履歴書の書き方を知りたい! 転職したい人向けのテンプレート見本、採用率アップのコツを紹介

日本の慣行であった終身雇用制度が崩れ、自分の理想の働き方やキャリアプランに応じて転職するのが当たり前という時代になりました。転職する人が多くなったことで、履歴書作成に役立つテンプレートを無料でダウンロードできるサイトが増えています。転職活動で採用率を高めるには、魅力的な履歴書の作成が重要です。履歴書の正しい書き方や注意したいポイントを解説します。

転職を成功させたい! 超重要な履歴書の書き方と役立つテンプレートやサービスをご紹介

履歴書の役割 

企業への就職活動や転職活動では、ほとんどケースで履歴書の提出を求められます。そもそも、履歴書は何のためにあるのでしょうか。

履歴書を作成した経験のある人なら、「名前や住所、学歴を記入する書類」といったイメージを持っているでしょう。履歴書に記載する内容には、氏名や年齢、住所、電話番号などの基本情報の他、学歴や職歴、過去の経験やスキルなどがあります。

企業は多くの求職者からの応募を受け付けるため、応募者全員と面接する時間が取れない場合がほとんどです。履歴書では、基本情報を確認した後に、資格情報や職歴などを「自社の求める人材像に合っているか」「自社で役立つスキルを持っているか」といった視点でチェックし、選考の判断材料にします。

履歴書は応募者の人となりを伝えると共に、最初に自己PRをできるチャンスであるといえます

 

・職務経歴書との違い

転職活動では、履歴書だけでなく職務経歴書の提出を求められることがあるでしょう。職務経歴書とは、過去に経験した業務を履歴書よりも詳しく記載するための書類です。

履歴書と職務経歴書は、どちらも基本情報や職歴を記載するため、大きな違いがないように感じるかもしれません。履歴書は大まかな経歴と人物像を伝えるための「プロフィール」で、職務経歴書は具体的な保有スキルやノウハウ、実績を伝えるための「ポートフォリオ」のようなものだと考えましょう。

新卒者として初めて就職する際には、職歴がないため職務経歴書は求められません。一方、中途採用の求人に応募する転職では職務経歴書の提出が必要な場合が多いので、履歴書と合わせて準備しておくと安心です。

履歴書があなたの印象を左右する

転職活動で企業に応募すると、人事・採用担当者によって履歴書と職務経歴書をもとにした「書類選考」が行なわれます。書類選考に通過した人だけが、次のステップである面接やSPIなどの適性検査を受けられるため、転職を成功させるなら好印象を与えられるような履歴書を作成することが重要です。

履歴書に記載する内容は、基本情報や職歴、学歴などの「事実」が大半です。事実を誇張せずに好印象を与えるには、丁寧でわかりやすい文章を心がけたり、履歴書を使い回しせずに求人の業務内容に合わせた志望動機を記載したりする必要があるでしょう。

履歴書を読んだ採用担当者が「会ってみたい」と思えるかどうかを意識して、履歴書を作成することをおすすめします。

履歴書の書き方と項目ごとの注意点

履歴書の書き方と項目ごとの注意点

履歴書にはさまざまな書式がありますが、記載内容はほぼ固定されています。具体的にどのような項目があるのでしょうか。履歴書に用意されている記載項目について、記入時の注意点とあわせて1つずつ紹介します。

 

・履歴書の注意点:日付

日付は、履歴書を郵送する日または提出する日を記入しましょう。履歴書を作成した日ではない点に注意が必要です。簡単なようで意外と「どっちだっけ?」と迷いやすい項目ですね。

日付は和暦と西暦、どちらでも間違いではありません。学歴や職歴と統一するとよいでしょう。

 

・履歴書の注意点:顔写真

多くの履歴書は、顔写真の貼り付け欄があるフォーマットです。履歴書に貼る顔写真は、3か月以内に撮影したものを使うようにしましょう。顔写真と実際の姿にギャップがあると、採用担当者へ悪い印象を与えかねません。

