フルリモート勤務OKな事務の正社員に転職したい! 求人の探し方をご紹介

リモートワークや在宅勤務を導入する企業が増加している昨今、フルリモートで働ける事務職求人も増えています。転職を考えている人にとって、安定して収入を得られる正社員求人は特に人気があります。今回は、フルリモート勤務可能な正社員事務の仕事について、求人検索のコツや仕事内容を紹介します。

フルリモートで事務の仕事はできる? 正社員求人情報の探し方のコツとは

テレワークorリモートワーク 働き方の違い

新型コロナウイルスの感染拡大による影響や働き方改革の推進を背景に、従来の出社型の就業形態から、「テレワーク」や「リモートワーク」といった新しい働き方に注目が集まっています。耳にする機会が増えた「テレワーク」や「リモートワーク」などに違いはあるのでしょうか。それぞれの働き方を紹介します。

・リモートワーク

「リモートワーク」とは、自宅やコワーキングスペースなど、オフィスの遠隔地(リモート)で働く就業形態です。例えば広島県に住んでいても、大阪府や愛知県といった近畿圏・中京圏を飛び越えて東京都の企業に勤めたり、東京都に住んでいても、「地方創生」や「ビジョンに魅力を感じて」といった理由で、兵庫県や福岡県などにある自分が勤めたい企業の仕事をしたりすることができます。

しかし、リモートワーク求人は週に1回や月に1回程度、決まった頻度で出社を求められる場合があります。その反面、「【フル】リモートワーク」であれば、基本的に出社の必要がありません。求人を検索する際には、出社の必要があるかどうかを事前に確認しておくと良いでしょう。

・テレワーク

「テレワーク」は、IT技術を活用した場所や時間にとらわれない働き方を指します。オフィスから離れた場所で働く点で、リモートワークと大きな違いはありません。

テレワークは、就業場所の違いによって、「サテライトオフィス勤務」「在宅勤務」「モバイル勤務」に分けられます。

サテライトオフィス勤務

「サテライト」は「衛星」という意味の言葉です。「サテライトオフィス勤務」では、就業場所から離れた場所にあるオフィスで働きます。サテライトオフィスは、勤め先企業の本社や支社に通うより短時間で通える距離に設置されている場合が多いので、仕事に集中できる環境に無理なく通えます。勤め先の企業がサテライトオフィスを用意したり、提携スペースをサテライトオフィスと認定しているケースなどがあります。

在宅勤務

「在宅勤務」とは、働き手の自宅を就業場所とする働き方です。「フルリモートワーク」のように、オフィスに出社する必要がない場合は、「完全在宅勤務」と呼ばれます。

自宅が就業場所だと通勤時間がゼロになるため、プライベートの時間を確保しやすくなります。また、働く意思があるのに家庭や個人の事情で外に働きに出られない人でも、在宅勤務なら働くことができるでしょう。

モバイル勤務

「モバイル勤務」とは、スマートフォンやタブレット、ノートパソコンなど、持ち運びに便利なモバイル端末を活用した働き方です。持ち運べるモバイル端末を使って仕事をするので、公共交通機関での移動時間などを有効活用できます。

インターネット環境さえあれば、ちょっとした仕事をカフェで済ませることができるため、時間的にも場所的にも縛りなしで働けます。しかし、カフェなどに設置されているフリーWi-Fiを利用すると企業の機密情報が漏えいするリスクがあるので、セキュリティ対策をしっかりしておく必要があります。

フルリモートで事務のお仕事ができるの?  

