在宅ワークにおすすめの資格とは? ジャンル別に活かせる資格をご紹介!

一般的な就職活動と同様に、在宅ワークでも資格を活かすことで就職しやすくなったり、高収入を期待できたりします。また、個人事業主として在宅ワークをする場合も、資格があることでスキルの証明となり、仕事を長く続けやすくなるでしょう。今回は、在宅ワークにおすすめの資格をジャンルごとに紹介します。

【ジャンル別】在宅ワークで活かせる資格とは?

在宅ワークに資格は必要?

「資格を持っていない自分には在宅ワークは難しいのでは」と考える人もいるかもしれません。おすすめの資格を紹介する前に、「在宅ワークに資格が必須かどうか」について解説します。

 

・資格がなくても在宅ワークは可能!

結論からお伝えすると、資格がなくても在宅ワークは可能です。在宅ワークは1人の環境で仕事を進めていくため、何か特別な資格や経験が必要であるように感じますが、「資格必須」というわけではありません。

ずっと専業主婦(主夫)をしていて働いた経験がない方や未経験の方でも、在宅ワークに挑戦できます。もちろん、医療や金融など専門的な分野は資格が必須です。しかし、在宅ワークにはさまざまな職種や働き方があるので、資格不要の求人から仕事を選ぶことができますよ。

 

・スキルはある方がベター

資格がなくても在宅ワークは可能です。しかし、スキルがある方が仕事を見つけやすく、また収入を増やしやすくなるでしょう。

自分が持っているスキルは、「事務の職歴〇年」など、これまでの勤務経験をアピールすることで伝えられます。さらに「資格」を持っていることでスキルを証明しやすくなるので、資格を持っている方が有利といえるでしょう。

しっかりと勉強して資格を持っているのなら、たとえ経験がなくとも「即戦力になるかも」「専門的な知識がある」と採用する側に受け取られます。

在宅ワークは資格不要で始められますが、資格があることでスキルを証明できます。迷っている方は、ぜひ資格を取得してから仕事探しを始めてみましょう。

在宅ワークにおすすめの資格

在宅ワークにおすすめの資格

在宅ワークにおすすめの資格を紹介します。どのような仕事をしたいかを考えながら、選んでみましょう。

・デスクワークに活かせる資格

事務やライティングなど、デスクワークで活かせる資格を紹介します。事務の仕事は経験者が優遇される傾向にあるので、資格を取得してスキルを証明できるようにしておきましょう。

【マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)】

マイクロソフトオフィススペシャリストとは、Word、Excel、PowerPointなどの利用スキルを証明する国際資格のことです。事務の仕事だけでなく、パソコンを使って仕事をする際に使用頻度の高いマイクロソフト社のソフトのスキルを身につけておくと、即戦力として採用されたり、業務をスムーズに開始できたりします。

デスクワークに活かせる資格ですが、現代は「どのような仕事もパソコンが必須」といえるでしょう。その中でも使用頻度の高いWordやExcel、PowerPointが使いこなせると、さまざまな仕事でスキルを発揮できます。

また、試験が終了すると同時に合否がわかるため、転職活動時のアピールとしてすぐに活用したい方にもおすすめです。

・実施機関
株式会社 オデッセイ コミュニケーションズ

・試験
全国一斉試験と随時試験の2種類、全国一斉試験を毎月1~2回、日曜日に実施

・受験資格
特になし

・勉強方法
独学もしくはビジネススクール・パソコン教室・オンラインスクールで学ぶ

・活かせる仕事
事務、データ入力などパソコンを使用する仕事全般

【日商簿記】

簿記の技能を測る検定試験です。簿記のスキルがあると、企業の経理や会計の仕事に就職しやすくなります。日商簿記の試験は高度なレベルの1級から、2級、3級、簿記初級、原価計算初級と5種類あります。

まずは、「経理の仕事をするためのスキルがある」と評価される2級取得を目指しましょう。また、経理や会計の仕事に役立つのはもちろん、開業する方やフリーランスで働く方にも簿記のスキルは必要です。簿記について理解していると、帳簿を正しく付けたり、税務申告をスムーズに進められたりします。