履歴書を郵送する場合は、万が一、貼り付けた写真がはがれても誰の写真か判別できるように、写真の裏に油性ペンで氏名を記入しておくとよいでしょう。

 

・履歴書の注意点:年齢

年齢は「満○歳」と記載します。仮に2000年8月1日生まれの人が2025年3月1日に履歴書を提出する場合の表記は、「満24歳」です。

 

・履歴書の注意点:氏名

氏名は誤字脱字のないように注意しましょう。振り仮名の記入は、項目欄の表記に合わせて平仮名か片仮名を使い分けます。

 

・履歴書の注意点:連絡先(電話番号)

連絡先は、できるだけ連絡の取りやすいものを記入します。外出先でも連絡が取れるように、自宅の固定電話の番号ではなく、個人の携帯電話番号を記入するとよいでしょう。

 

・履歴書の注意点:メールアドレス

メールアドレスは、GmailやYahoo!メールなどのフリーアドレスがおすすめです。オンラインでデータをやり取りする際、パソコンを経由できると添付ファイルなどを受け取りやすくなりスムーズです。

履歴書に記入したメールアドレスでは、迷惑メール設定や企業ドメインの許可設定などに注意が必要です。もし企業からのメールが迷惑メールフォルダに振り分けられてしまうと、受信メールを新着順に並べたり検索したりしても企業からのメールを見つけられません。企業からの連絡を見逃さないように、メールの設定を準備しておくと安心です。

 

・履歴書の注意点:住所

住所は省略することなく、都道府県から記入しましょう。アパートやマンションに住んでいる場合は、建物の正式名称と部屋番号まで記載します。

もし引っ越す予定があるなら、新居の住所と転居予定日も書き添えておくとよいですね。転居予定であっても新居の住所が決まっていない場合は、履歴書を作成した時点の住所のみの記載でも問題ありません。

 

・履歴書の注意点:学歴

学歴の項目には、入学または卒業した年月日と学校名を記載します。新卒者であれば学歴・職歴に記入する要素が少ないため、小学校や中学校から記入してもかまいません。義務教育は入学年度を書く必要がないので、「小学校卒業」に続けて「中学校卒業」を記入します。転職する際の履歴書なら、職歴のボリュームを考慮して「中学校卒業」や「高校卒業」からの記載で問題ありません。

学校名は都道府県名を含めた正式名称とし、高校や大学は学科や学部まで正確に記載しましょう。

 

・履歴書の注意点: 職歴

職歴は抜け漏れのないよう記載しましょう。就業期間が短期間であってもきちんと記載し、正社員以外の契約社員、パートタイム勤務などの雇用形態だった場合は、雇用形態を明記しておくとわかりやすくなります。基本的に在学中のアルバイト経験は職歴に含めませんが、応募先企業へのアピールポイントとなり得るなら記載してもよいでしょう

退職を経験している人は、退職理由も付記します。個人的な理由で退職した場合は「一身上の都合により退職」、勤め先企業の倒産など企業側に理由がある場合は「会社都合により退職」、有期雇用の人が契約更新せずに契約終了した場合は「契約期間満了のため退職」などと使い分けて記載します。

前職を辞めてから転職活動を始めるまでに期間が空く場合、病気療養をしていたり子育てに専念していたりと、さまざまな理由があるでしょう。ブランクの理由は面接時などに説明できれば問題ないので、職歴に記載する必要はありません。

ただし、ブランクの理由が応募先企業へのアピールになる得る場合は、記載するとよいでしょう。例えば、1年以上の正規留学は学歴欄に、短期間の語学留学は自己PR欄などに記載します。

 

・履歴書の注意点:資格

実務に活用できる資格を取得しているなら、積極的に記載してアピールしましょう。複数の資格を持っている場合は、応募する業務と関連性の高い資格から記載することをおすすめします。

