外資系でフルリモートワークは可能?求人と業務内容について解説
外資系企業はグローバルな業務を展開するケースが多く、リモートワークの導入率も高くなっています。転職するなら外資系企業が好む要素を上手くアピールするのが大切です。今回は外資系企業でリモートワークできる業務や、転職を成功させるコツを解説します。
近年における社会情勢や働き方の多様化により、リモートワークを希望する人も多いでしょう。特に外資系は、在宅ワークを推奨する企業が多いイメージですが、実際どのような仕事へ応募すればフルリモートワークできるのか、気になるところです。
この記事では、フルリモートワーク可能な外資系企業の職種と業務内容、転職活動を成功させるための対策を解説します。未経験から外資系企業へチャレンジする際のアピールポイントにも触れているため、気になる人は参考にしてください。
外資系でフルリモートワークは可能か
外資系企業の求人には「リモートワークOK」の案件が多くあります。これは、外資系企業の「結果が出せるなら過程は問わない」という成果主義が影響しているのかもしれません。
実際、欧米では日本より早期にリモートワークを開始しており、高い導入率を誇っています。米国企業のWorldatWorkが公表したデータによると、コロナ禍以前の2015年時点で、すでに85%の企業が在宅ワークを行っていたようです。
2022年の日本におけるリモートワーク導入率が51.7%という点を踏まえると、外資系のなかでも米国企業には、リモートワークできる環境が整っているのかもしれません。リモートワークできる企業への転職は、外資系企業を選択肢に加えると実現しやすいでしょう。
フルリモートワークできる外資系求人の業務内容
リモートワーク可能な外資系企業の求人には、どのようなものがあるでしょうか。以下は、求人サイトで「フルリモート 外資系」と検索した際にヒットした案件の一部です。
- カスタマーサポート
- 研究補助
- システムエンジニア
- グローバル人事
- 法務サポート
- データアナリスト
それぞれ解説します。
1.カスタマーサポート
外資系企業のカスタマーサポートは、製品やサービスの問い合わせに対し、トラブルシューティングを図る業務です。主に電話やメール、ビジネスチャットなどコミュニケーションツールを活用するため、自宅で仕事に就けるのが特徴です。
ただし外資系の場合、国内外からさまざまな質問が寄せられる可能性があり、業務によっては一定水準以上の語学力や、異文化への理解が必要と思われます。グローバルな視点で働ける機会でもあり、メリットややりがいを感じられるでしょう。
2.研究補助
リモートワークの研究補助は、プロジェクトや研究チームの一員として、主に以下のような業務にあたります。
- 研究テーマに関連する情報やデータの収集
- 研究論文や文献のレビューや分析
- 研究データの整理や分析サポート
- 研究状況や結果の報告 など
研究補助は、関連調査やデータ収集、文献レビューなどをリモートワークで行います。また収集データや作成資料の保管、共有はオンラインツールを活用し、プロジェクトチームのメンバーと協力しながら進めます。
ただし研究データは機密情報を含む可能性があるため、セキュリティ対策など、リモートワーク環境を整えなければいけません。しかし、業務を通じて専門知識に触れる機会が多いため、専門領域の深化が期待できるでしょう。
3.システムエンジニア
リモートワークできる外資系企業のシステムエンジニアは、主にソフトウェアやアプリケーションの開発、保守を担当します。業務内容は、以下の通りです。
- ソフトウェアやアプリケーションの設計、開発、テスト、デバッグ
- プログラミング言語や開発ツールを用いたシステムの実装、改善
- バグの修正やパフォーマンスの最適化
- 既存システムのメンテナンス など
システムエンジニアは、基本的にパソコンと通信回線があれば業務が完結するため、フルリモートワークに適した職種の一つです。単独作業が多く、孤独感を抱きやすいのがデメリットですが、新しい技術や開発手法を学びながら自己成長を図れるのがメリットと言えます。
また外資系企業なら、国際的なプロジェクトに携わるチャンスがあるかもしれません。大型案件となれば、やりがいや達成感もより得られるでしょう。