・実施機関
日本商工会議所および各地商工会議所

・試験
統一試験(ペーパー形式)とネット試験(試験会場でパソコンを使用する形式)
年に数回実施 各地の商工会議所、試験施行機関により受験申込期間など詳細が異なる

・受験資格
特になし

・勉強方法
独学もしくは専門学校・ビジネススクールで学ぶ

・活かせる仕事
経理、財務、会計など

【日商PC検定】

日商PC検定とは、日商簿記同様、日本商工会議所が実施するパソコンスキルを測る検定試験です。試験項目は、「文章作成」「データ活用」「プレゼン資料作成」の3つです。

それぞれ、
・Wordを使って文章作成ができるか
・Excelを使用してデータの分析や資料作成ができるか
・PowerPointでわかりやすいプレゼン資料を作成できるか
などを実技科目と知識科目の2科目の試験で問います。

実践レベルでの技術を問われるため、日商PC検定を取得しているとパソコンスキルの高さを証明できます。試験は、高度なレベルの1級から、2級、3級、ベーシックの4種類です。まずは仕事をする上で「レベルの高いスキルがある」とみなされる2級取得を目指してみましょう。

・実施機関
日本商工会議所および各地商工会議所

・試験
2級までは全国の商業会議所やパソコンスクールで随時実施、1級は年2回実施

・受験資格
特になし

・勉強方法
独学もしくはビジネススクールで学ぶ

・活かせる仕事
事務、データ入力などパソコンを使う仕事全般

【Webライティング能力検定】

インターネット社会で必要とされているWebライティングのスキルを証明する検定です。Webライター、Webコピーライターなど文章を書く仕事でスキルを活かせます。

また、ライティングを専門としない場合でも、ライティングの技術があるとさまざまなメリットがあります。

・コミュニケーションがスムーズになる
・販促ツールに活かせる
・ホームページのアクセス数を増やせる など

Webライティング能力検定は、トップレベルのスキルを証明する1級から2級、3級と3種類あります。それぞれ別の試験を受けるのではなく、同じ試験を受けて、点数により1級から資格なしの4種類に分類されるので、高得点を目指して勉強してみましょう。

・実施機関
一般社団法人 日本WEBライティング協会

・試験
1〜3級まで同じ問題、年に数回実施

・受験資格
特になし

・勉強方法
独学、YouTube動画講座受講

・活かせる仕事
Webライター、コピーライター、ブロガーなど

【校正技能検定】

書籍や雑誌の内容・表記に不備がないかを調べる、校正のスキルを証明する検定です。初級、中級、上級と3つのランクがあり、初級は指定科目を習得すると取得できます。実施機関の日本エディタースクールでは、試験対策講座を受けたり自宅学習に活かせる問題集などを手に入れたりできるので、うまく利用して勉強を進めましょう。

中級は年2回、上級は年1回の受験が可能です。仕事で活かすためには上級を目指しましょう。

・実施機関
日本エディタースクール

・試験
実技試験と学科試験、東京、関西の会場で実施

・受験資格
中級:日本エディタースクールの所定の校正講座(常設コース)を修了した者
校正に関し,各種教育機関で一定の実技訓練を受けた者,または校正実務経験者技能検定委員会において前各項規定に準ずるものとして認定した者
上級:校正技能検定〈中級〉試験合格者

・勉強方法
所定の講座を受講

・活かせる仕事
出版業界、マスコミ業界、校正、編集者、Webライターなど

【テープ起こし技術者資格】

音声データなどの情報をテキスト文字にするテープ起こしは、在宅ワークで始めやすい人気の仕事です。音声を聞いて文章にするだけの簡単な仕事、と思う方もいるかもしれませんが、依頼される音声データの内容は多岐にわたり、「誰でも簡単にできる仕事」とはいいきれません。聞き取りにくい音質の場合や専門用語の聞き取り、また、文字に起こす際の日本語表記など、テープ起こしにもスキルが求められます。

テープ起こし技術者資格は、技術者のスキルを客観的に評価するものです。試験時間は1.5時間、自宅からでも随時受験が可能なので比較的挑戦しやすい資格ですよ。

・実施機関
一般社団法人音声テキスト化協会

・試験
随時、インターネット環境が整った場所で受験可能

・受験資格
特になし

・勉強方法
独学、講座を受講

・活かせる仕事
テープ起こし

・デザイン関係に活かせる資格

Webデザインなど、デザイン関連の仕事に活かせる資格を紹介します。資格がなくとも仕事はできますが、スキルを証明する資格があると就職活動時にアピールできます。

【ウェブデザイン技能検定】

ウェブデザインの知識や技能を問う国家検定です。3級は誰でも受検できますが、2級以上の受検にはWebデザインに関する一定の実務経験や協会が認める学科訓練を終了していることなどが必要です。2級以上を取得することでスキルの高さを証明でき、3級でも基本知識を有していることが証明できます。