もし応募する業務に関連する資格取得を目指していて試験に向けて勉強中なら、「〇〇資格取得に向け勉強中」「○月受験予定」と記載してもよいですね。資格取得が確実なら「勉強中」ではなく「取得見込み」と記載できます。

資格情報は正式名称で記載し、省略せずに記入しましょう。例えば、自動車の運転免許は「普通自動車第一種運転免許」、教員免許は「○学校教諭一種免許状(科目名)」などと表記します。

 

・履歴書の注意点:志望動機

志望動機の欄は、氏名などの基本情報と違って、応募者の考え方や人柄が伝わりやすい部分です。志望動機では「なぜその業界でその仕事をしたいのか」「なぜこの会社を選んだか」を、できる限り具体的にはっきりと記載することが大切です。自分の希望だけでなく、過去の経験からどのように企業に貢献できるかというメリットや自分の強みを書き添えるのも効果的です。

志望動機の記入欄が小さくて伝えたい内容を書ききれない場合には、志望動機欄の大きいのテンプレートを使ったり、職務経歴書でしっかり伝えたりしましょう。

 

・履歴書の注意点:本人希望欄

転職後の雇用条件について、希望する内容があれば書ける欄です。しかし、勤務条件や待遇についてあまりに要望が多いと良い印象は持たれにくいため、絶対にゆずれない条件がない限りは「貴社の規定に従います」と記載するのが一般的です。

この欄は、複数の職種の求人が出されている場合に希望職種を明記したり、連絡の取りやすい時間帯を記入したりするのにも活用できます。

 

・履歴書の注意点:その他

使用する履歴書によっては、趣味や長所・短所、扶養家族や配偶者の有無、通勤時間や通勤手段などを記載する欄があります。趣味や性格は人柄を伝えられる項目なので、箇条書きにするなどして丁寧にわかりやすく書きましょう。

扶養家族や配偶者はフォーマットに沿って記載し、空欄にしないように心がけましょう。例えば、独身で子どもがいない人の扶養家族は0人です。そのため、扶養家族の記入欄をつい空欄にしてしまいやすいのですが、書き忘れだと思われないように「0人」と記入する必要があります。

通勤時間の記入欄は、応募先企業に内定した場合に想定される通勤時間を記入します。通勤時間は片道にかかる時間を記入するのが一般的です。交通手段を記入する欄があれば、電車やバス、自家用車、徒歩などの種別とそれぞれの所要時間を書き添えましょう

 

履歴書のNG例

履歴書のNG例

履歴書の必要項目をすべて記入したら、時間を置いてから読み直してみましょう。時間を置いて読み直すと、作成している間には気づけなかったケアレスミスや文章のわかりにくさを見つけやすくなるので、よりよい内容の履歴書にバージョンアップできますよ。

履歴書のよくあるNG例を紹介します。

 

・誤字脱字がある

履歴書の作成方法が手書きでもパソコンでも注意したいのが、誤字脱字です。採用担当者は履歴書から人柄を読み取ろうとするため、誤字脱字があると「注意力がない」「業務でも確認しない人かもしれない」という印象を与えかねません。

「小さなミスじゃないか」と軽視せず、人に読んでもらう書類だという意識を持って作成を進められるとよいですね。

 

・表記揺れがある

履歴書全体に統一感を持たせるために、年号などはそろえるようにしましょう。提出日の日付や生年月日は西暦で表記しているのに、学歴や職歴は和暦で表記していないでしょうか。

言葉の使い方や書き方を統一すると、丁寧な履歴書になり好印象を与えやすくなります。職務経歴書を一緒に提出するなら、職務経歴書とも表記をそろえるとより違和感が生まれにくくなります。

 

