フルタイムで働く在宅ワークの仕事とは? 求人の探し方も紹介

フルタイムで在宅ワークがしたい場合、どのように求人を探したらよいのでしょうか。フルタイム勤務と一言でいっても働き方はさまざまで、在宅ワークの仕事内容も多岐にわたります。今回は、フルタイムで働く在宅ワークの職種や仕事の探し方を紹介します。

フルタイムで完全在宅ワークの仕事を始めよう!

フルタイムの在宅ワークは可能?

結論からお伝えすると、フルタイムの在宅ワークは可能です。2020年、新型コロナウイルスの感染拡大防止をきっかけに多くの企業が在宅ワークを導入し始めました。在宅ワークには感染症のまん延防止だけでなく、社員のワークライフバランスを整えるメリットがあります。従業員の働きやすさを追求する企業は、今後も在宅ワークを継続・導入するでしょう。

フルタイムで在宅ワークをしたい方は、在宅ワークやテレワーク、リモートワークの実績がある企業の求人に応募するとよいでしょう。また、在宅ワークは企業に就職しなくとも実現可能です。パソコンやインターネット環境が整っていることで進められる職業であれば、フリーランスとして、フルタイム勤務と同程度の収入を目指した在宅ワークができます。

フルタイムで在宅ワークをするには

フルタイムで在宅ワークをするには、いくつか方法があります。自分に合う働き方を考えて、求人を探してみましょう。

 

・正社員

企業に雇用され、労働契約の期間に定めなく働ける正社員は、基本的にフルタイムで働きます。在宅ワークが条件の企業に就職すれば、フルタイムの在宅勤務ができます。

正社員で働くメリットは、基本給や賞与があり給与が安定していることや、福利厚生を受けられる点です。週1〜2日程の休みの他、有給休暇も取得できます。「フルタイムのお仕事を在宅でやりたい」と希望しているなら、まずは正社員の求人から探してみましょう。

 

・契約社員

契約社員とは正社員と異なり、労働契約に制限のある「有期雇用契約」を企業と結ぶ働き方です。期間に定めはあるものの、1日あたりの労働はフルタイム勤務であることが多く、福利厚生も受けられます。

契約社員のメリットは、ワークライフバランスを保ちやすい点です。正社員と同じように社会保険に加入できたり、アルバイトやパートよりも比較的安定した収入を得られたりします。また、契約期間に定めがあるため、正社員よりも責任を負わずに仕事を担当する傾向にあります。

「フルタイムの在宅ワークがしたいけれど、自分に合う仕事がわからない」という方は、まず契約社員からスタートしてみるのがおすすめです。いくつかの仕事を経験すれば、自分の得意分野がわかるでしょう。また、働きやすい職場があれば、そこで無期転換を申請すると長期的に働くことができます。

 

・派遣社員

派遣社員とは、派遣会社に登録し派遣先で就業する働き方のことです。派遣社員を雇用するのは、派遣先の企業ではなく派遣元の企業ということになります。

派遣社員でも、希望をすれば正社員や契約社員と同じようにフルタイム勤務ができます。派遣社員のメリットは、契約社員と同じように労働期間に定めがあるため、さまざまな仕事に挑戦しやすい点です。また、契約期間が満了しても、派遣会社に相談しながら次の派遣先を見つけられます。

「フルタイムで在宅ワークに挑戦したいけれど、自分に合う働き方かどうかわからない」という方は、まず派遣社員からスタートしてみてもよいでしょう。仕事が合わないと感じたときには契約終了後の働き方を考えたり、派遣会社のスタッフに相談したりできます。

 

・業務委託

業務委託とは、企業と雇用契約を結ばず、個人で仕事をする働き方のことです。クライアントから仕事の依頼を受け、成果物を納品したり業務を完了したりして報酬を得ます。報酬は時給制に近い時間単価制か成果報酬制のどちらかで、案件により異なります。