Webデザインに関わる仕事をしたことがある方は、より専門性を高めたり幅広い仕事に挑戦したりするためにも、資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

・実施機関
特定非営利活動法人 インターネットスキル認定普及協会

・試験
学科試験と実技試験、年に数回実施

・受験資格
3級:ウェブの作成や運営に関する業務に従事している者および従事しようとしている者
2級:2年以上の実務経験を有する者など受験資格あり
1級:7年以上の実務経験を有する者など受験資格あり

・勉強方法
独学、スクールで学ぶ

・活かせる仕事
Webデザイナー、Webエンジニアなど、Webサイト作成に関わる仕事全般

【Photoshopクリエイター能力認定試験】

Adobeのソフト「Photoshop」の能力や技術を問われる試験です。Webデザイン、グラフィックデザイン、イラスト作成などに欠かせないフォトショップのスキルを証明できます。認定基準にはエキスパートとスタンダードがあり、仕事で活かすにはエキスパートの資格取得を目指すのがおすすめです。

・実施機関
サーティファイ ソフトウェア活用能力認定委員会

・試験
実技問題と実践問題、エキスパートでは知識問題もあり、年2回実施

・受験資格
特になし

・勉強方法
独学、スクールで学ぶ

・活かせる仕事
Webデザイナー、グラフィックデザイナー、イラストレーターなど

【Illustratorクリエイター能力認定試験】

Photoshopクリエイター能力認定試験と同じく、ソフトウェア活用能力認定委員会が実施する試験です。Adobeのソフト「Illustrator」を使いこなす能力や技術を問われます。

コンテンツクリエイターとして基本的な技術があることを証明でき、資格を目指す際に身につけた実践的なスキルを仕事で活かせます。

・実施機関
サーティファイ ソフトウェア活用能力認定委員会

・試験
実技問題と実践問題、エキスパートでは知識問題もあり、年2回実施

・受験資格
特になし

・勉強方法
独学、スクールで学ぶ

・活かせる仕事
Webデザイナー、グラフィックデザイナー、イラストレーターなど

【パーソナルカラリスト検定】

パーソナルカラリスト検定とは、色彩知識と配色調和を身につける試験で、カラーコーディネートの知識を問われます。ファッションやデザインだけでなく、食卓、インテリアなど、さまざまなコーディネートにスキルを活かせる資格です。

Webデザインやグラフィックデザインの仕事に従事する方は、カラーの知識に長けていることでセンスを発揮して働けます。試験は高度な知識を求められる1級から基礎的な3級までの3種類です。仕事で活かすならまずは2級を取得して、1級の受検資格を得ましょう。

・実施機関
一般社団法人 日本カラリスト協会

・試験
マークシート、1級のみ実技と記述あり
検定会場での受験、カメラ付きのパソコンで自宅Web受験も可能

・受験資格
特になし、1級は2級取得者が条件

・勉強方法
独学、通信教育など

・活かせる仕事
デザイン関連、ファッション、メイク、ネイルなど、カラーの知識を活かせる仕事全般

・IT関連に活かせる資格

IT関連の仕事に活かせる資格を紹介します。エンジニアなどITに関する仕事をする方にとって、ITパスポートや基本情報技術者試験は基礎的な資格だといえるでしょう。即戦力としての証明になるわけではありませんが、「未経験者OK」「初心者には研修あり」などとしている求人で、仕事に臨む向上心をアピールできます。

【ITパスポート】

ITパスポートは、ITを活用する方が身につけておくべき知識を問う国家資格です。ITの知識はIT関連の仕事にかかわらず、どのようなビジネスでも必要となります。特に、在宅での仕事をするならITの基本的な知識があることはアピールポイントになるので、おすすめの資格です。

・実施機関
独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)

・試験
全国の試験会場にてCBT(Computer Based Testing)方式により随時実施

・受験資格
特になし

・勉強方法
独学、通信教育など

・活かせる仕事
IT関連、営業、事務、サポートスタッフなど

【基本情報技術者試験】

システムエンジニアやプログラマーなどに関連する基礎的な情報技術の知識を問う国家資格です。基本情報技術者試験はITパスポートを実施するIPAが実施しており、ITパスポートの上位資格に位置付けられています。