4.グローバル人事
外資系企業のグローバル人事は、主に国際的な人事業務を担います。業務内容の一例を、以下に挙げました。
- 国内外における採用活用や人材戦略の実現
- 人材育成研修の計画、実施
- 採用プロセスの管理 など
グローバル人事では、国内外の従業員と円滑にコミュニケーションを取りながら、企業全体の人材戦略の実現を図ります。幹部層へのヒアリングや戦略会議などの機会が多いため、オンラインコミュニケーションツールやWeb会議ツールの活用が必須です。
海外の従業員とやり取りする際は、現地との時差や言語の違いに不自由を感じるシーンがあるかもしれません。しかし国際的な環境で働ける点では、多様性や異文化理解が深められるなど、メリットを得られるでしょう。
5.法務サポート
リモートワークの法務サポートは、外資系企業の法務部門であらゆる企業法務を支援する仕事を指します。業務の一例は、以下の通りです。
- 契約書や社内規定の作成
- コンプライアンス研修の実施
- 各種契約書の翻訳、修正
- 訴訟対応 など
企業法務は非常に専門性が高く、1人の担当範囲が狭いケースが多くあります。また業務によっては機密文書を取り扱うため、万全なセキュリティ対策が求められます。
外資系企業での法務サポートは、国際的な視野で業務に取り組めることも多く、スキルの底上げが図れるかもしれません。ただし法律の知識や高い語学力が必要とされ、転職の難易度はやや高めでしょう。
6.データアナリスト
外資系のデータアナリストとしてリモートワークする場合、企業が展開するサービスや製品の各種データを収集、分析し、販売戦略の立案に活かします。業務の一例は、以下の通りです。
- 企業内外からのデータ収集と整理
- 収集したデータの傾向を可視化
- 統計資料の作成
- 戦略の立案 など
データアナリストはシステムを利用する業務がメインのため、フルリモートワークしやすい職種と言えます。データベースや分析ツールを使用し、収集データの解析を行ったり傾向やパターンを読み取ったりするため、物事を客観視するスキルが必要です。
外資系企業での業務となれば、さまざまな国や地域のデータを分析し、よりグローバルな視点で業務に取り組めるでしょう。企業の業績やビジネス戦略に触れながら経営陣と意見交換するシーンもあり、業務を通じて新たな発見ややりがいを感じられるかもしれません。
未経験で外資系に転職するのは可能か
リモートワークできる職種で気になる求人があった場合、どのように対策すれば、転職が実現できるでしょうか。以下は、未経験から外資系企業へチャレンジする際に、選考でチェックされやすい項目です。
- 過去の功績
- 専門スキル
- 語学力
一つずつ見ていきましょう。
1.過去の功績
外資系企業に未経験で応募する場合、過去の功績をアピールできると有利になる可能性があります。例えば、MVPの獲得や営業目標の継続的な達成など個人成績は、自分の能力やポテンシャルをアピールするのに有効です。
また仕事だけでなく、ボランティアや地域の活動、副業などさまざまなシーンでの成果を伝えるのもよいでしょう。目標に対する達成率や、企業への貢献度を数値化できると、自分がどの程度優れた人物かを示せます。たとえ未経験でも、有能な人材と評価されれば、選考に通過しやすいでしょう。
2.専門スキル
外資系企業は複雑な業務をグローバルな規模で展開しているケースが多く、専門スキルを持つ人材を求める傾向があります。そのため特定分野に精通した人は、そのフィールドで迅速かつ効率的に業務できるため、内定を獲得しやすいと思われます。
さらに多くの外資系事業は成果主義であり、業界内で優位性をめぐり競争が繰り広げられています。そのような環境下に専門スキルを持った人材がいると、得意分野でリーダーシップを発揮し、競合する企業にない高品質なサービスの提供が可能になるかもしれません。結果的に企業の競争力を高められると判断され、採用されやすくなるのです。
3.語学力
外資系企業への転職は、職種により語学力が必要です。例えば、営業やカスタマーサポートは業務中のコミュニケーションが必須なため、一定レベル以上の英語力が求められてもおかしくありません。TOEICであれば800スコア以上獲得できていると、ビジネスレベルの英会話力と判断してもらえます。
