在宅勤務でやる気が出ないときの対処法! やる気が出ない原因やリフレッシュ方法をご紹介

「いざパソコンの前に座って仕事を始めようと思っても、なかなかスイッチが入らず集中できない……」
在宅勤務で、このような悩みを持ったことがある方も多いのではないでしょうか。やるべき仕事があるのに集中できないと、期日が迫って焦ってしまいますよね。
一体なぜやる気が出ないのか、本記事ではその原因と対処方法について紹介します。

在宅勤務でやる気が出ないのはなぜ? 5つの理由とやる気を出すための対処法8選!

在宅勤務でやる気が出ない5つの理由

在宅勤務でやる気が出ない5つの理由

感染症対策の一環として導入が広がった在宅勤務は、今ではライフスタイルに合わせた多様な働き方のひとつになっています。しかし、「在宅勤務になったのはいいけれど、やる気が出ずに生産性が落ちてしまった」という声もちらほら聞こえているのが現状です。

在宅勤務においてやる気が出ない原因には、一体どのようなものがあるのでしょうか。やる気を妨げる5つの理由を解説します。

 

やる気が出ない理由その1:「仕事モード」への切り替えが難しい

在宅勤務に慣れないうちは、自宅で仕事をするが故に「仕事モード」への切り替えがうまくできないことがあります。基本的に自宅はくつろぐ場所なので、オフィスに出勤したときのような緊張感がありません。自宅の中でも特に居心地がいいリビングや自分の部屋で仕事をしていればなおさらでしょう。自宅には、テレビや本、ゲームといった誘惑が多いこともあり、オンとオフの切り替えが難しいのです。

 

やる気が出ない理由その2:業務環境が整っていない

環境が整えられているオフィスと異なり、自宅の場合は業務をするための環境が十分でないことからやる気が削がれるケースがあります。例えば、インターネット回線の速度が十分でないと、ひとつひとつの作業に時間がかかりフラストレーションがたまってしまいます。また、デスクや椅子などが作業に適したものでなかったり、使用するツールやデバイスがオフィスと異なったりすることで、作業効率が低下するケースもあるでしょう。

 

やる気が出ない理由その3:家族が気になる

同居家族の存在や気配が仕事の妨げになることがあります。特に、小さな子どもがいて在宅勤務をする状況では、なかなか業務に集中できずやる気が出ないリスクがあります。子どもの世話をするためにたびたび離席したり、仕事中に話しかけられたりすると、作業を自分のペースで進められないもどかしさから、モチベーションが低下してしまうでしょう。小さな子どもでなくても仕事中に家族が在宅していると、会話や生活音が気になってしまうケースがあります。

 

やる気が出ない理由その4:コミュニケーション不足

在宅勤務では、オフィス勤務よりもスタッフ同士のコミュニケーションが不足しがちです。何気ない雑談や気軽な相談が気分転換やモチベーションにつながることも多く、それが容易にできない環境だと疎外感や孤独感を抱えやすくなります。スムーズなコミュニケーションができないストレスがたまると、やる気の低下につながってしまうでしょう。

 

やる気が出ない理由その5:会社の監視が厳しい

在宅勤務を実施している企業の中には、従業員がしっかり働いているかを厳しく監視している場合があります。Webカメラの常時起動が義務付けられていたり、上司が定期的に進捗確認をしたり、自宅のパソコン画面をオフィスのパソコンと同期させたりしなくてはならない企業もあるでしょう。真面目に仕事をしていても企業からの監視があまりに厳しいと、気疲れしたり窮屈に感じたりしてモチベーションが低下してしまうでしょう。

在宅勤務でやる気を出すための対処法8選

在宅勤務でやる気を出すための対処法8選

在宅勤務でやる気を出すためには、どのような対処法があるのでしょうか。環境や人によって適した方法は異なるので、さまざまな方法を試して自分に合うものを見つけましょう。

 

対処法その1:身だしなみを整えて仕事をする

朝起きて部屋着のまま仕事を始めるのも、オンとオフの切り替えがうまくできない要因のひとつです。オフィスに出勤する際は、顔を洗ったり着替えをしたりなどの準備が必要になります。その準備の過程でスイッチが入り、心身ともに仕事へと向かえるのです。リラックスするための部屋着のままでは、仕事のスイッチを入れるのは難しいでしょう。

