フルリモート可能なベンチャーで働きたい!メリットやデメリットとは?
ベンチャー企業と聞くと、どのような働き方をイメージするでしょうか?服装や髪型の自由度が高く、勤務時間なども柔軟に設定できる、働く人にとって魅力的な職場環境が頭に浮かぶ人は多いでしょう。
そのようなベンチャー企業の取り組みは、フルリモートワークという働き方と相性抜群。今回は、自分らしい働き方で最大限のパフォーマンスを発揮したい人に向けて、フルリモート可能なベンチャー企業で仕事するメリットやデメリット、仕事選びのポイントを解説します。
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ベンチャー企業の定義
ベンチャー企業という言葉はよく耳にしますが、その定義とはなんでしょうか?ベンチャー企業とは一般的に、独自のアイデアや技術で新しいサービスやビジネスモデルに挑戦している企業を指します。従業員数や資本金などの数字のうえでの定義はありませんが、おおよそ創業10年以内の比較的新しい企業を指すことが多いようです。
ベンチャー企業とよく似た言葉に、スタートアップ企業があります。こちらは創業3年以内のより新しい企業を指し、事業を立ち上げたばかりで安定していないことが特徴です。資金調達や新規顧客の獲得に苦労しているケースが多く、採用においては即戦力人材が求められることがほとんどです。
ベンチャーはスタートアップよりは企業として成長した段階にありますが、まだまだ事業内容や組織体制は定まっておらず、日々変革しています。個々の従業員の仕事内容や働き方も、採用当時とは変化する可能性が高いことを理解しておきましょう。
ベンチャー企業でフルリモートワークする6つのメリット
ベンチャー企業でのフルリモートワークにはさまざまな魅力があります。ここでは6つのメリットを紹介します。
- 幅広い業務に携われるチャンスがある
- 働き方の裁量が大きい
- 若くして昇進できる可能性が大きい
- 自分の好きな場所や環境で業務に取り組める
- 経営者との距離が近い
- スピード感を持って仕事できる
それぞれ詳しく解説します。
1.幅広い業務に携われるチャンスがある
幅広い業務に携わるチャンスがあるのは、ベンチャー企業の大きな魅力です。ベンチャー企業は従業員数が少なく組織がフラットなケースが多いため、自身の役割や部署の壁を越えて、多様な業務に関わる機会があります。また新規事業立ち上げのプロジェクトに参加する場合は、メンバーと力を合わせてさまざまな障害を乗り越えることで、問題解決の能力が身に付くでしょう。
常に新しい仕事にチャレンジできる環境は刺激が多く、モチベーションが高まります。また豊富な経験や知識が得られれば、自身の人材としての価値も高めることも可能です。フルリモートワークは業務の幅が限られることが多いのが難点ですが、ベンチャー企業であれば自身のキャリアを狭めずに済むでしょう。
2.働き方の裁量が大きい
ベンチャー企業のフルリモートワークは、働き方の裁量が大きいため、自分の理想のライフスタイルを追求できます。求められる成果さえ上げれば、勤務時間や作業ペースは自分で自由に決められるケースも多いのです。
例えば午前中は子供の世話をして家事をこなし、フレックスタイム制で昼から働ける企業もあります。家庭の状況が変化すれば、次は朝からしっかり働いて、夕方には仕事を終えて子どもの塾の送り迎えをして家族と夕食の時間を過ごすといった生活リズムに変えることも可能です。
このように柔軟な働き方ができれば、ライフステージが変化しても一貫してキャリアを築けます。また自然に自己管理能力が高まり、どのような状況でも作業スケジュールを組み立て、確実に業務を遂行できるようになるでしょう。
3.若くして昇進できる可能性が大きい
ベンチャー企業では一般的に成果主義が多く、年が若かったり経験が少なかったりする場合でも、成果を上げれば昇進のチャンスがあるのもメリットです。
国内企業は長く年功序列のスタイルをとっており、役職につくのは年齢あるいは入社した順のケースも多く、若手従業員の不満の原因となっていました。しかしベンチャー企業であれば、年齢や社歴に関係なく能力のあるメンバーがリーダーやマネージャーとして起用されます。自分のがんばりや能力の高さを役職という形で評価してほしい人には、魅力的な環境でしょう。
特にフルリモートワークは、個々のメンバーの成果だけが可視化されるスタイルです。年功序列や上司の個人的な好き嫌いが反映される評価制度に悩まされてきた人も、ベンチャー企業のフルリモートワークであれば自分の能力に見合ったポジションに就けるでしょう。
4.自分の好きな場所や環境で業務に取り組める
