在宅ワークで事務仕事がしたい!どんな仕事があるか一挙紹介!

近年、働き方のひとつとしてクライアントから直接仕事を請け負って自宅で作業をする「在宅ワーク」を選ぶ人が増えています。
同様の働き方である「フリーランス」のイメージから、在宅ワークもIT技術やWebの知識、クリエイティブ系のスキルがなくては仕事にならないと思っている方も多いのではないでしょうか。
「在宅ワーク」は「自宅で働く」という意味なので、仕事の数だけ職種があるといっても過言ではありません。オフィスに出勤するのが当たり前だった「事務」や「秘書」の求人もあるのです。
基本的なビジネスマナーさえあれば始めやすい事務関連の仕事と、在宅事務ならではのメリット・デメリットをご紹介します。

在宅で事務仕事ができるの?

「事務」は会社の事業を支える大切な部署であり、担当分野がある場合には「営業事務」や「経理事務」とも呼ばれます。

仕事内容はデスクワークが中心で、パソコンでの資料作成やデータ入力、郵便物の発送や仕分け、契約書や領収書・請求書のファイリング、備品管理、代表メールへの対応などです。「受付」を兼務する場合には電話応対や来客応対などをすることがあるでしょう。

書類の電子化が進んでいる企業であれば、来客対応以外の仕事はオフィスでなくてもパソコンさえあればどこでも作業可能です。会社やスタッフとのコミュニケーションは遠隔になるためICTに置き換わりますが、「事務」の仕事は自宅のパソコンでもできるのです。

経験がなくても始めやすい在宅事務

「事務」の仕事は会社の業務内容を理解して、必要な作業を先回りして考え、自発的に動くことが求められます。また、在宅ワーカーを募集している企業は即戦力を求めていることが多く、「事務未経験OK」の求人は少ない傾向にあります。

「事務未経験」「社会人未経験」の方が在宅事務を目指すには、ある程度形が決まった作業が中心の在宅ワークを始め、パソコンスキルやビジネスマナーを身につけてから、仕事の幅が広がる「在宅事務」へ挑戦するとよいでしょう。

未経験OKの求人が多く、基本的なパソコンスキルさえあれば始めやすい在宅ワークを3つご紹介します。

データ入力

データ入力の仕事は、画像や手書きの文字をテキストで打ち込み納品することです。ファイルからファイルへとデータを移行させることもあります。

1件あたりの報酬は数円~数十円と単価が低めの仕事なので、スピーディにこなすことで時間単価が上がります。なによりも正確さが求められるため、パソコンスキルも向上するでしょう。

テープ起こし

テープ起こしは講演会やインタビューなど録音されたものを再生し、テキスト文字にしていく仕事です。正しい日本語の使い方や表記ルールなどを理解する必要があるので、ビジネスマナーに通じる面があるでしょう。

報酬はテキスト打ちした文字量ではなく、音源の長さが基準になるケースがほとんどです。10分間の音源をどのくらいの時間で文字に直せるか、練習がてら自分のスキルを把握しておくとよいでしょう。

資料作成

資料作成の仕事は、企業の業務内容によってさまざまなものがあります。社内外用のプレゼン資料・提案書等の作成、データ集計・予実管理、マーケティング資料作成、成果物確認など。PowerPointやExcelの知識があると、請け負える仕事の質が高くなり、より高報酬が期待できるでしょう。

ある程度のフォーマットはありますが、見る人にとってわかりやすい資料作りが求められるので、まさに「在宅事務」の仕事内容の一端を先取りできます。

経験がある方が始めやすい在宅事務

事務職は女性の就職率が比較的高い職種ですが、結婚・出産・子育て・介護などのライフイベントによってキャリアが途切れてしまうという課題がありました。企業にとっても、採用コストや教育コストが頻繁に掛かるのは好ましくない状態です。

「営業事務代行」「在宅経理事務」「在宅秘書代行」なら、働き手と雇う側、両者の悩みが解決できるとして、近年、需要が拡大しています。

営業事務

営業事務は、外回りが多く忙しい営業担当者に替わって、バックオフィス全般を担当する部署です。クラウド上のシステムや会社のサーバにアクセスして、メール代行や電話代行、資料作成などを行います。