ITに関する基礎知識と応用知識が出題されるので、プログラミング言語など専門的な勉強が必須です。ITエンジニアの登竜門ともいわれる資格なので、IT関連での在宅ワークを始めたい方は、取得して基礎的なスキルがあることを証明できるようにしておきましょう。

・実施機関
独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)

・試験
CBT方式、春季と秋季に実施

・受験資格
特になし

・勉強方法
独学、通信教育など

・活かせる仕事
プログラマー、システムエンジニア、Webデザイナーなど

・翻訳に活かせる資格

翻訳の仕事は「TOEICが○点以上」など、応募条件が掲載されていることが多くあります。検定を受けて、スキルを証明できるようにしておきましょう。

【実用英語技能検定(英検)】

「英検」として知られる実用英語技能検定は、英語のスキルを証明する文部科学省後援の資格です。スピーキングを含む4技能を測定し、合否判定を行います。

英検は5級から1級までありますが、2級以上を取得しているとビジネスシーンでも活用できるスキルがあるといえるでしょう。多くの受験者がいる認知度の高い検定なので、上級を目指すとアピールに効果的ですよ。

・実施機関
公益財団法人 日本英語検定協会

・試験
2級までは本会場および準会場で受験可能、1級と準1級は本会場のみ
3級以上は二次試験あり

・受験資格
特になし

・勉強方法
独学、通信教育、スクールなどで学ぶ

・活かせる仕事
翻訳、通訳、貿易事務など英語を必要とする仕事全般

【TOEIC】

英語による、話す・書くなどのコミュニケーション能力を測る試験です。合否判定ではなく、スコアで評価されます。知識・教養として英語ではなく、実践レベルでの英語のコミュニケーション能力が問われます。そのため、TOEICのスコアが高いと、英語を使うビジネスシーンでの活躍が期待できます。

・実施機関
一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)

・試験
リスニングとリーディング、地域によって差があるが年10回ほど実施

・受験資格
特になし

・勉強方法
独学、通信教育、スクールなどで学ぶ

・活かせる仕事
翻訳、通訳、貿易事務など、英語を必要とする仕事全般

・その他、在宅ワークにおすすめの資格

在宅ワークにおすすめの資格を2つ紹介します。正社員としての就職だけでなく、副業や独立開業などにも活かせるので積極的に挑戦してみましょう。

【ファイナンシャルプランナー】

ファイナンシャルプランナー(FP)は、家計、税金、保険、資産運用など、暮らしのお金に関する悩みを解決したりサポートしたりします。資格の種類は、国家検定のFP技能士(1〜3級)、上級資格であるCFP認定者とAFP認定者の5種類です。FPとして仕事をするなら、上級資格を取得したいところですが、AFP資格を取るにはFP技能士の2級に合格しなければなりません。FPの資格を活かして働きたい方は、まずはFP技能士の2級合格を目指して勉強を始めてみましょう。

・実施期間
特定非営利活動法人(NPO法人)日本ファイナンシャル・プランナーズ協会

・試験
FP技能士 学科試験と実技試験、全国の会場で年に数回実施

・受験資格
FP業務に従事している者、または従事しようとしている者など、級ごとに受験資格あり

・勉強方法
独学、通信教育やスクールで学ぶ

・活かせる仕事
金融、保険、不動産、税理士事務所、公認会計士事務所など、お金に関連する仕事全般

【心理カウンセラー】

心理カウンセラーの資格には、国家資格である臨床心理士や公認心理士があります。これから大学進学を考えている方は挑戦することもできますが、すでに社会人として働いている方には簡単に選べる道ではありません。

そこでおすすめなのが、心理学関連の民間資格です。「メンタルヘルス心理カウンセラー」なら、自宅で2か月ほど学習すれば資格を取得できます。心理学を基礎から学び、カウンセリングの仕事に活かしましょう。

・実施機関
一般財団法人 日本能力開発推進協会(JADP)

・試験
随時、在宅で受験可能

・受験資格
認定教育機関での全カリキュラムを終了すること

・勉強方法
認定教育機関でカリキュラムを受講する

・活かせる仕事
カウンセラー、人と関わる仕事や相談にのる仕事全般

資格をどう活かす?