・書き直しや修正液を使っている

手書きで履歴書を作成する場合は、書き間違いが起きるものです。転職活動を成功させるためにも履歴書には手を抜かず、書き間違えたら最初から書き直しましょう。

書き間違えた際に便利な修正液の使用は、履歴書では避けましょう。書き間違えた部分に二重線を引いて訂正する書き方や、書き間違いをごまかすように無理やり線を書き足すことは好ましくありません。「書き直すほどの熱意を持って応募していない」と採用担当者に思われないように、履歴書は丁寧に書きましょう。

また、フリクションボールペンなど、摩擦熱を使ってインクを消せるペンの使用も避けましょう。熱によって消えるインクを使うと、暑い環境下にさらされることでインクが薄くなったり消えたりする恐れがあります。

 

アピールポイントがはっきりしない

履歴書では、応募先企業にとって役立つスキルや経験を優先してアピールする必要があります。つい伝えたいことがあふれて、過去の経験や保有スキルを余すことなく記載したくなるかもしれませんが、情報の取捨選択が重要です。

例えば、人と会話する機会が多い営業担当者の募集求人に応募するとします。履歴書の志望動機の欄に「単純作業が得意で静かな環境でもくもくと作業できます。注意深くケアレスミスの少なさに自信があります」と書いたらどうでしょうか。これはどちらかというと事務担当者向けのアピールポイントですね。

せっかくのアピールチャンスをのがさないように、応募先企業や業務内容に合わせて伝えたい情報を整理しておくのがコツです。

 

・顔写真の印象が暗い

履歴書は手書きでもパソコンでも、顔写真を貼るフォーマットが多くあります。顔写真は応募者の人柄が特に伝わりやすいものなので、明るく好印象を与える写真を選びましょう。

可能なら、写真館で履歴書用の写真を撮影するのもおすすめです。プロのカメラマンが姿勢やライトの当て方を工夫して、生き生きとした表情を撮ってくれるでしょう。

もし自分で撮影した顔写真を使う場合は、家族などに客観的に見てもらいましょう。画像加工アプリなどを使って顔かたちが変わるほどに修正することはおすすめできませんが、画像全体の明るさやコントラストなどは自然に見える範囲で調整して問題ありません。

履歴書作成を始める前のポイント 

いざ履歴書が必要になったタイミングであわてないために、いくつかの心構えをしておきましょう。転職活動をスムーズに進め、後悔しない選択をするために大切なポイントをお伝えします。

 

・時間に余裕を持って準備する

企業を退職してから転職活動をスタートするのではなく、在籍したまま転職活動を始める人が多くいます。働きながら転職活動を進めるのは、時間的にも体力的にも大変です。

「今日は疲れたから」と提出すべき履歴書の作成を後回しにせず、時間に余裕を持って準備するといざというときに焦らずに済みますよ。

もし履歴書の提出期限ぎりぎりになってから作成し始めると、焦りや疲れから内容が雑になってしまいます。採用率を高めるためにも、早めの行動を心がけるとよいですね。

 

・応募先企業についてしっかり下調べする

履歴書から採用担当者へ伝えるのは、応募者の基本情報だけではありません。採用担当者は、履歴書の内容から仕事への熱意を知ろうとしています。

履歴書を書く際は、応募先企業の事業内容や応募する仕事内容を把握しておくことが大切です。具体的にどんな経験が応募する仕事のどこで役立つのか、応募先企業の経営理念やビジョンをチェックしておきましょう。例えば、ボランティア活動の経験など業務と関係のない経験でも、ビジョンと共鳴する部分があればプラスになるポイントとしてアピールできます。

企業の雰囲気や職種によっては、パソコンで作成した履歴書よりも手書きの方が好まれるかもしれません。企業や業界の慣習に合わせた履歴書を作成することが重要です。

 

・自分に合った履歴書のフォーマットを選ぶ

履歴書は記載内容がほぼ同じかと思いきや、フォーマットによって少しずつ違いがあります。基本情報などはある程度内容が固定されていますが、各項目の記入スペースの広さやサイズなどはさまざまなので、自分に合ったフォーマットを選ましょう。

