みなさんは「社内SE」という仕事を聞いたことがありますか？

社内SEとは、自社システムの開発や管理業務を担当するシステムエンジニア職です。主な業務は下記の通りです。

• ヘルプデスク
• 社内インフラの整備
• 保守メンテナンス
• 社内システム開発

エンジニア職のなかでも人気が高い仕事の一つで、下記のような特徴があります。

• 他のSE職と比べ残業が少ない
• ワークライフバランスがとりやすい
• 納期の融通が利く
• 外部との折衝が少ないため、人間関係にあまり悩まされない

これらの特徴がある社内SEは、フルリモートで働けます。この記事では、社内SEがフルリモートしやすい理由、平均年収や必要なスキルなどを紹介します。

社内SE職に興味がある人や、現在既に社内SEでフルリモートの仕事をしたいと考えている人は必読です。

結論から述べると、社内SEはフルリモートしやすい仕事です。

ただし、すべての業務が完全在宅ワークに対応可能ではありません。

社内SEの主な業務は下記の4つです。

• ヘルプデスク
• 社内インフラの整備
• 保守メンテナンス
• 社内システム開発

これらの業務はフルリモートで対応できます。

しかし、社内SEが請け負う下記の業務は、フルリモートで行うのは難しいでしょう。

• パソコン、サーバー、周辺機器などIT機器の交換や故障の対応
• 外部からのアクセスで対処しづらい業務（例：基幹業務のデータ修復）
• 社内業務に関するヒアリング

新型コロナウイルスの影響や働き方改革によって、日本全国の多くの企業がリモートワークを導入しています。そのため、フルリモートワークでの社内SEの求人は少なくありません。

フリーランススタートによると、すべての社内SE求人のなかで、社内での常駐案件が68.9%、リモートワーク案件が31.1%です。（2022年8月時点）

社内での常駐案件が圧倒的に多いですが、リモートワークの案件は年々増加傾向にあり、今後この割合が逆転する可能性もあるかもしれません。

やりたい仕事の内容や、働き方を考えたうえで求人に応募しましょう。

前章で、社内SEはフルリモートしやすく、案件も増加傾向にあると説明しました。

なぜ社内SEはフルリモートしやすいのでしょうか？

理由は主に下記の２つです。

• 対面の必要がない
• 社内のコミュニケーションを取りやすい 

それぞれの理由を詳しく解説します。

対面の必要性がない

社内SEは外部との折衝が少なく、基本的に自社の人間だけを相手にする仕事です。そのため自分が所属する企業ではなく、別の企業に常駐して働く客先常駐のSEやSIer（クライアントの要望に応じて、システム開発の運用や運用やコンサルティングなどを請け負う担当者のこと）の開発チームのように、常に客先で対面の仕事をするわけではありません。

社内のコミュニケーションであれば、ZoomやGoogle MeetingなどのオンラインツールやChatworkやSlackなどのコミュニケーションツールで間に合うため、フルリモートしやすいでしょう。

社内のコミュニケーションを取りやすい

社内SEの仕事には、自社のシステムやIT関連のサポートやトラブル対応が含まれます。社内SEの場合、ユーザーが社内にいるため、コミュニケーションを取りやすいです。

上記にもあるオンラインツールやコミュニケーションツールの利用で事足ります。

そして、一旦社内での人間関係や信頼関係が構築されると、継続的に同じ相手と仕事することが多いためコミュニケーションコストが小さいです。

つづいて社内SEの平均年収を見ていきましょう。
下記の表は、フリーランススタートが発表したフリーランスの社内SEの平均年収・中央値年収・最高年収・最低年収をまとめた比較表です。

出典：社内SEはリモートワークできる？リモートワーク案件実情や要求されやすいスキルを解説！

国税庁の令和3年分民間給与実態統計調査によると、日本国内の正規給与所得者の平均年収は443万円でした。この統計から、フリーランスの社内SEの平均年収は日本国内で高い部類に入ります。