仕事のジャンルごとにおすすめの資格がありますが、資格があるからといって、必ずそれを仕事にできるわけではありません。例えば、翻訳の仕事など「TOEIC〇点以上」と必須条件があるなら、資格をそのまま活かして活躍できるでしょう。しかし、仕事によっては、資格よりも仕事への取組み方や成果物が重視されることもあります。

Webデザインを例に挙げると、どれだけデザインに関する資格や知識があっても、実際にプロの仕事として恥ずかしくないレベルのWebデザインを提示できなければ意味がありません。

必ずしも資格が必須ではない仕事に挑戦する場合は、資格にプラスして自身の強みを磨いていきましょう。

【取得した資格を活かす例】

・未経験歓迎のシステムエンジニアに応募する場合
エンジニアの経験はないが、基本情報技術者試験に合格しており、常にスキルアップする姿勢がある
・Webデザイナーとして個人で働く場合

個人で仕事を請け負うが、パーソナルカラリスト検定の1級を取得しており、一人ひとりの特徴や売りを活かしたデザインができる

例のように、資格があることをアピールするだけではなく、「資格をこう活かせる」「常にスキルアップする意欲」など、独自のアピール方法を考えてみましょう。

在宅ワークの資格の取り方は?

在宅ワークの資格の取り方は?

資格はさまざまな方法で取得できます。5つの学び方をお伝えするので、時間や予算など自分に合う方法を選びましょう。まずは独学で始めてみて、難しいと感じたらオンラインスクールや通信教育の利用にスライドするのもよいでしょう。

 

・独学で学ぶ

独学で学ぶなら、受験したい資格の参考書や過去問題集を入手して、テキストを使って勉強を進めましょう。また、資格によってはYouTubeなどを利用した動画学習も可能です。動画投稿サイトではそのジャンルに詳しい方が無料で動画を公開していることがあるので、学習ツールとして活用できます。

独学のデメリットはモチベーションが下がりやすいという点でしょう。いつ受験するかを先に決め、計画的に取り組むことをおすすめします。

【独学がおすすめの方】
・計画的に試験勉強ができる
・1人で勉強するのが好き、得意
・出費をおさえて資格を取りたい

 

・オンラインスクールで学ぶ

独学に自信がない方は、オンラインスクールで講義を受けてみてはいかがでしょうか。わからないことがあればその場で講師に質問したり、またモチベーションが下がりそうなときも励ましてもらえたりします。

なかなか計画的に試験勉強が進められない方も、オンラインスクールならカリキュラム通りに講義を受けることで継続的に勉強できますよ。

【オンラインスクールがおすすめの方】
・独学に自信がない
・わからないことは質問したい
・資格取得のための予算がある

 

・ハローワークで学ぶ

ハローワークでは求人を探すだけでなく、「公共職業訓練」を受けることができます。受けられる職業訓練は管轄によって異なるので、最寄りのハローワークで確認してみましょう。経理総務事務、Webデザイン、プログラミング、簿記、CADオペレーター、ネイリスト、など在宅ワークに活かしやすい資格に挑戦するのがおすすめです。

求職者は基本的に無料で受けられるので、資格取得に予算がかけられない方はどのような学科があるのか一度調べてみましょう。在職者が学ぶ際には有料のコースを選ぶことになるので、諸条件を確認するためにも管轄のハローワークへ相談することをおすすめします。

【ハローワークの公共職業訓練がおすすめの方】
・休職中
・無料で講習を受けたい
・通所手当が受け取れる

 

・通学で学ぶ

資格の中には、通学しなければ取得できない資格もあります。資格取得のために時間や予算をかけられる方は、通学して資格取得を目指しましょう。資格により、全日制、夜間、通信教育にプラスしてスクーリングなど、学習方法はさまざまです。取得したい資格について調べて、通学の頻度を確認しておきましょう。

また、通学必須でなくとも、資格の内容によっては通学した方が身につきやすい資格があります。例えば、AdobeのIllustratorやPhotoshopの操作方法などを未経験から始める場合は、独学やオンラインスクールよりも対面の講義の方がわかりやすいでしょう。

【通学がおすすめの方】
・対面によりスキルをしっかりと身につけたい
・資格取得のための時間や予算がある
・グループで学習する方が集中できる

 

・通信教育で学ぶ

通信教育でも資格取得が可能です。教材が自宅に届き、自ら勉強に取り組むのは独学と同じですが、わからないことを講師に質問でき、また教材によっては添削もしてもらえます。教材はテキストだけでなく動画教材サービスが提供されることもあり、未経験や苦手なジャンルでも勉強しやすいように工夫されています。