業務委託は働く時間や場所を自分で選べるものが多いので、フルタイムの在宅ワークが可能です。例えば、記事作成の仕事を請け負って自宅で執筆したり、動画編集の仕事を請け負ってコワーキングスペースで編集したりできます。正社員など、企業に雇用される働き方と比べて収入が不安定な点がデメリットですが、自分で仕事の内容を選びやすく、自由度が高い点がメリットです。

個人で仕事を得られる資格や経験などがある方、フリーランスとして働きたい方は、業務委託で在宅ワークをしてみましょう。業務委託の仕事は、クラウドソーシングサイトや求人サイトなどで探せます。

フルタイムの在宅ワークができる職種

フルタイムの在宅ワークができる職種

在宅ワークを導入する企業が増加しているといっても、すべての職種で在宅ワークができるわけではありません。業務内容により、遠隔地で仕事をすることへの向き不向きがあります。離れた場所でも仕事を進められる職種には一定の特徴があります。

・パソコンやインターネット環境があれば仕事ができる
・対面で接する必要がない
・現地にいなくても業務を進められる など

これらの条件を満たした「在宅ワークができる職業」について詳しくみていきましょう。

 

・システムエンジニア

システムエンジニアは、ソフトウェアやアプリケーションなどのシステム設計・開発を行う仕事です。クライアントの要望をヒアリングし、設計を進めていきます。

パソコンとインターネット環境が整っていることで進められる仕事なので、在宅勤務がしやすい職種の1つです。システム設計や開発には専門的な知識が必要ですが、IT関連の職種は人手が足りないこともあり、未経験歓迎の求人も見つけられます。システムエンジニアとして働いた実績がない方は、研修制度が整った未経験歓迎の求人に応募してみましょう。

 

・テレフォンオペレーター

テレフォンオペレーター(テレオペ)とは、お客様からかかってきた電話に対応するいわゆるインバウンド(受信)の仕事です。電話対応というと、コールセンターに出勤して対応するイメージがありますが、静かな環境を整えることで在宅でも働けます。

テレフォンオペレーターが受信する内容は、商品やサービスへの問い合わせや注文、苦情などです。相手の要望を落ち着いて聞き取り、的確な対応をする判断力や傾聴力が求められます。そのため、落ち着いて話を聞くのが得意な方や冷静に判断ができる方に向いています。

 

・テレフォンアポインター

テレフォンアポインター(テレアポ)は、お客様に電話をかけるアウトバウンド(発信)の仕事です。お客様に電話をして、商品やサービスの紹介をしたり、営業担当者とのアポイントメントを取り付けたりします。

電話で営業をするので、ときには話を聞いてもらえなかったり、一方的に電話を切られたりもします。そのため、営業経験のある方や気持ちの切り替えが得意な方に向いています。なかなかアポイントメントを取れない、話を聞いてもらえないなどの大変さがある反面、成績に応じてインセンティブがあるなど、テレフォンオペレーターに比べて稼ぎやすい点がメリットです。

 

・オンライン秘書

オンライン秘書とは、その名前の通りインターネットを活用して秘書業務を行う仕事のことです。任される仕事は依頼内容によりますが、スケジュール管理、交通機関やホテルの予約、メール対応、書類作成などが主な業務でしょう。

秘書や事務の経験がある方は、オンライン秘書で実績を活かせます。初めてオンライン秘書の仕事をする方は、オンライン秘書のサービスを提供している企業に登録するのがおすすめです。なかでも研修制度のある企業に登録すると、より安心して仕事をスタートできます。

 

・営業

営業というと対面で行うイメージが強い仕事ですが、オンラインで商談をすれば在宅勤務が可能です。商談をオンライン化することにより、これまで足を運べなかったエリアにも営業範囲を広げられるメリットがあります。

営業担当者は自社商品やサービスを販売するために不可欠な仕事であり、どのような企業でも必要とされるポジションです。営業経験のある方は、気になる企業で在宅ワークの営業職の募集があるかどうか調べてみましょう。

 