フルリモートワークであれば、自分の好きな場所や環境を選んで取り組めます。特にベンチャー企業は自由な発想を促すため、カフェやシェアオフィスなど刺激のある場所で働くことを促す傾向があります。
自宅で家族の存在を感じればリラックスして働けますし、カフェやコワーキングスペースに行けば気分転換にもなるでしょう。またシェアオフィスで多様な業種・職種の人と一緒に働けば、視野が広がることも期待できます。
また好きな場所で働けることは、生活環境が変化しても仕事を続けられるということでもあります。配偶者の転勤などを理由に退職する必要はありませんし、フルリモートワークなら思いきって海外に生活拠点を移すことも可能です。
5.経営者との距離が近い
ベンチャー企業は従業員数が少ない企業が多く、従業員と経営者との距離が近いことも特徴です。しかし、最大の理由はベンチャー企業では経営者の独自のアイデアやビジネスへのスタンスを現場の全メンバーが共有することが、市場での競争力につながるということでしょう。
そのためベンチャー企業の経営者は、積極的にメンバーと交流の機会を設けてビジョンを共有しようとします。フルリモートワークを導入していても、オンライン会議システムなどを利用して対面で従業員とコミュニケーションを図る経営者は多いでしょう。
経営者から直接話を聞き、考えやアイデアを伝えてフィードバックをもらうことは貴重な経験です。自分の意見が新規事業立ち上げのきっかけとなったり、事業の方向性を大きく変えたりする可能性もあります。そのような場合、大企業では味わえない満足感を得られるでしょう。
6.スピード感を持って仕事できる
仕事にスピード感があることも、ベンチャー企業の特徴です。行動の遅れは機会の損失につながるため、ベンチャー企業では素早い意思決定と実行力が求められるのです。
すでに事業が安定した大きな企業では、不要な会議や報告に時間を取られたり、意思決定に関わる人間が多いせいで決断が遅くなったりといった問題が起きます。例えば新しいITのツールを取り入れたほうが、業務が改善するとわかっていても、稟議が降りるまで長い時間がかかって歯痒い思いをした経験を持つ人もいるのではないでしょうか。
しかしベンチャー企業ではスピードが重視されるため、必要なものはできるだけ早く導入しようとします。何か新しいことを試みるときは、すぐに行動に移して結果を検証し、次に活かすのです。そのような環境で働いていれば、自ずと決断力が磨かれ、フットワーク軽く動く習慣が身に付くでしょう。
ベンチャー企業でフルリモートワークする4つのデメリット
自由度が高く自身の成長も期待できるベンチャー企業のフルリモートワークですが、新しく仕事を始める際にはデメリットも理解しておかなくてはなりません。ベンチャー企業でフルリモートワークする際のデメリットは、主に以下の4つです。
- 他の従業員とコミュニケーションを円滑に取りにくい
- 成果主義なことが多い
- 自己管理が難しい
- 研修などの制度が充実していないケースが多い
それぞれ詳しく解説します。
1.他の従業員とコミュニケーションを円滑に取りにくい
フルリモートワークで特に難しいのは、チーム間のコミュニケーションです。リモートワークではコミュニケーションの手段が限られてしまうため、思わぬ行き違いやトラブルが生じる可能性があります。
通常のオフィス勤務であれば、互いの忙しさも見えやすく、気軽に質問したり雑談したりも可能です。一方リモートワークは、メールやビジネスチャットが中心です。相手の顔も仕事の様子も見えず、今連絡しても良いものか悩ましい状況に陥ることが少なくありません。結果としてチーム間のコミュニケーションが滞りがちになり、業務にも影響を及ぼす可能性があるのです。
それでも週に1度、あるいは月に1度でも出社して交流する機会があれば、信頼関係を築くことができるため、リモートワーク時もコミュニケーションが取りやすいでしょう。しかしフルリモートワークではその機会もないため、コミュニケーション不足の問題が深刻化しやすくなります。
2.成果主義なことが多い
ベンチャー企業の多くは成果主義です。厳格に成果を求められることがプレッシャーになる人は、大きなストレスを感じる恐れがあるため注意しましょう。
特にフルリモートワークでは、成果に至るまでの過程や仕事に取り組む姿勢は見えません。上司はどうしても成果だけで評価せざるを得ないため、地道な努力や数値化できないチームへの貢献も認めてほしい人には辛い環境でしょう。
また、怠けていても雑務を他の人に任せていても自分の成果さえ挙げていれば評価されるため、チーム内で不満や不公平感が高まるのも問題です。個人主義になり、チームワークが軽視されるようになれば、事業運営にも支障をきたします。ベンチャー企業でフルリモートの仕事に就く前には、評価制度などもよく確認し、納得したうえで働けるようにしましょう。