リモートワーク可能な事務の仕事を始めるなら、オフィスに出社しなくても良い「フルリモート」で仕事を始めたいですよね。しかし、「フルリモートで働ける事務の求人情報はあるの? 」と疑問をお持ちの人も多いでしょう。

実は事務の仕事には、フルリモートで働くために重要な、以下の4つの特徴があります。

・必要な機材はパソコンだけでOK
・マニュアル化しやすく1人でも仕事を進められる
・オフィスや客先に行かなくてもOK
・成果が分かりやすく進捗の確認がしやすい

事務の仕事は、客先への訪問が必要となる営業職や、対面で接客する必要がある飲食業・ホテル業とは違い、オフィスに出社しなくても仕事が進みます。

ルーティンワークに慣れてしまえば、上司や同僚に作業の手順をいちいち確認する必要もありません。そのため、事務の仕事はパソコンとインターネット環境があればオンラインで完結する業務が多く、フルリモートでの働き方が実現しやすい職種です。

 

フルリモートでもできる事務の仕事

フルリモートでもできる事務の仕事 

「事務」と言っても、その業務内容は幅広くあり、求められるスキルや知識も異なります。自分の興味のある事務の仕事、経験やスキルを活かせる仕事かなのどうかを検討してから、気になる求人に応募しましょう。

フルリモートで働きやすい、事務職の仕事内容を7種紹介します。

・一般事務

一般事務は、企業の事務処理全般を担う事務職です。パソコンやファクシミリなどのOA機器を使うことから、「OA事務」と呼ばれることがあります。

一般事務の業務は、書類の作成やデータ入力、電話対応や伝票処理など、多岐にわたります。WordやExcelなど一般的に使われているソフトを使う業務や、手順の決まったルーティンワークが多く、未経験者やスキルがない人でも気軽に始められる仕事です。

フルリモートで働く場合は、オフィスでの来客対応が必要ないので自身の業務に集中できるでしょう。電話対応が必要な業務を行う場合は、企業から社用携帯を貸与されたり、ZoomなどのオンラインミーティングシステムやPCからの架電システムを使ったりします。

・営業事務

営業事務は、企業の商品やサービスを販売する営業担当者のサポートを行う仕事です。例えば、商品の在庫管理、営業が販売した商品の納品手続き、見積書や発注書などの書類作成などを行います。その他、営業担当者と客先の担当者とのアポイント調整をしたり、営業担当者の売上管理や顧客からの入金確認をしたりします。

営業事務の業務はオンラインで完結するので、フルリモートでも十分に営業担当者のサポートができます。営業担当者が雑務やスケジュール管理に追われず、日々の営業活動に集中できる環境をつくることが営業事務の役割です。

・経理事務

経理事務は、企業の「お金を管理」する重要なポジションです。経理事務が、企業の資本やキャッシュの動きを正確に記録・管理しておくことで、経営陣は事業戦略や財政管理の方針を練ることができるのです。

具体的な業務としては、経費の仕訳入力や入出金管理、伝票整理などがあります。従業員の給与計算や源泉徴収税の納付、税務申告なども経理事務の業務に含まれます。

経理事務を募集する求人の多くが、応募資格に「簿記検定2級以上」などの条件を提示しています。経理事務の求人に応募する際は、必要な資格や経験年数などを確認しておきましょう。実務に役立つ簿記検定などの資格を持っていると採用率がアップするため、経理事務を目指す場合は、まず資格取得を目指してみることをおすすめします。

・人事事務

人事事務は、企業の「人材」に関わる業務を一手に担います。具体的には、人事戦略を立て、採用活動を行い、新人教育を実施します。従業員が気持ちよく働ける環境づくりに取り組み、適切な人事評価制度を設計するなど、働き手にフォーカスした業務を行います。

オンラインミーティングシステムの普及により、会社説明会や採用面接を非対面で行えるようになりました。応募者と企業が双方向でコミュニケーションを取ることが可能になり、採用業務がフルリモートでも対応できるように変化したため、フルリモート人事の需要が高まっています。

・総務事務

総務事務は、企業全体の運営に必要なサポートを行います。主な業務には、備品管理や足りなくなった物品の発注、企業の設備の保守管理、社内イベントの企画運営などがあります。総務が担当する領域は企業によってまちまちで、株主総会などの会場設営や運営サポート、社内規定の作成などが業務に含まれる場合もあります。