現在ではコンビニエンスストアやスーパーマーケットでも気軽に履歴書を購入できます。インターネット上には、無料でダウンロードできる履歴書のサンプルを公開しているサイトがあります。履歴書を書き始める前に、さまざまなサイトで履歴書のテンプレートを見比べてみましょう。「長所・短所」は書きにくいので避けたいけれど、「特技」には書くことがたくさんある、など人によって合うテンプレートは異なります。社会経験が浅い人や転職回数の少ない人なら、職務経歴の入力欄が広すぎると空白が目立ってしまいます。志望動機や自己PRの記入欄が大きいテンプレートを使いましょう。

業界特有の資格が多い製造業などの業種に転職する場合は、保有資格の記入欄が広いとよいですね。自分に合ったテンプレートを見つけられれば、履歴書の書きやすさが増すはずです。

履歴書はフォーマット選びが重要

履歴書に記載する基本項目は固定化されているので、氏名や職歴など、最低限必要な項目がそろっていればどの履歴書を使っても過不足はないでしょう。どうしても迷ってしまう人には、どの企業に対して送っても問題ない履歴書のフォーマットとして、国が定めているJIS規格の履歴書や厚生労働省が公開している履歴書の利用をおすすめします。

JIS規格の履歴書はシンプルで書きやすい点が良いところです。反対に、学歴と職歴の記入欄が広めなので、職歴の少ない人は空白が目立つ点が難点です。職歴が少ない人は志望動機の記入欄などが広いフォーマットを選び、積極的に自己PRをするとよいでしょう。

 

・履歴書フォーマットの選び方

転職市場の活況に伴い、履歴書のテンプレートを無料でダウンロードできるサイトやオンラインで履歴書を作成できるサービスが増えています。履歴書を作成する場合は自分に合ったフォーマットを探すことが大切ですが、どのようなフォーマットがあるのでしょうか。

職歴をアピールしたい人は職歴の記入欄が大きいフォーマットを選びましょう。例えば1つの企業に長く勤めると、異動によってさまざまな業務を経験するため職歴が長くなるものです。

異動が多かった人や転職回数の多い人などは、職歴を記入する欄が大きい履歴書がおすすめです。特に、過去の経験が応募先企業に役立つ人は積極的に記載するとよいですね。

ただし、異動を書き連ねると履歴書が読みにくくなったり、転職を繰り返していると誤解されたりする恐れもあります。具体的な業務内容を書き添えたい場合は、職務経歴書に記載するなどして、読みやすい応募書類を目指しましょう。

履歴書のフォーマットには、志望動機や自己PRの記入欄が大きいものや資格情報をたくさん記入できるものなどがあります。自分のアピールしたいポイントはどこか考えながら、自分に合った履歴書を探しましょう。

履歴書のフォーマットを選ぶ際は、データ形式にも留意しましょう。オンラインで履歴書のテンプレートをダウンロードする場合、WordやExcelなどのデータ形式を選択できるものがあります。どの形式が使いやすいかは個人差があるので、自分に合った形式を選ぶと履歴書の作成がスムーズに進みます。

履歴書は手書きとパソコン、どっちがいいの?

履歴書は手書きとパソコン、どっちがいいの?

履歴書を作成するときに悩むのが、「履歴書は手書きすべきか、パソコンで作成すべきか」ではないでしょうか。企業から特に指定がないなら、履歴書は手書きしてもパソコンで作成しても問題ありません。あくまでも履歴書の内容が重要なので、作成方法の違いが選考結果に与える影響は少ないといえます。

ただ、履歴書を作成する方法によっては企業へアピールできる場合があります。例えば、取引先企業にお礼状を手書きする可能性がある事務の仕事や秘書などは、履歴書を手書きした方が字の美しさや丁寧さをアピールできます。一方で、IT系企業やベンチャー企業、スタートアップ企業に応募する場合は、パソコンで履歴書を作成するとPCスキルをアピールできるでしょう。

企業によっては履歴書のフォーマットを含めて応募様式を指定しています。履歴書を作成する前に、応募要項や採用担当者からの指示を詳細に確認しておくことが大切です。

 

リモートワーク求人への応募でも履歴書は必要?