プレゼン資料のサポートを頼まれることもあり、手がけた資料が会社の売り上げに直結する場面を体験できる、やりがいのある仕事です。

経理事務

日商簿記検定の資格があれば、経理事務の仕事に有利でしょう。仕事内容は出社勤務の場合と変わらず、請求書発行や支払・税金納付業務、立替精算、未入金確認、帳簿作成などです。

経理事務の仕事は、数字を正確に記録し管理できるコツコツタイプの人に向いているでしょう。

秘書

大手企業には秘書課や秘書室があり、多忙な役員や重役の業務をサポートしています。在宅秘書のクライアントは中小企業の経営者や個人事業主の方が主で、事務作業や購入代行、店舗予約、調べもの、スケジュール管理など、クライアントがコア業務に集中できるようさまざまな業務を担当します。

クライアントの職種はデザイナー、ライター、税理士、コンサルタント、美容師など多岐にわたり、経験のある業界や興味のある分野であれば仕事に慣れるのも早いでしょう。

在宅事務をするメリット

在宅ワークは通勤が不要なため、時間と体力を節約でき自由な時間が増える働き方です。子育てや介護と仕事の両立を目指したり、収入アップのための副業として選んだりする人も多いでしょう。

在宅事務ならではのメリットについて整理しておきましょう。

納期さえ間に合えば比較的自由にできる

在宅事務にはシフト制で時間給の契約と、データ入力などある程度まとまった量の依頼があり、期日までに完成させればよい場合とがあります。後者であれば、生活の中で仕事にあてる時間を比較的自由に決められるので、プライベートとの両立がしやすいでしょう。

1人でコツコツ作業しやすい

仕事に慣れてくれば、最初の指示さえあれば完成まで1人で担当できるということもあるでしょう。とくに経理やデータ集計など、数字を扱う仕事は正確さが求められるため、コツコツ作業できる環境が大切です。

電話や来客の対応をする必要がないため集中できる

オフィスのざわめきが苦手、電話が鳴ると作業に集中できない、という人もいるでしょう。在宅ワークなら自分が心地よい環境で、集中して作業にあたることができます。セールスなどふいの来客もないので、時間の管理もしやすいでしょう。

在宅事務をするデメリット

自宅でゆったりと仕事ができる「在宅事務」は理想的な働き方のように思えますが、マイナス要素はないのでしょうか。デメリットについてチェックしておきましょう。

完全に自由に働けるわけではない

「在宅事務」の中でも、営業時間内にこまめなフォローが必要な業種では、「在宅で自由に働く」というイメージとは少し違うかもしれません。週3日・1日3時間など希望のシフトを組むことは会社勤務よりも容易ですが、勤務時間中は電話対応やオンラインでの打ち合わせなど、忙しい時間が続くケースもあります。

コミュニケーション力がないと辛い目に…

在宅事務はチームを組んで業務にあたることが多く、コミュニケーション能力が必要とされる場面も多くあります。在宅秘書であればクライアントの意をくんで、適切な対処をとることも必要でしょう。

オンライン上でのやりとりは対面で話すよりも、細かなニュアンスが伝わりにくいため、指示や対応の間違いがないように確認しながら作業を進めることが大切です。

まとめ

在宅事務は、事務経験・社会人経験のある方が、
「出産・子育てのために退職したけれど、スキルを活かして働き始めたい」
「パートナーが転勤族のため1カ所に勤め続けるのは難しいけれど、ロングキャリアを実現したい」
といった場合にぴったりの仕事です。

担当する企業やクライアントによって実際の業務は大きく変化するので、応募前や面接などの機会に業務内容をしっかりと確認しておきましょう。

事務とはいえ、イベントやセミナーの事務局を任されたり、ホームページやSNSの運用を担当したりする場合には裁量も大きく、やりがいのある仕事となるでしょう。

業界未経験・社会人未経験の方は、比較的ハードルの低い「データ入力」などで在宅業務に慣れながら、ビジネスマナーを身につけていけるとよいですね。