試験日に向けて、どのくらいのペースでテキストを進めていくかもスケジュールが組まれているので、計画的な行動が苦手な方にもおすすめです。

【通信教育がおすすめの方】
・独学にプラスして質問のフォローや添削サービスを受けたい
・計画的な試験勉強が苦手

自分に合う資格の選び方とは

自分に合う資格の選び方とは

「資格を取って在宅ワークを始めたいけれど、どのような資格が自分に合うかわからない」と悩む方もいるでしょう。資格を選択する際の要件を整理して自分に合う資格を選ぶとスムーズですよ。資格選びのヒントとなる要件を3つ紹介します。

 

・勉強に費やせる時間、予算

まず、資格を取るためにどのくらいの時間や予算を使えるかを考えてみましょう。取得したい資格が「全日制の学校に通わなければならない」という条件であれば難しい方もいるでしょう。

・今の仕事を続けながら、独学で勉強したい
・半年ほどの通信教育なら時間を割ける など

今の自分に合う勉強方法と取得しやすい資格を検討していきましょう。

 

・その仕事をどのくらい続けたいか

その資格を活かして働く仕事を「どのくらい続けたいのか」を考えてみましょう。例えば、「子どもが小学校に上がるまでの間」「夫の転勤についていく2〜3年だけ」などと期間がはっきりしている方は、資格取得に数年かけるのはもったいないですね。数か月で取得できる資格を目指して、働く期間を長くとれるようにした方が効率良く働けます。

逆に、「資格を取って、定年までずっと続けたい」という方は、思い切って1~2年かかる学校に通って資格を取得するのもよいでしょう。仕事を続けたい期間を考えて、取得したい資格を得られるまでにかかる時間や予算を調べてみましょう。

 

・求人数などで需要を調べる

資格を取得しても、その仕事に需要がなければ、なかなか仕事を見つけられません。気になる資格があったら、その資格を活かして働ける仕事の求人を探してみましょう。

・意外と求人が少ない
・求人はあるが、全体的に時給(時間単価)が低い
・在宅ワークの求人より出勤の求人の方が多い など

自分が働き始めるときの需要を見据えて調べてみなければわからないことがあります。

「資格を取っていざ仕事を始めてみようと思っても、なかなか採用されない」「採用されたものの、時給が低くてモチベーションが上がらない」など、のちのち後悔することがないように、資格に挑戦する前に調査をしておきましょう。

在宅ワークのために資格を取るメリット

在宅ワークのために資格を取るメリットを紹介します。さまざまなメリットを知っておけば資格取得に前向きになれますね。

 

・採用される確率が上がる

資格を取得することで、採用される確率が上がると期待できます。

資格があると
・その分野にある程度の知識がある
・即戦力になれる
・資格取得のための勉強で培った継続力がある などを採用担当者にアピールできます。

たとえ「未経験歓迎」「初心者OK」の求人であっても、やはり企業は有資格者の方が仕事を教えやすく、即戦力として育てやすいので、就職活動では有利になると考えられます。

 

・収入アップを期待できる

資格があることで、収入アップにつながるかもしれません。

例えば、資格があると
・資格保有者しか採用されない求人に応募できる
・資格手当がある
・スキルアップの証明になり、昇給(業務単価増額)につながる など、収入アップにつながる可能性が高くなります。就職前に資格を取るだけでなく、働きながらさらにスキルアップのために資格を取得するとより効果的です。資格手当などの規定がない企業でも、向上心を評価してもらいやすくなるでしょう。

 

・仕事を長く続けやすくなる

資格があることで、スキルがあるため仕事を長く続けやすくなります。1つの就職先で長い間働けるだけでなく、転職時にも資格を活かせる点もメリットです。ライフイベントによる引っ越しなどで転職をすることになっても、資格と経験を就職活動に活かせば、新たな職場で即戦力として働けます。

また、資格があることや資格取得のために勉強して合格したことは、自分の自信になります。特に、1人で働く時間の長い在宅ワークでは、仕事をしながら不安に思うこともあるでしょう。そのようなときに資格取得で培った知識や基礎が仕事をする上でのしっかりとした土台となるので、安定して長く働けるでしょう。

在宅ワークのために資格を取るデメリット

在宅ワークのために資格を取る上でデメリットはあるのでしょうか。3つのデメリットと対処法をお伝えします。

 