上下スーツのビジネススタイル、フルメイクなど、必要以上にフォーマルにすることはありませんが、外に出てもおかしくない程度に身だしなみを整えて仕事を始めると、気持ちも整ってやる気が出やすくなります。

 

対処法その2:壁の方を向いて仕事をする

自室のさまざまなものに目移りして気が散る場合は、壁を向いて仕事をするとよいでしょう。壁を向いていれば余計なものが目に入らず、業務に集中しやすくなります。

自宅の環境にもよりますが、可能な限りプライベート空間とワークスペースとを分けて業務だけに集中できる場所をつくるようにしましょう。 

 

対処法その3:デスクや椅子、ツールなどの環境を整える

在宅ワーク用のデスクや椅子がなく、もともと家にあったものを使用している場合は、姿勢が悪くなりやすいため集中力が持続しない可能性があります。思い切って在宅ワーク用にデスクや椅子を新調するのもひとつの手です。

キーボードやマウスなどを長時間の使用に適したものにするなど、ツールを整えると作業効率がアップしてやる気につながるでしょう。

 

対処法その4:コミュニケーションツールを活用する

孤独感や疎外感からやる気が出ない場合は、職場の同僚などと気軽にコミュニケーションができるITツールを活用するのがおすすめです。テレワークを導入している企業の多くは、スムーズな連携のためにチャットツールなどを使用しています。チャットツールに雑談用のトークルームをつくるなどして、業務に関係のない話が気軽にできる体制を整えるとよいでしょう。

また、リモート会議の前に雑談の時間を設けたり、1on1ミーティングで不安や課題をしっかり話し合ったりして意識的にコミュニケーションをとるようにすれば、孤独感や疎外感も薄れるのではないでしょうか。

 

対処法その5:適度に体を動かす

在宅勤務は通勤が必要ない分、運動不足になりがちです。運動不足が続くと筋肉が衰えることから血行が悪くなり、集中力や記憶力の低下を招きかねません。ウオーキングや仕事の合間のストレッチなどで意識的に体を動かすと、セロトニンやドーパミンといった神経伝達物質の分泌が盛んになります。脳が活性化して心身ともにリフレッシュできるので、適度な運動を心がけましょう。

 

対処法その6:アロマオイルを活用する

心を整えるには、アロマオイルを利用するのも効果的です。アロマにはリラックスやリフレッシュ、集中力アップなど、さまざまな効果・効能があるので、場面に合わせて活用してみましょう。

おすすめのアロマ

オレンジスイート:オレンジの果皮から抽出されたフルーティーな香りが特徴です。リモネンというリラックス効果がある成分が含まれているため、不安や緊張を和らげたいときにおすすめです。

レモン:レモンの果実には強い酸味と爽やかな香りがありますが、精油の場合は酸味を抑えた甘くフレッシュな香りが特徴です。レモンの精油には、脳を活性化して集中力を高める効果があります。

ローズマリー:爽快感のある香りが特徴です。刺激活性成分のカンファーが集中力と記憶力維持をサポートしてくれます。

ペパーミント:スーッとした鼻通りが良い香りが特徴のペパーミントは、眠気に襲われたときにおすすめです。頭がすっきりして集中しやすくなります。

シダーウッド:森の中にいるような香りが特徴です。高い鎮静作用があり、気持ちを落ち着かせてくれるリラックス効果が期待できます。

ユーカリ:清涼感のあるすっきりとした香りが特徴です。爽やかな香りが気持ちを切り替えてくれるので、仕事の合間のリフレッシュタイムにおすすめです。

 

対処法その7:やる気が出る音楽を流す

オフィスでは自分の好きな音楽を流せませんが、自宅なら別ですね。「この曲を聴くとやる気が出る」という音楽が心置きなく聴けます。仕事始めにかける音楽を決めてルーティーンとしたり、作業に合わせてテンポの速い音楽を流したり、生活音や気になる雑音をシャットアウトしたりすることもできるので、業務に集中しやすくなるでしょう。

また、あらかじめ作業用のプレイリストを設定しておけば、どのくらいの時間でどの曲が流れるかを把握できるので、時間管理にも役立ちますよ。

 

対処法その8:ポモドーロ・テクニックを導入する

ポモドーロ・テクニックとは1980年代にフランチェスコ・シリロによって考案された時間管理術で、集中力の持続ややる気につながるといわれている方法です。ポモドーロ・テクニックの実践方法は、「25分作業をして5分休憩」を1ポモドーロとして、4ポモドーロ(2時間)ごとに30分休憩をとり、これを繰り返します。何時間も集中し続けるのは難しいことですが、短い時間を繰り返すポモドーロ・テクニックであれば「自分にもできるかも」と感じるのではないでしょうか。