フルリモートの総務事務求人は増えていますが、備品の在庫を確認したり会場設営したりする仕事の特性上、他の事務職に比べ数は少ない傾向にあります。リモートワークOKとしていても、「定期的に出社が必要」と応募要項に記載している求人があるので、応募する前に確認しておきましょう。

・貿易事務

貿易事務は、日本企業と海外企業との商品売買をサポートする仕事です。貿易事務の業務内容は、スケジュール管理や伝票作成、税関申請の手続きや書類作成などです。

輸出入に関わるため専門性が高く、海外企業の担当者とスムーズにやり取りできるほどの語学力が求められます。一定の知識レベルが求められるので、他の事務職に比べて年収が高めに設定されています。

英語や中国語などをビジネスレベルで扱える人なら、貿易事務に活かせますよ。また、語学力に加えて海外と日本の文化の違いを知っていれば、認識のズレによるミスコミュニケーションを少なくできるでしょう。

・オンラインアシスタント

特に職種を絞らず、「自分にできる範囲でフルリモートワークを始めたい」という人には、オンラインアシスタントがおすすめです。オンラインアシスタントでは事務作業に限らず、電話受付やSNSによる情報発信、Webサイトの更新業務など、幅広い職務が募集されています。

オンラインアシスタントとしてスタートするなら、企業での直接採用以外に、各企業へオンラインアシスタントサービスを提供している運営会社に登録する道もあります。運営会社の担当者に相談すれば、自分の経験やスキルを活かして働ける業務を紹介してもらえるでしょう。また、オンラインアシスタントサービスを運営する企業によっては、チームリーダーへの昇格や正社員登用などのキャリアアップを目指すことができます。

フルリモート×事務×正社員=ママ世代におすすめ!

フルリモート×事務×正社員=ママ世代におすすめ!

小さい子どもがいると、子どもの世話と家事に忙しく外に働きに出る余裕がないという人も多いでしょう。しかし、将来の生活を考えると収入があった方が安心ですよね。子育てをしているママや1人時間を有効活用したい主婦の方には、フルリモートで始める正社員事務の仕事がおすすめです。

フルリモートワークOKとしている正社員事務の仕事を始めると、多くのメリットが得られます。代表的な6つのメリットについて解説します。

・通勤時間がなくなり、家族との時間が増える

全国どこでも働けるフルリモートワークなら、自宅からオフィスまでの通勤時間が必要ありません。就業場所を自宅にすると、自宅から外に出ることなく仕事を始められます。通勤時間がなくなる分子どもの世話とも両立しやすく、家族と過ごす時間が増えるでしょう。

・子どもに教育の機会をより多く与えられる

正社員でフルリモートワークをすれば、安定した収入が得られます。収入が増えることで、子どものために使えるお金が増え、子どもが興味を持った習い事を始めやすくなるでしょう。また将来的には、中学受験や海外留学など、選択肢をより多く提示してあげることができるようになります。

・手当などを受け取れる

正社員として雇用されれば、育児休業給付金を受け取ったり、産前産後休業などを取得したりできます。派遣やパートタイム勤務の場合は、就業時間の総数や雇用保険の加入有無によって福利厚生を受けられないことがあります。また、業務委託は雇用関係ではない契約形態なため、就業時間の総数に関わらず企業の福利厚生の対象外です。

正社員であれば、企業の福利厚生を最大限利用できるので、出産や育児、介護などライフステージの変化があっても、育児休業などの制度を活用しながら安心して生活できるでしょう。

・好きな場所に住める

フルリモートワークなら、東京都や京都府などの都市部や、神奈川県や埼玉県などのベッドタウンに住んでいなくても仕事を続けられるので、家族にとって居心地の良い場所で生活することができます。例えば、「子どものために自然豊かなところで生活したい」といった場合には、北海道に代表される自然豊かな田舎町への移住も検討できるでしょう。