・心理カウンセラー

心理カウンセラーは相談者の悩みを聞いて、悩みを解決したりサポートしたりする仕事です。カウンセリングをオンラインで行うことで、完全在宅ワークを行えます。

心理カウンセラーは、臨床心理士など専門的な資格を求められることもありますが、相談の内容によっては資格なしでも挑戦できます。ただし、心理学についての知識があるほうが相談者の期待に応えやすく、また就職もしやすくなります。心理カウンセラーとして在宅ワークをしたい方は、メンタル心理カウンセラーなどの資格取得に挑戦してみましょう。

 

・Webデザイナー

企業のホームページなどをデザインするWebデザイナーの仕事は、パソコンとインターネット環境が整っていれば主な業務が進められる仕事です。クライアントの要望の聞き取りをオンラインで行えば、完全在宅ワークができます。

インターネットでの情報収集が主流となっている現代は、ホームページによる集客や自社商品のアピールが重要です。企業の魅力をホームページのデザインから伝えるWebデザイナーの仕事は、今後も需要が高まっていくことでしょう。また、Webデザイナーは企業に勤めて働くだけでなく、独立も目指せる職種です。

 

・Webライター

Webサイトやブログの記事、メールマガジンの文章作成などを行うWebライターも完全在宅勤務が可能な仕事です。業務がライティングのみであれば、パソコンとインターネット環境が整っていることで仕事を進められます。ただし、執筆する記事のジャンルによっては専門的な知識や資格を求められます。また、インタビューや取材などで出勤を求められることがあるかもしれません。応募前に詳細を確認しておきましょう。

Webライターの仕事は基本的に資格不要で、文章作成能力がありパソコン操作ができれば仕事を始められます。「子育て」「美容」「婚活」「ビジネス」「資産運用」など、自分のこれまでの経験や趣味などを活かして働ける仕事です。フルタイムの在宅ワークでWebライターの仕事をするなら、自分の経験を活かせる求人を探してみましょう。

 

・事務

主にパソコンを使って仕事をする事務も、在宅ワークがしやすい職種の1つです。過去には紙ベースでの業務が主でしたが、データのクラウド化が進み、書類作成や伝票処理などもパソコンとインターネット環境が整っていれば進められるようになりました。

英語力を問われる貿易事務や簿記の知識が必要な経理の仕事は、事務のなかでも資格を求められる仕事です。一方で、一般事務や営業事務の仕事であれば必須資格を問われないことが多く、「未経験OK」「初心者歓迎」の求人も見つけられます。

しかし、事務はトライするハードルが低いために人気が高い仕事です。初心者歓迎の求人であっても、応募者が多数なら経験者から採用されていくと考えられます。パソコンスキルを証明する資格を取得したり、アルバイトで実績を積んだりするなどして応募してみましょう。

 

・データ入力

データ入力とは、手書きのデータやアンケート結果、音声などを入力する仕事です。特に必要な資格はなく、未経験や初心者からでも挑戦できます。

データ入力の求人は、アルバイトやパート、業務委託がメインです。正社員や契約社員で「データ入力だけ」の求人はほとんどなく、フルタイムの仕事を見つけるのは難しいでしょう。短期間だけフルタイムで働きたい方、まずは簡単な仕事から始めたい方は、業務委託やアルバイトでデータ入力の仕事をするのがおすすめです。

【フルタイム】在宅ワークの求人の探し方

フルタイムで働ける在宅ワークの求人は、さまざまな方法で探せます。出勤して働く仕事の求人と同じように、求人サイトや転職エージェントなどを利用してみましょう。また、成果報酬制の仕事を探すのであれば、クラウドソーシングサービスがおすすめです。それぞれの特徴を解説します。

 

・求人サイト

求人サイトに掲載されている求人から、フルタイムの在宅ワークを探せます。求人サイトの条件検索ページで、「在宅勤務」「リモートワーク」などにチェックを入れて絞り込みをしてみましょう。インターネットの検索窓で「フルタイム 在宅 事務」「フルタイム 在宅勤務 求人」などと検索すると、該当する求人やそれを掲載している求人サイトを見つけられます。