転職を考える人のなかには、自宅やコワーキングスペースを就業場所とするリモートワークを始めたいと思う人がいるのではないでしょうか。ほぼすべての業務がオンラインで完結するリモートワーク求人への応募でも、履歴書は必要なのか気になりますよね。

リモートワークができる仕事のうち、正社員求人やパートタイム求人など、企業と雇用関係を結ぶ契約形態の求人では、履歴書の提出が求められる場合が多くあります。企業と雇用関係を結ばない業務委託契約では、必ずしも履歴書の提出が必要なわけではありません。企業によっては業務委託契約のお仕事でも履歴書を提出するよう指示されるケースがあるので、事前にある程度準備しておくと安心です。

履歴書を作成できるWebサービス

履歴書をパソコンで作成するとき、履歴書のテンプレートをダウンロードしてからWordやExcelで入力、PDFに変換という流れが一般的です。これを「手間が多い」と感じる人もいるでしょう。

履歴書はできるだけ簡単に、すぐに作成できたらいいですよね。履歴書を簡単に作成したい人のために、Web上で質問に答えるだけで履歴書を整えてくれるサービスがあるので紹介します。

 

・yagish(ヤギッシュ)

「ヤギッシュ」は、誰でも会員登録せずに無料で利用できるオンライン履歴書作成ツールです。転職用やアルバイト用、インターンシップ用など、さまざまな用途に合わせた履歴書テンプレートから好きなテンプレートを選べます。顔写真の欄がないものや職歴欄が長い人向け・短い人向けなど、使いやすいテンプレートが豊富に用意されています。

「ヤギッシュ」の魅力は、入力したデータがブラウザ上に保存されるので、一度中断した作業が再開しやすい点と職種ごとに豊富な例文が用意されている点です。履歴書を作成し直す際も同じ内容を繰り返し入力しなくてもよく、例文をアレンジすることで作成時間の短縮が期待できます。

 

・電子履歴書

「電子履歴書」は、株式会社えんがわが提供するオンライン履歴書作成サービスです。「電子履歴書」の特徴は、出力する項目を選択できることです。例えば、学歴などの事実だけを印刷して、自己PRや志望動機は空欄のままとしておき、手書きで熱意を伝えるなどの使い方が可能になります。

「電子履歴書」には、フォントのサイズや行間などを調整できるという利点もあります。文章量に合わせてフォントサイズを小さくしたり余白を目立たなくしたりできるので、読みやすい履歴書を作成する際に役立つでしょう。

作成した履歴書はPDFで保存できるほか、コンビニエンスストアのネットプリントサービスを使って印刷もできます。

 

・できる履歴書

実際にどんな見た目の履歴書になるかイメージしながら履歴書を作成したいなら、「できる履歴書」がおすすめです。履歴書の作成画面に履歴書の見本画像があるので、完成形をイメージしやすく、直感的に操作しやすいという特徴があります。

履歴書の作成に不慣れな人は、「できる履歴書」を使用中に表示される「書き方ヒント」が参考になるでしょう。Facebookのアカウントと、「できる履歴書」のアカウントをひもづけすると、氏名や住所を自動入力してくれます。

 

転職を成功させるなら、プロに任せよう

転職を成功させるなら、プロに任せよう

履歴書の作成方法や書き方を知っても、1人で履歴書を書いていると「本当にこの内容で大丈夫なのか」と不安になりますよね。客観的な視点でアドバイスが欲しいなら、転職エージェントサービスに登録しましょう。

転職エージェントとは、転職したい人の希望や経験を踏まえて求人を紹介してくれて、面接対策や履歴書の添削を受けることもできるサービスです。キャリアアドバイザーからの具体的なアドバイスをもらえるので、質の高い履歴書が作成できるようになります。

