありますよ。まずは気軽に応募してみてはいかがでしょうか。