求人サイトにはそれぞれ特徴があるので、希望に合う条件を見つけやすいサイトを利用するのがおすすめです。例えば、エンジニアに特化した求人サイトや、フルリモートに特化した求人サイトなどがあります。

 

・転職エージェント

誰かに相談しながら転職活動を進めていきたい方は、転職エージェントを利用してみましょう。転職エージェントは、求職者と採用を考えている企業を結ぶサービスを提供しています。キャリアアドバイザーが担当となり内定確定までサポートしてくれるので、安心して転職活動を進められる点がメリットです。

転職エージェントは非公開求人や独占求人を保有しているので、エージェント会社に登録するとより多くの選択肢から仕事を探せるようになります。担当キャリアアドバイザーに「フルタイムで在宅ワークをしたい」と相談してみましょう。

 

・クラウドソーシングサイト

企業に雇用されず個人で働きたいと考えている方は、クラウドソーシングサイトを利用してみましょう。クラウドソーシングサイトは、仕事を探している個人と業務委託の仕事を依頼したい企業や個人を結ぶサイトです。掲載されている求人の多くが業務委託の案件なので、個人で働きたい方はスムーズに仕事探しができます。

クラウドソーシングサイトには、毎日のように新着案件が掲載されます。また、応募締め切りまでにある程度の日数があっても、条件に合う応募者がいれば募集を早々に締め切ることも珍しくありません。クラウドソーシングサイトで案件を獲得したい方は、こまめにチェックして早めに応募するようにしましょう。

フルタイム在宅ワークのメリット

フルタイム在宅ワークのメリット

フルタイムの在宅ワークには、多くのメリットがあります。人間関係や家庭の事情など、働く上で悩んでいたことも、在宅ワークに切り替えれば解決できることがあるでしょう。在宅ワークのメリットを7つ紹介します。

 

・通勤の必要がない

在宅ワークは自宅を就業場所とするので、通勤の必要なく働けます。今まで通勤にあてていた時間を趣味や家族との時間として使える点がメリットです。浮いた時間は、「睡眠時間を確保する」「運動の時間にする」「趣味を楽しむ」など、気分転換やリラックスタイムとしても活用できるでしょう。

また、電車や自家用車で通勤していた方は、満員電車や渋滞がストレスの原因だったかもしれません。在宅で働くと、満員電車や交通機関の遅延、渋滞の状況や悪天候を気にすることなく、その日の仕事をスタートできる点もメリットです。

 

・全国どこにいても働ける

完全在宅ワークなら通勤の必要がないので、全国どこに住んでいても働けます。

・地方在住で通勤1時間以内に通える職場がない
・地方にいながら都会の時給と等しい給与を得たい
・家族の転勤についていく必要がある
・要介護者と同居のため、自宅を離れることができない
・子どもの送迎のため、できるだけ自宅から近いところで働きたい など

勤務場所や働くことに制約があった方も、自宅で働くことにより希望を叶えられます。完全在宅勤務で出勤の必要がなければ、地方在住のまま東京の企業にも就職可能です。また、家族の転勤などにより頻繁に引っ越しがある方も、完全在宅勤務であれば転職せずに仕事を続けられます。

応募の際、「遠方に住んでいることは不利になるのでは」と考えるかもしれません。しかし、企業側は、「在宅勤務の社員を採用することは、これまで採用の機会がなかった優秀な人材を確保するチャンスだ」と考えています。遠方だからとためらわず、積極的に応募してみましょう。

 

・ワークライフバランスを保ちやすい

在宅ワークは育児や介護、家事などと両立しやすく、ワークライフバランスを保ちやすい点がメリットです。育児や介護により就業に壁を感じている方や働きに出て家事がおろそかになることを危惧している方は、在宅ワークでなら悩みを軽減できるでしょう。