・キャリアを諦めなくていい

育児や介護などの理由で外に働きに出たくても家を空けられない人は、自宅でフルリモートワークをスタートしましょう。フルリモートで事務の仕事を続けて経験を積み、知識を蓄えておけば、経験やスキルを活かしたキャリアアップが可能です。

・自分の時間を持てる

子育てや家事に奔走していると、自分のために使う時間がないまま「もう1日が終わってしまった」と感じる日があるでしょう。フルリモートワークを始めれば、通勤時間がない分の時間がゆとりに変わります。

増えた時間と収入を、自分のためにも使ってみましょう。ゆっくりカフェでお茶したり、子どもを一時保育に預けて羽を伸ばしたり、スキルアップのためにオンライン講座を受講したりすれば、毎日の生活が張りのあるものとなるでしょう。

 

正社員のフルリモート求人にはどんな傾向があるの? 

正社員のフルリモート求人にはどんな傾向があるの? 

フルリモート可能な正社員求人の数は、パートタイム勤務や業務委託の求人数に比べて多くありません。正社員求人の多くは「一部リモートワーク可」や「在宅勤務または指定のサテライトオフィスでの勤務のみ可」などの条件を設けています。

その点、オンラインで仕事が完結しやすい一般事務や営業事務の仕事は、フルリモートで働けるケースが多い傾向にあります。しかし、ペーパーレス化が進んでいない企業の経理事務や総務事務などは出社を求められることがあるので注意しましょう。

求人情報には、在宅勤務の可否以外にも残業時間の目安や、土日祝日の出勤の有無、年間休日数や7月から8月、12月から1月頃に取得可能な長期休みの日数などが掲載されています。募集要項や就業条件をしっかり確認し、疑問点があれば企業の担当者に直接問い合わせることが大切です。

また、フルリモートOKとしている正社員求人は、発展途上にあるベンチャー企業やスタートアップ企業のものであることが多い傾向にあります。新しい働き方を積極的に取り入れている企業は、先進技術やITサービスを活用してフルリモートでもスムーズに仕事を進められる環境づくりに取り組んでいるので、初めてフルリモートワークに挑戦する人でも戸惑わずにスタートできるでしょう。

求人探しに役立つおすすめサイト/サービス4選

フルリモートワークOKとする求人の中でも比較的少ない正社員求人を探す際は、リモートワークに特化した求人サイトや、転職支援サービスを活用すると効率的です。求人サイトなどでは、業種や職種によらず新着順に求人が表示されていることが多いので、キーワード検索機能や各サイトの絞り込み検索機能を活用して、自分の希望に合う求人だけを表示させるようにしましょう。

フルリモートの仕事探しに役立つサイトやサービスを紹介します。

・フジ子さん

「フジ子さん」は、企業のバックオフィス業務を担うオンラインアシスタントサービスです。フジア株式会社が運営しており、企業から依頼を受けたバックオフィス業務を「フジ子さん」と呼ばれるオンラインアシスタントに委託しています。

経理事務や人事事務、一般事務などの他、秘書業務やホームページ運用なども取り扱っているので、さまざまな仕事にチャレンジできます。業務をスタートする前には、丁寧な研修を受けられるので、リモートワークが初めてという人でも安心です。

依頼された仕事にはチーム単位で取り組むので、疑問点は先輩スタッフに確認しながら進められ、業務に必要なスキルをスムーズに習得していけるでしょう。

・ママワークス

「ママワークス」は、ログインすればワンクリックで求人に応募できる簡便さが魅力の求人情報サイトです。誰でも利用できるサイトで、求人を探す際は「働き方」を「在宅」と「出社」から選択できるので、リモートワーク可能な求人のみ表示させることができます。さらに、「雇用形態」から「正社員」を選択して絞り込むことも可能なので、効率的に正社員求人を見つけられます。