・資格取得に時間やお金がかかる

資格を取得するには、ある程度の時間やお金が必要になります。昇給アップが期待できるような難しい資格であればあるほど、勉強時間もそれなりにかかってしまうでしょう。

「次の就職先を見つけるまでにあまり時間の余裕がない」「資格取得のための出費はできるだけおさえたい」という方には、時間とお金の問題が資格取得のハードルとなるでしょう。

しかし、短期間集中して勉強することで取得できる資格や、参考書と受験料しか出費がかからない資格もあります。自分の時間や予算を考慮して、取得する資格を選んでみましょう。

また、その資格で目指せる職業によっては、たとえ時間やお金がかかったとしてもそれ以上に価値のある資格もあります。資格取得後にどのような就職先を見つけられるか、収入がどのくらいになるかも考慮してみましょう。

 

・必ず資格を取得できるわけではない

資格を目指して勉強し、自信を持って受験しても、必ず資格を取得できるわけではない点もデメリットといえるでしょう。特に、働きながら勉強をする方やもともと勉強が苦手な方は、一度の挑戦ですんなり合格、というわけにはいかないかもしれません。

時間やお金をかけて勉強しても不合格であれば、モチベーションも下がってしまいます。しかし、資格によっては難易度が高く一発合格が難しいものもあります。また、未経験のジャンルの資格ならある程度の勉強期間が必要になるので、すぐに合格できなくても不思議ではありません。

「必ず資格を取得できるわけではない」という点を忘れずに、不合格だった場合に継続して勉強する期間や追加予算などを想定し、試験対策をしっかりしておきましょう。

 

・取得した資格を活かせないこともある

資格を取得しても、
・その資格を活かせる仕事が見つからなかった
・勉強したものの、そのジャンルを一生の仕事にしようとは思えなかった
・資格制度が変化し、働くためにはより上位の資格が必要になった
といった結果になる可能性も考えられます。

資格を取得したからといって、必ず資格を活かして働けるわけではありません。「取得したけれど意味がなかった」とならないように、資格選びをする際は「その先」のことも考えておきましょう。

ただし、勉強した時間が無駄になることはありません。もしも今、「過去に資格を取ったけど活かせていない」と落ち込んでいたとしても、
・資格に合格したことで自信が持てた
・すぐには活かせなかったけれど数年後に活かせた
・資格の学校でできた友人とのつながりで仕事を得た
というようにその経験はどこかにつながります。

就職につなげるためにはすぐに仕事へ活かせる資格を選ぶのがおすすめですが、たとえ活かせなかったとしても資格合格の経験を「自信」にして進んでいきましょう。

資格がなくても始めやすい在宅ワークとは?

「資格を取得した方が有利だろうけれど、試験勉強が苦手」「すぐに働きたいから、資格を取らずに挑戦したい」と思う方もいるでしょう。資格がなくてもできる在宅ワークを2つ紹介します。

・データ入力

データ入力の仕事は、資格がなくとも始められる求人が多く募集されています。未経験や初心者でも始めやすいものが多いので、「未経験歓迎」「初心者OK」の求人を探してみましょう。

しかし、資格は必要ないものの、パソコンで仕事をする場合にはパソコン操作のスキルは必要です。データ入力を正確に、速く処理できるようになればなるほど収入をアップできるので、資格を取らなくともスキルアップには時間を割くことをおすすめします

・Webライター

Webライターは、執筆する記事の内容によっては資格を求められますが、資格や経験不問で未経験から始められる求人を見つけられます。医療系や金融系の記事作成では、国家資格など専門的な資格が必要とされる求人もあります。一方で、子育て、ペット、美容など、趣味や日常生活の経験を活かせるジャンルなら、資格は求められないことが多いでしょう。

未経験から資格に合格するコツとは

未経験から資格に合格するコツとは

未経験のジャンルの資格に挑戦するときは、「もしも不合格になったら……」と不安になりますよね。合格に近づく6つのコツをお伝えするので、それぞれの対策をして資格取得を実現させましょう。

 

・時間制限を設ける

資格試験は、年に一度だけの開催するものもあれば、年間を通じて定期的に行っているものもあります。定期的に試験がある場合、「次の試験でいいか」と先に伸ばしてしまいやすいでしょう。

しかし、受験日を決定すると、合格までのスケジュール管理をしやすくなります。「ある程度勉強をしてから受験日を決める」のではなく、「ゴール(受験日)を決めて勉強をスタートする」という方法がおすすめです。資格取得には時間制限を設けて、「年内に合格する」「半年で合格する」などゴールまでの日数を決定し、計画的に勉強を進めましょう。