キャリアアドバイザーは求人市場の動向を把握しているので、適性や経験を考慮しながら採用されやすい求人を判別してくれるでしょう。豊富な転職ノウハウを活用した的確なアドバイスがもらえるので利用して損はありません。

転職活動に不安があるなら、転職エージェントサービスへの登録も検討してみましょう。

おすすめの転職エージェント/転職支援サービス

転職エージェントサービスを提供する企業は数多くありますが、自分に合った転職エージェントを選びましょう。例えば、膨大な求人情報を持っている大手サービスや業界特化型、独自のサービスを持っている転職エージェントなどがあります。

履歴書の添削を依頼できる転職エージェントを紹介します。

 

・リクルートエージェント

「リクルートエージェント」は、年間2万人以上の転職支援を行う転職エージェントです。非公開求人も含めた求人総数ランキングでは常に上位をキープしている業界大手で、多数の求人情報から転職したい人の希望や経験に合わせた求人を提案してくれます。

無料で利用できるサービスで、利用申請をしてから7日前後でキャリアアドバイザーとの面談が実施されます。面談後は求人紹介や応募書類の添削を受けられ、採用面接の通過率をアップさせるための「面接力向上セミナー」へも参加できます。また、転職者本人からは言い出しにくい年収交渉を代行してもらえるので、心強いですね。

 

・type女性の転職エージェント

株式会社キャリアデザインセンターが運営する「type女性の転職エージェント」は、正社員を目指す女性向けの転職エージェントです。女性向け求人に特化している点が特徴で、女性にとってうれしいサービスが充実しています。例えば「メイクアップサービス」では、面接時の身だしなみに悩む女性が好印象を与えるビジネスメイクを学べる機会をつくっています。

「type女性の転職エージェント」では履歴書や職務経歴書などの書類の添削をした上で、キャリアアドバイザーからの推薦状を企業に提出してくれます。公式サイトには転職ノウハウに関する記事を多数掲載しているので、サイトマップから興味のある記事を探して積極的に読んでみましょう。

「type女性の転職エージェント」の難点は、利用できるエリアが限られていることです。東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県内の求人情報に限られているため、利用の際は注意しましょう。

 

・ReWorks(リワークス)

「ReWorks」は、フルリモート求人に特化した転職支援サービスで、キャリアアドバイザーによるキャリア相談も受け付けています。リモートワークが可能な企業に転職したい人なら登録しておくとよいでしょう。

ReWorksはリモートワークに特化しているので、リモートワークに関する悩みや不安解消にキャリア相談が役立ちます。例えば、リモートワークに必要な作業環境や経験、リモートワークの注意点を知ることができるしょう。

豊富なノウハウを持つキャリアアドバイザーから転職活動へのアドバイスを受けつつ、スキルアップを目指せるオンライン講座や報酬を得られる有償トレーニングを実施しているのが魅力です。

■ReWorksのキャリア相談はこちら

まとめ

 転職活動を始めるにあたって必ず必要になるのが履歴書です。あまり書く機会のない書類だからこそ、履歴書の書き方がわからず戸惑ってしまうかもしれません。履歴書を作成する際は、いくつかのポイントを押さえ、応募先企業の採用担当者が好印象を抱くような工夫をしましょう。履歴書をしっかり作成して書類選考の通過率を高められれば、転職活動が成功しやすくなります。

自身のキャリアを実現するために転職することが当たり前になった今、履歴書をオンラインで作成できるサービスや無料で履歴書のテンプレートを提供しているサイトが数多くあります。さまざまなテンプレートを見比べながら、自分に合ったテンプレートを選びましょう。

転職エージェントを利用すると、客観的な視点から履歴書の書き方についてアドバイスをもらえます。履歴書だけでなく、面接対策や非公開求人の紹介などもしてくれるので、転職を検討するなら、キャリア相談のできるサービスを活用しましょう。