事務職求人をはじめ、さまざまな職種の求人情報が掲載されているママワークスでは、それぞれの職種の中でも細かく業種が分けられているため、自身がやりたい仕事に絞って求人を探しやすくなっています。

例えば、「人事・総務・経理・広報・事務」のカテゴリの中にはさらに「事務」「人事」「総務」「経理」「広報」「その他」の項目があるので、簿記検定資格を活かして経理事務をしたい人は、「経理」にチェックをつけて求人を絞り込みましょう。

・ReWorks(リワークス)

「ReWorks(リワークス)」は、転職支援サービスを提供しており、フルリモートワークに特化している点が大きな特徴です。掲載されている求人が出社の必要があるか確認する手間が省けるため、より効率的に仕事探しを進められます。

ReWorksに掲載されている求人には、事務や人事、デザイナー、エンジニアなど幅広い職種があります。職種で絞り込み検索ができるので、事務求人を探す場合は「人事・総務・経理・広報」のカテゴリに絞って求人を表示させるとよいでしょう。

さらに、ReWorksでは雇用形態からも求人を絞り込みできます。正社員求人を探すなら、検索画面の「雇用形態」の「正社員」にチェックを入れて検索を実行しましょう。

 ■ReWorksでの、事務・正社員のお仕事探しはこちら

・Green(グリーン)

「Green(グリーン)」は、IT・Web業界に特化した求人を掲載している求人サイトです。ベンチャー企業やスタートアップ企業の求人が数多く掲載されており、企業とともに成長したい人に向いているサイトです。業務内容によって、即戦力になれる経験者を求めていたり、未経験者歓迎としていたりするので、応募前に募集要項を確認しましょう。

企業に関する条件を絞り込むことが可能で、「外資系」「上場を目指す」「グローバルに活動」などの項目があります。海外とのやり取りも視野に入れて活躍したい人や語学力に自信がある人には、親和性の高い求人を見つけやすいサイトです。

フルリモート可能な事務職求人のみを表示させたい場合は、検索画面で職種を「経理・管理・バックオフィス業」か「アシスタント・事務職・オフィスワーク」に設定した上で、フリーキーワード入力欄に「フルリモート」というキーワードを入力して検索実行しましょう。

フルリモートワークを始める準備をしよう!

フルリモートワークを始める準備をしよう!

フルリモートワークはオフィスに出社せずに働くスタイルのため、勤務先企業からサテライトオフィスなどを用意されない限り、自身で就業環境を整える必要があります。集中できる環境を整えると、業務をより効率的に進められるようになりますよ。

いざフルリモートワークを始めようとしたタイミングで、必要な機材がなくて仕事の進みが悪くなることや、集中できずに思うような成果があげられないことを防止するためにも、事前にデスク環境や就業環境を準備しておきましょう。

事前に準備しておきたい環境やシステムを4つ紹介します。

・デスク/チェア

PC作業が中心となるリモートワークでは、就業中は基本的にずっと同じ机と椅子を使うことになるでしょう。コワーキングスペースやカフェなどを就業場所とする場合は、机と椅子はすでに用意されているので、その場の雰囲気だけでなく、机の高さや椅子の使いやすさを踏まえて就業場所を選びましょう。

自宅を就業場所とする場合は、使いやすく十分な広さのある机と、長時間座っていても疲れにくい椅子を用意することが大切です。事務の仕事は、デュアルディスプレイで進めた方がムダな動作を減らせるケースもあるため、パソコン本体とモニター1台程度が置ける広さがおすすめです。

椅子は、体を預けられる背もたれ付きで、首や腰への負担を減らすためにクッション性のあるものがおすすめです。夏場は長時間座っていると蒸れることがあるので、メッシュ素材の椅子を選ぶなどして、快適に仕事に取り組めるようにしましょう。