3.自己管理が難しい
フルリモートワークには自己管理の能力も求められます。オフィス勤務で上司に自分の業務の進捗などを管理してもらうことに慣れている人は、戸惑いも多いでしょう。
まずリモートワークでは、勤務時間やタスクを自分で管理しなくてはなりません。特にベンチャー企業では勤務時間の設定で自由度が高いケースが多く、柔軟な働き方は魅力ですが、自分でしっかり管理しなくては必要なタスクをこなせなくなる可能性もあります。
さらにリモートワークでは作業環境を整えるのも自分の責任です。周りに誘惑物があったり、家族に邪魔されたりする環境で仕事をしていると、生産性が大きく低下してしまいます。ベンチャー企業は成果主義なので、自己管理が不十分で満足な成果が挙げられなくては、評価や待遇が悪くなることも避けられないでしょう。
4.研修などの制度が充実していないケースが多い
ベンチャー企業は十分な人的リソースが確保できないために、研修などの人材育成にまで手が回らないケースも少なくありません。知識やスキルが不足している人は、満足な研修も受けられないまま仕事をスタートしてしまい、思いがけないミスやトラブルを起こす可能性があります。オフィス勤務であれば、事前の研修がなくても働きながら周囲の人に教えてもらって知識やスキルを身に付けることもできますが、フルリモートワークではそういったサポートも期待できません。
そのためベンチャー企業は多くの場合、リモートワークの人材は即戦力となる知識やスキルを持った人を採用する傾向にあります。しかし採用のミスマッチは起こり得るため、求職者側もあらかじめ自分がその仕事に適した人材かどうかを慎重に判断する必要があるでしょう。
フルリモートワーク可能なベンチャー企業を選ぶ際に確認するべきポイント
フルリモートワーク可能なベンチャー企業の仕事には、メリットだけでなくデメリットもあるため、長く働き続けるためには慎重に企業を選ぶ必要があります。ベンチャー企業を選ぶ際に確認しておきたいのは以下の4つです。
- 安定性を求めるか、自由度を求めるか
- リモートワークのための環境が整備されているか
- 将来性があるか
- 事業内容や社風が自分に合うか
それぞれ詳しく解説します。
1.安定性を求めるか、自由度を求めるか
ベンチャー企業を選ぶとき、安定性を求めるか自由な働き方を求めるか、理想の仕事の条件を整理しておきましょう。ベンチャー企業のなかでも比較的安定性がある企業と、不安定ではあるものの仕事の自由度が高い企業があります。特にフルリモートワークの場合、仕事が始まってからも上司や同僚と話す機会が少なく、事業の成否や方向性がよく見えない可能性があります。安定性を求める人は、そのような状況で自分の将来に不安を感じやすくなるでしょう。
一方で自由度の高さを求める人は、まだ事業が安定していないからこそ自分からアイデアや意見を発信できることに魅力を感じます。どのような企業で働くことが自分に合っているのか、仕事探しの前にイメージしておくことが大切です。
2.リモートワークのための環境が整備されているか
フルリモートワークの場合、特に企業として従業員のリモートワークのための環境を整備しているかも重要なポイントです。パソコンなどのリモートワークに必要な備品の支給や補助があるか、オンラインで業務を進めるために必要なツールを導入しているか、企業としてセキュリティ対策やルール設定をしているかなどを確認しましょう。フルリモートワークの場合は、仕事が始まってから環境に不満を覚えても、状況を改善してほしいと訴えにくいのも問題です。
特にベンチャー企業の場合、ITスキルの高い人材は独自で必要な環境を整えて問題なくリモートワークに取り組んでいるケースもあるため、企業側は組織としての取り組みに不足があっても気付かない可能性があります。「リモートワークの導入実績がある」と言われても安心せず、気になることは積極的に質問することが大切です。
3.将来性があるか
ベンチャー企業で長く働きたいと考えるなら、企業としての将来性も重視しましょう。ベンチャー企業の事業は独自のアイデアや技術に基づいたものであるからこそ、市場で中長期的に必要とされる保証はありません。
特にフルリモートワークでは、職場の活気や上司の態度などから危機感を得る機会がないため、将来性のない企業に在籍し続けてキャリア形成に影響を及ぼす可能性もあります。またせっかく転職してもすぐに事業が潰れて仕事を失う可能性もあるため、慎重な見極めが大切です。
企業の将来性を図るためには事業内容や市場規模、他社との差別化要素と競争力、さらには資金調達や収益状況といった要素を考慮しなくてはなりません。求人サイトだけでなく、より広いチャンネルで情報収集するのもよいでしょう。