ポモドーロ・テクニックのコツは、手持ちのタスクを細かく分解することです。そして1ポモドーロ以内で決められたタスクが完結できるようにしましょう。また、休憩の時間は完全に仕事から離れることをおすすめします。頭をリセットしてコーヒーを飲んだりストレッチをしたりして、リラックスするのが大切です。

なお、1ポモドーロは必ずしも「作業25分+休憩5分」である必要はありません。人によって集中できる限界時間は異なるため、 自分に適した時間を探ってみましょう。決めた作業時間を正確に守ることこそが集中力の持続に重要なのです。

ポモドーロ・テクニックを実践するためのスマートフォンアプリもあるので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

場所を変えるのもひとつの手段

場所を変えるのもひとつの手段

さまざまな対処法を試してみても効果が感じられない場合は、思い切って業務場所を変えるのもひとつの手段です。企業や業務内容によっては自宅以外での勤務を禁止していることがありますが、特に制限がないのであれば自宅以外で仕事をしてみると気分転換になり、良い刺激が得られるでしょう。自宅以外で作業ができる場所を紹介します。

 

・カフェなどの飲食店

パソコンで作業をする際、気軽に利用しやすいのがカフェなどの飲食店です。最近では、ゲスト用のコンセントやフリーWi-Fiが備えられているカフェも増えています。仕事の合間にドリンクや軽食を頼めるので、疲れたときにもリフレッシュしやすいでしょう。

ただし、周りの人に配慮しなければならないため、電話での打ち合わせやWeb会議がしづらい点がデメリットです。また、あまりに長時間の滞在はお店に迷惑になる場合もあるので注意しましょう。

 

・コワーキングスペース

コワーキングスペースとは、「共同で仕事をする場所」という意味です。カフェや図書館のようなオープンスペースを複数の人が利用するスタイルで、フリーWi-Fiや電源が完備されています。また、コピー機やフリードリンクが設置されているところも多いので、オフィスと変わらない環境で仕事ができますよ。

施設によっては、個室のシェアオフィスや郵便物の受け取り・転送など、さまざまなサービスがあるので、事前にどのような設備があるのか確認してから利用しましょう。

 

・ビジネスホテルなどの宿泊施設

他の場所に比べると費用が高くなりますが、ビジネスホテルなどの宿泊施設も落ち着いて仕事をするのに向いている場所です。最近では日中帯のみ部屋を利用できるようにテレワーク専用のプランを実施している宿泊施設も増えているため、普通に宿泊するより費用を抑えられます。

電源はもちろん、多くの施設でフリーWi-Fiが完備されていて、フロントにコピー機があるビジネスホテルもあります。誰にも邪魔されない個室で、集中して仕事ができるでしょう。

 

・レンタルスペース

レンタルスペースとは、時間制で個室を貸し切れるサービスです。基本的に完全個室で内装もきれいなところが多く、テレワーク以外にも会議やセミナー、パーティー、イベントなど、さまざまな用途で利用されています。スペースによって広さや設備が異なるため、利用目的に合っているか事前に確認しておきましょう。

業務フローに問題がある可能性も

さまざまな方法を試しても集中できず、やる気が出ないのであれば、環境やメンタルの問題ではなく業務フローに原因があるかもしれません。業務フローに無駄が多いと、作業がスムーズに流れずフラストレーションがたまってしまいます。それが積み重なることで、やる気減退につながっている可能性があるのです。

オフィスに出社して仕事をしていたときには気にならなかったとしても、スムーズなコミュニケーションが難しい在宅勤務では意外なロスが生じるケースもあります。業務効率化の観点からも、一度作業手順や業務フローを見直して、無駄がないかどうかを確認してみましょう。

まとめ

まとめ

在宅勤務は、自己管理能力が求められる働き方です。集中力やモチベーションが続かないまま仕事をしていては、自身の評価や収入額に影響してしまうでしょう。

やる気が出ないと場合はその原因を見つけて、自分に合った方法でやる気や集中力を維持しましょう。まずは気軽に実践できるポモドーロ・テクニックやストレッチ、BGMを工夫するところから改善してみてはいかがでしょうか。