フルリモートワークの弊害とは?働き方と対策を解説

フルリモートワークにはメリットだけでなく弊害もあるため注意が必要です。フルリモートワークで想定される弊害と対処法を解説します。快適なフルリモートワークを目指す人は参考にしてください。

フルリモートワークには多くのメリットがありますが、一方でいくつか弊害も懸念されます。フルリモートを始める際は、どのような弊害があるか理解したうえで適切な対策を取り、余計なストレスをためないことが大切です。

今回は、フルリモートワークで懸念される弊害と対処法を解説します。自分に合った方法を取り入れ、快適なフルリモートワークを実現しましょう。

フルリモートワークによる弊害5選

フルリモートワークによる弊害5選

フルリモートワークによる主な弊害は、次の5つです。

  1. 仕事とプライベートの切り替えが難しい
  2. コミュニケーションが取りにくい
  3. 仕事の評価が得られにくい
  4. 自己管理を怠りやすい
  5. 運動不足になりやすい

それぞれ解説します。

 

1.仕事とプライベートの切り替えが難しい

フルリモートワークは、仕事とプライベートが曖昧になりがちです。特に在宅勤務は普段生活している空間で仕事する人も多く、気持ちの切り替えが難しくなります。始業時間を迎え机に座っても、自宅では仕事へスイッチが入らないこともあるでしょう。さらにテレビや本、ベッドやソファといった誘惑や同居家族の生活音なども集中力を妨げる要因になります。

また一方、勤務時間の概念が弱まり、働き過ぎてしまう場合もあります。休憩を取らず夜まで仕事したり、業務時間外にも仕事が頭から離れなくなったりするなどです。長時間労働が慢性化すると、心身にストレスや疲労もたまりやすくなるので注意が必要です。

 

2.コミュニケーションが取りにくい

リモートワークはオフィス勤務と違い相手の状況が見えないため、質問や相談があっても話しかけづらいことも弊害です。対面で顔を合わせることで、自然と生まれていた会話や雑談もなくなります。またチャットやWeb会議などツールを使ったやり取りは、対面の会話より意思疎通が難しい場合もあります。特にテキストでは、お互い言葉のニュアンスが伝わらなかったり、事務的な印象を与えてしまったりすることもあり、相手の表情や声のトーンから気持ちを読み取ることもできません。タイムラグや誤解も生じやすいでしょう。
このようにフルリモートワークでは、コミュニケーションが量と質の両面から低下しやすく、従業員間の人間関係が希薄化する恐れがあります。

 

3.仕事の評価が得られにくい

多くの企業では「定性評価」と「定量評価」を組み合わせた人事評価制度を導入しています。しかし、フルリモートワークでは対面で接する機会がなく、仕事中の姿を上司に見てもらえません。勤務態度や難易度の高い目標への挑戦意欲、主体性、協調性といった「定性評価」の判断は難しいと言えます。
目標達成までのプロセスや創意工夫が見えづらいと、成果だけで評価が下されることになります。また成果を数値化しづらい、短期で成果を出すのが難しい仕事では、納得いく評価を得られない場合もあるでしょう。さらに自己評価と上司からのフィードバックも食い違いやすくなります。フルリモートワークで公平な人事評価を受けるには、定性評価にあたる部分をいかに可視化するかが肝心です。

 

4.自己管理を怠りやすい

フルリモートワークは自由度が高く、自分のペースで仕事できるぶん、自己管理能力が求められます。1日の時間を管理して効率的に業務を進めたり、期日までに目標達成できるよう計画を立てたりする必要があります。業務が立て込んでいるときは、優先順位を決めなくてはなりません。怠けないよう自分を律したり、モチベーションを維持したりすることも重要です。適度に休憩を取る、睡眠時間を確保するなど体調面の管理も自己管理能力に含まれます。

自己管理能力の高さには個人差があります。1人ではスケジュールやタスク管理が難しく、ダラダラ仕事してしまう、納期を守れないといった人もいるでしょう。

 

5.運動不足になりやすい

オフィス勤務では通勤や社内外の移動があり、意識しなくても歩いたり階段を上り下りしたりするでしょう。しかしフルリモートワークでは外出が減るため、体を動かす機会もありません。長時間、同じ姿勢でパソコンの前に座りっぱなしでは、体力や筋力が低下しやすく、外出が面倒になるなど悪循環に陥りやすいでしょう。運動不足になると太ったり、生活習慣病を発症したりするリスクも増します。

厚生労働省の「アクティブガイド-健康づくりのための身体活動指針-」によると、18~64歳では1日合計60分、元気に体を動かすことが理想とされています。歩数では1日8000歩が目安です。フルリモートワークでは、意識的に体を動かさないと達成しづらい水準だと言えるでしょう。