 

・試験仲間と交流する

同じ試験を目指す仲間がいると、励まし合って合格まで一緒に頑張る助けになります。同じスクールに通う仲間、同じオンライン講義を受ける仲間などがいれば、積極的に交流してみましょう。

また、独学の場合でも、SNSや掲示板などのコミュニティで仲間を見つけられますよ。仲間がいると試験合格に向けて頑張れるだけでなく、情報共有ができるメリットもあります。モチベーションアップのためにも仲間と交流する機会をつくりましょう。

 

・合格を宣言する

資格取得を目指すなら、「半年後に〇〇の試験を受けて合格する!」と宣言してみましょう。日記に記入する、部屋に大きく貼り出すなど、自分自身へ宣言するのもよいですが、できれば第三者に宣言して応援してもらうのがおすすめです。

家族、友人、職場の仲間など、自分のことを応援してくれる存在に資格を目指していることを伝えておきましょう。周囲に宣言することで、「達成しなくては!」と気合を入れ直すきっかけになります。

誰にも公言せず試験勉強を秘密にしていると、思うように勉強が進まなかったときや遊びの誘いが続いたときに、「今年の試験じゃなくて、来年でいいか」などと先延ばしにしてしまう可能性もあります。しっかりと受験の計画を立てて実行するためにも、自身のスケジュールを周囲に宣言し、協力してもらいましょう。

 

・1日の勉強量を決める

資格取得への挑戦を決めたら、1日の勉強量を逆算しておきましょう。決意した直後はやる気があるので、長時間勉強しようと考えがちですが長期的に勉強を続けるなら1日1日少時間ずつでも長い間コツコツと続ける方が効果的です。スタートダッシュで張り切りすぎると、試験までモチベーションが続かないかもしれません。

1日のスケジュールを見直して、「朝1時間早く起きて、6時から7時まで勉強する」「夜21時から22時まで勉強する」など、時間を決めて試験勉強に取り組むようにしましょう。試験のためのテキストや問題集を用意した方は、ページ数を試験日までの日数で割って1日何ページ進めるのかを逆算して進める方法もあります。勉強したことが目に見えるように進捗状況を管理できる一覧表を作成し、終わった部分を塗りつぶしていく方法もモチベーションを保てるのでおすすめです。

 

・興味のある分野に挑戦する

いくら需要のある資格、給与待遇が良い資格でも、興味のある分野でなければなかなか試験勉強に身が入りません。あまりにも興味のない分野、苦手すぎて学ぶのがつらい分野の試験には挑戦しないようにしましょう。

もちろん、苦手を克服したいと意欲があり、前向きに取り組めるなら挑戦する価値はあります。しかし、「給料が高そうだから」「就職先が多そうだから」というだけの理由で挑戦すると、やる気が長く続かない可能性があります。

無理をしすぎず、自分の得意を活かせる分野や興味のある分野の資格に挑戦してみましょう。

 

・難易度が低いものから挑戦する

仕事で活かすために「1級レベルの知識が必要」などと、いきなり難易度の高いレベルに挑戦すると挫折してしまう可能性があります。

・テキストの内容が難しすぎて勉強が続かない
・過去問を解き続けても正解率が上がらない
・不合格になり、もう2度とその分野の勉強はしたくない など

難易度が高いものに挑戦して挫折すると、マイナスな方向に働いてしまうかもしれないので、まずはモチベーションを上げるためにも難易度の低い試験から挑戦していきましょう。過去問題集を解いて、正解率が高いと勉強に身が入りやすくなります。特に、独学で試験対策を行う方は、ハードルを上げすぎないように注意しましょう。

もちろん、「難易度が高ければ高いほどやる気が出る」という方は、最初から高レベルの級に挑戦して、自信をより確かなものへとしていきましょう。

まとめ

在宅ワークに資格は必須ではありませんが、資格があることで専門的なスキルや基礎的なスキルがあると証明できます。また、資格があると挑戦できる仕事の幅が広がり、収入アップを見込める点もメリットです。

働きながら資格を取る方や未経験のジャンルの資格に挑戦する方は、合格までの道のりを大変に感じるかもしれません。自分に合う資格を選んだり、合格までのスケジュールを計画したりして、無理なく受験できるように工夫しましょう。

受験して合格したという経験は自信につながります。1人の環境で働く在宅ワークをより充実したものにするためにも、資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。