通勤時間と保育園への送迎時間が重なっていた方は、在宅ワークで通勤時間がなくなった分を送迎時間にあてられます。小学生よりも早く家を出なくてはならなかった方も、「行ってらっしゃい」と子供を見送ることができます。また、「1人にすることに不安がある家族」と同居している方は、在宅ワークでなら家族の様子を確認しながら安心して働けます。

「通勤と仕事に時間を取られ、家事に手が回らない」と悩んでいた方は、通勤時間を掃除や料理、洗濯、買い物などの時間にあてられるでしょう。在宅ワークは通勤時間を削減すると同時に仕事中も自宅にいることでプライベートを大切にできるので、ワークライフバランスを保ちやすい働き方なのです。

 

・自分のペースで働ける

在宅ワークは周りのペースを気にすることなく、自分のペースで働ける点がメリットです。オフィスで働くときのように、常に周りに上司や同僚がいるわけではないので、他人の反応を気にする必要がありません。特に成果報酬制の仕事であれば、納期さえ守っていれば、ある程度は自分のやりたいペースで仕事を進められます。

また、仕事の進め方だけでなく、休憩の取り方も周りを気にする必要がありません。コーヒーやタバコの休憩のタイミング、5分間のストレッチや20分程度のパワーナップ、昼休憩の過ごし方など、自分がリラックスできるタイミングや方法を選べます。休憩時間にしっかりとリラックスできると、仕事のパフォーマンス向上が期待できるでしょう。

 

・人間関係に悩みにくい

在宅ワークは基本的に1人で仕事を進めていくので、人間関係のトラブルが発生する原因になる要素がほとんどありません。飲み会などの機会も減り、プライベートの時間に勤め先の方との交流を気にする必要も少なくなります。特に、人間関係が原因で転職を検討している方は、在宅ワークの環境に働きやすさを感じるでしょう。

ただし、人間関係に悩みにくいといっても、コミュニケーションスキルは必要です。在宅ワークでは、オンラインのメールやチャット、電話などで連絡を取り合うことになるので、対面で接するとき以上の心配りを求められます。相手の立場を思いやったタイミングや言葉選びをして、円滑にコミュニケーションを取れるようにしましょう。

 

・業務委託なら働く時間やシフトも自由に

個人で業務委託の仕事をするなら、働く時間やシフトも自由に設定できます。業務委託の仕事は内容によっては労働時間が決まっていますが、成果物を納品する仕事なら働く時間を問わないものが大半です。

週にどのくらい働くか、1日に何時間働くかなどは、依頼された仕事の内容や量に合わせて自分で決められます。また、土日祝日に働き、平日に休暇を取るといった設定も可能です。仕事に慣れてくると、どのくらいの時間で仕事を完了できるのか感覚をつかめるようになるので、よりスケジュールを組みやすくなります。

 

・服装や髪型が自由

完全在宅ワークで、Web会議などもない日であれば、ある程度服装や髪型を自由に楽しめます。「ネクタイが苦手」「パンプスでは足が疲れる」など、オフィスでのTPOに合わせた服装を窮屈に感じた経験はありませんか。在宅ワークなら、自分のリラックスできる服装や気分の上がるファッションで仕事に取り組めます。

ただし、定期的にWeb会議がある方や在宅中であっても服装や髪型に規則がある企業に勤めているなら、TPOに合わせる必要があります。社会人としてのマナーを守りつつ、自分が働きやすい服装や髪型を楽しみましょう。

フルタイム在宅ワークのデメリット

フルタイム在宅ワークのデメリット

在宅ワークにはいくつかのデメリットもあります。どのようなデメリットがあるのかをあらかじめ知り、対応方法を考えておくとよりスムーズに在宅ワークを始められますよ。

 