フルリモートワークで起こる弊害への対処法

フルリモートワークで起こる弊害への対処法

フルリモートワークで起こり得る弊害の対処法は、次の4つです。

  1. 働く環境を整える
  2. チャットやミーティングで定期的に交流する
  3. 自己管理できるツールを活用する
  4. 運動習慣を取り入れる

順番に解説します。自分にとって優先度の高い問題から対処していきましょう。

 

1.働く環境を整える

フルリモートワークには、快適に作業できる環境の整備が欠かせません。自宅で仕事部屋や書斎が用意できると理想的です。難しい場合でも、できるだけプライベートと区別した空間を確保しましょう。長時間の作業に適したデスクと椅子も必要です。大型モニターなど適切なデバイスも準備しましょう。集中できる環境で作業することで、仕事とプライベートの切り替えもしやすくなります。

自宅では集中しづらい人は、近隣のコワーキングスペースの利用も手です。リモートワーク用の環境が整っているため、自分で用意する手間が省け、自宅より集中して取り組める場合もあります。出社に近い形となり、生活にメリハリが生まれるでしょう。

 

2.チャットやWeb会議で定期的に交流する

上司や同僚と直接会って話せないぶん、チャットやWeb会議で積極的に交流しましょう。文字のみでやり取りするチャットだけでなく、Web会議で定期的に顔を合わせる機会を設けることが大切です。お互い顔を見て話すことで、テキストでは難しい情報共有や相談も可能になります。また雑談は人間関係を築く潤滑油です。雑談用のチャットルームを設置し、ときにはプライベートな話もしてみましょう。職場の仲間と雑談を通してリラックスでき、心理的な距離も縮められます。仕事でトラブルが起きたときも相談しやすくなるでしょう。

 

3.自己管理できるツールを活用する

タスクを管理するツールも活用しましょう。プロジェクトの進捗や個人のToDoリストを可視化でき、スケジュールも管理できます。作業の漏れや遅延を防ぎ、効率良く仕事できるでしょう。上司にも担当業務の進捗状況がリアルタイムで共有されるため、適度な緊張感が生まれ、助言も受けやすくなります。目標達成までのプロセスやチームワークも共有化され、上司やメンバー同士安心して業務に取り組めるはずです。

ツールにより機能や特徴はさまざまです。チームにとって使いやすいものを選びましょう。場合によっては、チャットやコメントなどコミュニケーション機能が搭載されたものもあり、業務に関するやり取りをツール内で完結できます。

 

4.運動習慣を取り入れる

運動習慣も意識して取り入れましょう。長時間パソコンに向かって作業していると、肩こりや腰痛、眼精疲労など体に不調が起きやすくなります。仕事の前後や休憩中に散歩や筋トレ、ストレッチなどを取り入れることで、デスクワークによる不調を予防でき、気分転換も図れます。例えば、買い物には車ではなく自転車を使う、時間が取れる休日は長めの距離をウォーキングするなど、習慣化することが大切です。スマートフォンにインストールできるヘルスケアアプリなどを使い、1日の歩数もチェックしましょう。

フルリモートワークを検討している方はReWorksへ

フルリモートワークを検討している方はReWorksへ

フルリモートワークには「居住地域に縛られず、理想とするワークライフバランスで働ける」という代えがたいメリットがあります。弊害もあるため注意が必要ですが、意識して対処法を取り入れれば、メリットを享受しながら快適に仕事できるでしょう。
フルリモートワークを検討中、あるいは転職を考えている人には「ReWorks」がおすすめです。フルリモート正社員に特化した転職支援サービスのため、条件に合う企業を見つけやすいでしょう。
人材育成のサポートもあり、キャリアコンサルタントによる無料相談やオンライン講座も充実しています。フルリモートできる仕事でキャリアを活かしたい人はもちろん、未経験の業界へキャリアチェンジを希望する人も安心して利用できます。

まとめ

フルリモートワークは、主に自宅が就業場所になるため、仕事とプライベートの切り替えの難しさや自己管理の問題が課題になります。しかし、フルリモートワークの弊害は、作業環境の整備や各種ツールの活用、個人の意識改革で対処できる部分が多いでしょう。意識して対処法を実践することで、フルリモートワークの弊害を軽減でき、理想とするワークライフバランスを実現できます。

フルリモートワークは従業員と企業、双方にメリットがある働き方であり、近年は幅広い職種で導入が進んでいます。フルリモートできる仕事へ転職をかなえたい人は、ぜひ「ReWorks」にご登録ください。