ただし、TOEICスコアや語学系の資格取得はあくまでも目安です。自分の語学力をきちんとアピールするには、英語での面接対策や専門分野に特化した英会話のスキルを磨いておくと、より外資系企業への転職が実現しやすくなるでしょう。
フルリモートワークの外資系企業に転職する3つの準備
フルリモート可能な外資系企業へ転職するには、以下の準備が必要です。
- 日系企業との違いを理解する
- キャリア像や転職の目的を明確にする
- 在宅ワークの環境を整える
それぞれ確認しましょう。
1.日系企業との違いを理解する
フルリモートワークの外資系企業に転職する場合、日系企業との違いを理解しておく必要があります。以下に、両者の違いをまとめました。
特徴 | 外資系企業 | 日系企業 |
働き方 | 結果重視の個人主義 | 企業文化を重視する集団主義 |
コミュニケーション | 自己主張が求められる | 周囲との調和が求められる |
経営 | 短期的視野で変化への適応力が必要 | 長期的視野で人材の育成力が必要 |
最終決定権 | 海外本社 | 日本本社 |
外資系企業ではグローバルな視野を持ち、異文化への適応力や企業成長への貢献が求められます。そのため、個々の能力やアイデアが重視される傾向にあります。一方、日系企業では、周囲との協調性や企業方針に則った考え方が大切です。
もし、こうした違いがわからないまま外資系企業へ転職すると、今までの働き方と異なる部分に戸惑う可能性があります。またリモートワークでは労働環境の雰囲気がとらえづらく、外資系企業の方針に慣れるまで、不便に感じるケースもあるでしょう。転職後のミスマッチを防ぐためにも、外資系企業に対する事前の情報収集と、企業文化へ理解を深めておくのが大切です。
2.キャリア像や転職の目的を明確にする
在宅ワークが可能な外資系企業へ転職するなら、どのようなキャリアパスを経て何を目指したいのか、転職の目的を明確にするのが大切です。
外資系企業にはさまざまな業界や領域の仕事があり、多様な働き方を実現できます。多国籍の従業員が働いていれば、それぞれの文化や価値観に触れることになるため、思想や視野の広がりにつながるかもしれません。そうした状況で自分の理想とする姿が明確になっていると、モチベーションを維持したまま自己成長できるようになるはずです。
自分のキャリアビジョンを企業でかなえられるのか判断し、その都度最適な選択をするためも、目指すポイントを明確にしておくとよいでしょう。
3.在宅ワーク環境を整える
フルリモートワークの外資系企業に転職する際、在宅ワーク環境を整えるのは重要です。近年生じた社会情勢の変化により、リモートワークは世界的にトレンド化しています。特に外資系企業では、グローバルなプロジェクトや国際的なチームで業務にあたるケースが高く、リモートワーク導入が当たり前になっています。そうした点からも、在宅ワークの環境整備は、必須と言えるでしょう。
なお、在宅ワークを問題なく行うには、以下の準備が必要です。
- パソコン
- ヘッドセット
- 勤怠管理ツール
- タスク管理ツール
- セキュリティ対策
- コミュニケーションツール
- Webカメラ(内蔵されている場合は不要) など
企業からの貸与、あるいはパソコンに内臓されている場合は不要ですが、上記のアイテムやツールは業務上必要なものが多いので、準備しておいて損はありません。
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まとめ
外資系企業におけるフルリモートワークについて、業務内容や転職する際の留意点を解説しました。外資系企業は、グローバルなメンバーで国際的プロジェクトを遂行するケースが多く、リモートワーク業務は日常的なものと考えられます。求人情報を見てもカスタマーサポートや人事、法務サポートなど業務内容が多岐にわたり、あらゆる業界でリモートワークが可能なようです。
未経験からフルリモートワークの外資系企業へ転職する場合、自分の功績や専門性をアピールしましょう。選考通過や採用の確率が高まります。また外資系企業やリモートワーク業務のノウハウを備えた転職支援サイトの活用で、より戦略的な転職活動が進められます。
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