・コミュニケーションが取りにくい

在宅ワークはオンラインでのやり取りが多く、コミュニケーションを取りにくい点がデメリットです。チームで仕事をする場合、成果をチームで喜んだり、切磋琢磨したりするのもやりがいの1つでしょう。しかし、オンライン主体の在宅ワークでは相手の人柄や感情がわかりにくいため、達成感を感じにくくなります。

コミュニケーションが取りにくいと、信頼関係の構築にも時間を要します。円滑に仕事を進めていくために、オンラインであっても相手の人柄を知り気遣いの言葉を伝えるようにしましょう。オンラインでの交流会があれば、積極的に参加するのもよいでしょう。仕事以外の話をして交流すると、業務中にもコミュニケーションを取りやすくなりますよ。

 

・仕事を覚えにくい

在宅ワークは研修や引き継ぎもすべてオンラインで行うため、「仕事を覚えにくい」と感じるかもしれません。疑問に思った点、わかりにくかった点はその都度確認するようにしましょう。間違ったまま進めていくと、大きなズレが生じたりやり直しになったりして、時間のロスにつながります。また、理解していないまま進めてしまうと信頼を失うかもしれません。

・初めて着手する仕事は、完了までの途中経過を上司にチェックしてもらう
・迷ったときには提案をしながら質問する
・過去の納品物をサンプルとして入手する など

在宅ワークでは、必要に応じて報告・連絡・相談をしながら仕事を進めていきましょう。わからない点があったときは誰に質問したらよいのか、最初に確認しておくと安心ですよ。

 

・仕事のオンとオフの切り替えが難しい

自宅を仕事場にすると、オンとオフの切り替えが難しくなる点がデメリットです。生活スペースが仕事場と一緒になっていると、さらに気持ちの切り替えに難しさを感じるでしょう。

・ワンルームで生活スペースと仕事部屋が同じ
・家族が常に自宅にいてにぎやか
・自宅に趣味のものや道具があふれている など

生活スペースで仕事をすると、趣味のものが目についたり家族が見ているテレビの音が気になったりなど、集中力の妨げとなるでしょう。また、集中力が途切れることにより、サボりにつながるかもしれません。在宅勤務は気持ちの切り替えを自分でコントロールする必要があります。「パーテーションを置いて空間をつくる」「趣味のものは見えないようにする」など、ワークスペースを工夫して仕事に取り組みましょう。

フルタイムの在宅ワークの注意点

フルタイムの在宅ワークの注意点

在宅ワークは自宅で働けるので自由度が高い働き方ですが、その反面、注意しておきたい点があります。安心して在宅ワークを始められるように、気をつけたい3つのシーンを解説します。

 

・企業で働く場合の注意点

企業に就職して働く方は、ルールの把握や在宅ワークをどの程度継続できるかといった点に注意しておきましょう。面接時や採用が決定した早い段階で確認しておくとよいでしょう。

(1)ルールの把握

フルタイムの在宅ワークをする方は、まずルールを把握した上で業務に取り組みましょう。

・残業時の申請方法
・経費の申請方法
・支給されるものの内容
・疑問点の問い合わせ窓口 など

業務を進めていくなかで心配になりそうな点は、初めに確認しておくと安心して取り組めます。特に、残業や経費の申請方法については、書面で確認できるようにしてもらいましょう。文章で残しておくことで確認しやすく、また「聞いた話と違う」といったトラブルを防げます。

(2)在宅ワークの頻度や期間

企業によっては「在宅ワーク」として求人を出していても、定期的な出勤を求められるかもしれません。完全在宅で働ける「フルリモート」か、週に2度出勤など定期的な出勤を求められる形式なのかをきちんと確認しておきましょう。

また、企業が想定している在宅ワークの期間は、「感染症対策が落ち着くまで」「対象業務の事務所が設立できるまで」などと限りがある場合が考えられます。企業が在宅ワークの期間をどのくらいと考えているのか、応募時や面接時に確認しておきましょう。

また、正社員雇用の場合には、長期的な在宅ワークを希望していても出勤が必要な部署への異動を命じられることがあるかもしれません。異動対象とならないような措置が可能なのかどうかも入社前に確認しておけると安心です。