4.事業内容や社風が自分に合うか
ベンチャー企業のフルリモートワーク求人に応募する際は、事業内容や社風が自分に合うかも考えなくてはなりません。特にベンチャー企業は特徴的な事業や社風の場合が多いため相性は大切です。
通常のオフィス勤務であれば、事業内容や社風に多少のミスマッチを感じても、職場の人間関係さえ良好であればそれほど気にならない可能性もあります。しかし、フルリモートワークにはそうした要素がなく、事業内容や社風は自分と企業組織との数少ないつながりなのです。「事業内容にやりがいが感じられない」「オンラインミーティングで感じる社風が合わない」と感じると、ずっとストレスを抱えながら働くことになるでしょう。
反対に事業内容や社風が合っていれば、自宅で1人作業していてもチームとの一体感ややりがいを感じやすくなります。「リモートワークだから社風は関係ないだろう」と軽視せず、企業のSNSなどから感じられる雰囲気も重視して企業を選びましょう。
ベンチャー企業に向いている人の特徴3つ
ベンチャー企業に在籍してフルリモートワークで働くのは、特殊な仕事スタイルです。そのため人によっては働き方が性に合わず、長続きしない可能性もあります。反対にベンチャー企業のフルリモートワークに適性がある人は、自分らしくいきいきと働けるでしょう。ベンチャー企業のフルリモートワークに向いているのは、以下の3つの特徴を持つ人です。
- 将来独立を考えている人
- 主体的に行動したい人
- 新しいことに挑戦したい人
それぞれ詳しく解説します。
将来独立を考えている人
ベンチャー企業のフルリモート勤務は、将来フリーランスとして独立を考えている人に向いています。フルリモートは元々フリーランスに近い働き方です。自分で目標を定め、それに対して業務のスケジュールを決定し作業ペースを管理します。働く様子が目に見えないためにフルリモートは仕事の成果だけで評価されるケースが多く、そういった点もフリーランスに通じるものがあります。多くのことが個々の責任で行われるため、独立したあとも仕事のスタイルはほとんど変わりません。
またベンチャー企業で新しいことに挑戦したり、重要な役職で働いたりした経験はフリーランスの仕事に活かすことができます。ベンチャー企業の仕事は業務の幅が広く、働きながら学び、成長することが求められますが、将来独立したときのための勉強と思えば前向きに取り組めるでしょう。
主体的に行動したい人
主体的に行動したい人もベンチャー企業のフルリモート勤務に適しています。大企業のオフィスで働いていると、多くの人は自分の仕事が上司や企業組織に管理されていると感じるでしょう。定められた業務をこなし、進捗をこまめに報告し、結果に対してフィードバックを受けるという一連の流れの繰り返しです。
しかし、ベンチャー企業のさらにフルリモートにおいては、個々の従業員の業務を組織として管理することが難しい場合がほとんどです。指示を待つのではなく、それぞれが主体的に行動し成果を追求する姿勢が求められます。これまで任された仕事をこなすだけでやりがいを感じられなかった人も、ベンチャー企業のフルリモートなら最大限のパフォーマンスを発揮できる可能性が高いでしょう。
新しいことに挑戦したい人
ベンチャー企業の魅力は、何といっても日々新しいことに挑戦できる点です。そのような仕事に魅力を感じる人は、ベンチャー企業に向いています。
企業も事業が安定すると、個々の従業員の業務内容もある程度定まってきます。型通りの仕事は慣れれば楽に感じられますが、一方でいつも同じ業務をこなしていると退屈に感じることもあるでしょう。また同じ業務だけをこなしていると、自分の成長にもつながらないため、将来のキャリアアップに不安を感じる人もいます。
そのような人はスピード感を持って事業を改善していたり、新規事業を立ち上げたりなど変化の大きなベンチャー企業の仕事に向いています。従業員一人ひとりも枠にとらわれず常に成長が求められるため、スキルアップの実感を得られるでしょう。
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まとめ
ベンチャー企業では、安定した大企業では得られない多様な経験を積めるのが魅力です。さらにフルリモートワークという働き方を選べば、働く時間や場所に囚われない理想のライフスタイルを実現できるでしょう。
一方でベンチャー企業のフルリモートワークは仕事の成果をシビアに求められる、成果主義になりがちです。リモートワークで成果を上げるためには自己管理能力を高め、周囲に頼らず自身の業務を遂行する力が必要となるため、自身の適性を見極めることが大切です。
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