・インターネット環境

フルリモートワークはオンラインで完結する仕事であるため、インターネット環境の確保が重要です。もしも通信環境が悪くてインターネットへ接続しにくい場合、思うように仕事を進められません。また、通信が途切れる度に集中力も途切れてしまうでしょう。

インターネットへの接続方法は固定回線やスマートフォンのデザリング機能、ポケットWi-Fi、カフェなどのフリーWi-Fiなどがありますが、インターネット環境を整える際に重視したいのは、「通信速度」と「通信制限」です。

業務で扱うデータが大きなデータになるほど、「通信速度が速く」「通信制限の上限が高い」環境である方がストレスなく仕事を進められます。通信速度が遅いと、仕事に必要なデータをやり取りするためにかかる時間が増し、待ち時間が長くなります。さらに通信制限がある場合は、制限を超えた分の通信は追加料金が必要だったり、極端に通信速度が遅くなったりし、コストバランスや納期に影響してしまいます。

コワーキングスペースなど、ビジネス向けのスペースでは固定回線が用意されている場合がほとんどですが、自宅で仕事をするなら固定回線を引くことをおすすめします。ポケットWi-Fiやスマートフォンのデザリング機能では通信制限があり、接続する場所によって通信速度が不安定になるためです。

・セキュリティ対策

フルリモートで事務の仕事を始める場合、企業の財政状況や人事戦略、新商品の情報など、機密情報を扱うことが多くなります。企業の重要な情報を外部にもらさないように、セキュリティ意識は徹底しなければなりません。

例えば、カフェのフリーWi-Fiを使って仕事をする場合、不特定多数の人が接続できる回線を使うと盗聴やなりすましアクセスポイントの罠にかかってしまうリスクがあります。「Wi-Fiが暗号化されているか確認する」「VPN設定を活用する」「信頼できる有料サービスを利用する」など、情報漏えいのリスクに対して常に備えておきましょう。

また、固定回線だとしても、コンピューターウイルスやランサムウェアなどに感染すれば情報漏えいにつながる可能性があります。最新のセキュリティソフトを導入し、安全対策を整えておきましょう。セキュリティ対策の観点から、企業がセキュリティソフト導入済みのパソコンを貸与してくれるケースもあります。

・ワークスペースの確保

フルリモートワークは上司や同僚の目がない場所で仕事をするため、「気がそれやすい」「ダラダラと仕事をしてしまう」などの悩みが発生することがあります。集中して仕事に取り組める環境をつくり、メリハリをつけて仕事をしましょう。

自宅を就業場所とする場合は、趣味の物や家族の気配などが感じられて集中しにくい環境になりがちです。プライベートな空間から少し離れられる場所をワークスペースとして、就業中は趣味の物やテレビ、ゲームなどが目に入らないように家具などをレイアウトしましょう。

自宅では集中しにくい人は、コワーキングスペースやサテライトオフィスの利用がおすすめです。オフィスと同様に周囲に働く人の気配がし、適度に緊張感があるため仕事に集中できます。ただ、周囲に雑音があるとオンラインミーティングの際には自分の声が相手に伝わりにくくなります。その日の業務内容と照らし合わせて業務場所を選ぶようにしましょう。

まとめ

フルリモートで正社員事務の仕事を始める場合、効率的に自分の希望に沿った求人を見つけるために、リモートワークに特化した求人情報サイトや転職支援サイトなどを活用すると良いでしょう。事務の仕事内容は多種多様にあるため、一般事務や営業事務など、それぞれの職種の業務範囲を理解した上で応募する求人を選ぶようにしましょう。自分のスキルや経験に合った業務内容を選ぶことが大切です。

求人を探すのと同時進行で作業環境を整えておけば、時間の無駄を抑えてリモートワークをスタートできます。「セキュリティ対策」と「集中できる環境」という点に注意しながら、ワークスペースを整えて、快適なフルリモート生活を始めましょう