 

・個人で働く場合の注意点

個人で働く方は、すべて自分で責任を持って仕事をする必要があります。業務委託などのスタイルで企業に雇用されず働くなら、怪しい案件や報酬に納得できない案件に注意しましょう。

(1)怪しい案件に注意する

業務委託の仕事のなかには、怪しい案件が紛れていることがあります。副業詐欺として「成果物を納品したけれど、報酬が振り込まれない」「最初に教材費を請求され、言われるままに支払ったら音信不通になった」などのトラブルが報告されています。

・住所にオフィスが存在するか
・口コミの評価が良好か
・クラウドソーシングサイトの利用規約に違反していないか など

あらかじめ求人内容のデータを自身で再検索し、怪しい点がないかどうかをチェックしておくと安心です。インターネットで企業名を検索したり、クラウドソーシングサイトで閲覧できる評価を見たりすれば口コミ情報を得られますが。

(2)安すぎる報酬や高すぎる報酬に注意する

安すぎる報酬や高すぎる報酬の案件には注意しましょう。未経験や初心者の場合、実績を積むために報酬が低い案件にも応募することがあります。しかし、相場よりも安すぎる報酬で案件を募集する企業は、安心して取り引きできるクライアントとはいえません。

また、高すぎる報酬や「簡単に稼げる」といった案件にも注意が必要です。安心して働ける内容で報酬が高い案件も存在しますが、どのような仕事でも「誰でも簡単に」稼げるわけではありません。

 

・在宅ワークの注意点

企業に就職する場合と個人で働く場合に共通する、在宅ワークの注意点を紹介します。在宅ワークは仕事内容に関わらず自己管理能力が求められるので、まずは仕事に集中しやすい環境を整えましょう。

(1)環境を整える

まずは仕事をする環境を整えてから、在宅ワークを始めましょう。オフィスに出勤するなら、すでに「仕事場に適した環境」が整えられています。しかし、自宅は基本的に「生活の場」であり、リラックスできる環境です。自宅に何も手を加えないままでは仕事場として適している環境とはいえないので、あらかじめ「仕事をしやすく」整えておくのがおすすめです。

・仕事部屋として1室用意する
・仕事スペースとしてパーテーションで区切る
・パソコンデスクに気が散るものを置かない
・インターネット環境を整える など

自宅でもスムーズに仕事ができる環境にしておきましょう。Web会議や通話を頻繁にする予定がある方は、静かな部屋を仕事場として整えておけるとよいですね。

(2)スケジュール管理の徹底

在宅ワークは、オフィスで出勤して働くとき以上に自身でスケジュールを管理する必要があります。オフィスは、上司や先輩からも自分の働く姿が見えているので、進捗状況が把握されやすい環境です。先輩の仕事の進め方を見て自分も合わせたり、また、トラブルにより自分の仕事が遅れても、同僚からフォローしてもらえたりするでしょう。

しかし、在宅ワークは自分の仕事のすべてが上司や同僚へ常に伝わるわけではありません。進捗が遅れていたり間違っていたりしても、自分で問題を解決する必要があります。

スムーズに仕事を進めていくために、スケジュールを把握し、1日に完了すべき仕事量をきっちりとこなせるようにしましょう。計画を立てて進めていくのが苦手な方は、スケジュール管理アプリやタスク管理アプリを利用するとよいでしょう。

まとめ

フルタイムの在宅ワークは、正社員・契約社員・派遣社員など企業に雇用されて働く方法と業務委託の仕事など個人で働く方法があります。家庭やプライベートとの両立、収入の安定性など重視したい点を考えて、働き方を選びましょう。

在宅ワークの求人は、パソコンとインターネット環境が整っていることで進められる職種が多い傾向にあります。システムエンジニアやWebデザイナー、Webライター、営業など、さまざまな職種があるので、これまでの経験や資格を活かせる仕事を探してみてはいかがでしょうか。