下記は社内SEの年代別の平均年収をまとめたものです。

出典：社内SEの平均年収はいくらくらい？どこに転職したら年収が上がるの？

年収は個人の経験やスキルによって大きく変動します。

フリーランスとフルリモートの仕事は異なりますが、リモートワークといっても給与に大きな差はありません。社内SEとしてリモートワークを探したい人は安心してください。

社内SEの仕事内容や年収を紹介しましたが、この仕事に興味を持ち始めた人はいませんか？

社内SEになるために必要なスキルや能力は主に下記の4つです。

• システム開発
• セキュリティ対策
• ヒアリング・調整能力
• ドキュメント作成

それぞれのスキルや能力を詳しく解説します。

システム開発

社内SEの仕事の一つに、社内システムの企画開発業務があります。

社内システムの企画開発業務とは、社内業務の効率化、改善、経費削減を目的にしたITシステムを検討し導入する仕事です。

社内システムの運用・保守のため下記の知識・スキル・経験が求められます。主に、サーバーやネットワーク、そしてデータベースに関連しています。

【システム開発に必要な知識】
・自社システムに関する知識
・サーバーの知識
・ネットワークの知識
・データベースの知識

【システム開発に必要なスキル】
・監視ソフトのスキル
・構築やチューニングなどのサーバースキル
・ネットワークスキル
・チューニングやSQLなどのデータベーススキル
　※SQLは、Structured Query Languageの略でコンピュータ言語の一つ。

最近デジタル化が加速しており、社内SEのシステム開発の責任が高まっています。

セキュリティ対策

セキュリティ対策も社内SEの主な仕事です。

企業のサーバーには、クライアントの個人情報や企業の機密事項など重要なデータが数多く保存されています。これらが漏洩してしまうと、企業のイメージが落ちて、経済的なダメージを免れないでしょう。

そのため社内SEは、セキュリティに問題のない優れたシステムを構築し、環境を維持する必要があります。

セキュリティ対策に必要な知識とスキルは技術的なスキルだけでなく、情報セキュリティマネジメントや最新のセキュリティ情報など多種多様です。

【求められる知識】
・セキュリティマネジメントに関する知識
・最新のサイバー攻撃手法に関する知識
・セキュリティ対策方法に関する知識

【求められるスキル】
・ネットワーク設計、構築スキル
・インフラ設計、構築スキル
・ファイアウォール設計、構築スキル
・セキュリティソフトの設定スキル

ヒアリング・調整能力

社内SEはそれぞれの部署が抱える問題や改善点を把握し、解決を行うためヒアリング力が求められます。また、日常的に社員から社内システムやIT関連の問い合わせもあるため対応しなくてはなりません。

社内の問題を解決するためには、ヒアリングを行い状況を確認し、相手のニーズを正確に把握したうえで分析する必要があります。

また、システムの開発・運用のために現場で社員から意見を聞き出し、出た意見を調整できる調整力も必要です。そのため、関連部署にスムーズに協力を仰いだり、上司や部下と良好な関係を築けたりできる人が向いています。

ドキュメント作成

社内SEは下記のように、さまざまな文書を作成する必要があります。

• 要件定義書
• 基本設計書
• 詳細設計書
• テスト仕様書
• 議事録

ドキュメントは作成に時間と手間がかかりますが、発注者と開発者間で共通認識のずれを減らせます。また、担当者が変わっても文書があればスムーズに引き継ぎができるため、ドキュメントによって長期的な運用の実現が可能です。

ドキュメントの内容が難解でわかりづらいと、プロジェクトがスムーズに進められなかったりメンバー間で誤解が生まれたり、遅延やトラブルに発展する可能性があります。

そのため誰が読んでもわかりやすい構成、デザインと文章で作成するスキルが必要です。

フルリモートの社内SE職を探したい場合は、オンライン求人サイトを活用しましょう。

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社内SEは対面の必要がなく、オンラインツールでのコミュニケーションで事足りるため、フルリモートしやすい職種の一つです。

社内SEの仕事に求められる主なスキル・知識・経験は下記のように多岐に渡ります。

• システム開発
• セキュリティ対策
• ヒアリング・調整能力
• ドキュメント作成

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