フルリモートの正社員事務へ転職はできる? 求人情報についてご紹介!

近年、リモートワークを導入する企業が増加しており、事務職も在宅で働ける機会が増えています。なかには、正社員待遇で在宅ワーカーを募集している企業もあります。今回はフルリモートで働ける「事務のお仕事」への就職・転職を目指す方へ、検索方法や具体的な仕事情報についてご紹介します。

フルリモートで事務をしたい! 正社員の求人情報の探し方とは?

フルリモートの働き方とは?

「フルリモートワーク」とは、リモートワークやテレワークの一種です。リモートワークのなかでも「完全に遠隔地で働くスタイル」のことを「フルリモートワーク」といいます。フルリモートワークの仕事は自宅で業務を行う他、企業によってはコワーキングスペースやカフェなどで働くことを許可しているケースもあります。また、地方の中核都市にサテライトオフィスを設置したり、レンタルスペースと企業が契約したりするケースも増えてきました。

フルリモートワークは完全なリモートワークができるため、地方在住でも東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県など首都圏の企業に就職可能です。さらに、正社員待遇のお仕事であれば、子育てや介護など家庭の事情で外へ出て働くことが難しい場合にも、家にいながら正社員として働ける点がメリットです。

休日の設定は、企業や業界により異なりますが、事務の正社員の場合、土日祝日が休みということが多い傾向にあります。また、年収は出勤して働く事務の仕事と等しいケースがほとんどでしょう。

リモートワークやテレワークは、業態や仕事の内容により定期的に出勤することもあります。出勤することなく働きたいときは、「フルリモートワーク」「通勤なし」といったキーワードで探してみましょう。

フルリモートの正社員事務の探し方

フルリモートで働ける正社員事務の探し方を紹介します。フルリモートワークなら、応募から採用まで、すべてオンラインで完了することもあります。面接や研修でも出社する必要がないなら、地方に住んでいても応募しやすいですね。

 

・求人サイト

求人サイトを検索して、フルリモートで働く事務の仕事を探してみましょう。まずは、「フルリモート 事務 正社員」「フルリモート 経理事務」など、希望の条件を入れて絞り込んでいきましょう。

フルリモートなら出勤する必要がないため、企業の所在地(勤務地)による制約を受けずに仕事を探せます。よりたくさんの求人をピックアップしたいなら、エリアを指定せずに検索すれば、全国各地のフルリモートの仕事がヒットするでしょう。

事務の仕事は人気があるため、新着情報を定期的にチェックして条件に合う仕事を見逃さないようにしておきましょう。求人サイトによっては、新着情報がトップページに表示される時間が決まっていたり、3日以内に到着した情報だけを表示できたり、事前に設定した条件にあてはまる求人がアップされた際にメールでお知らせしてくれたりします。希望の求人が「応募終了」となってしまわないように、自分の生活に情報チェックの時間を組み込みましょう。

事務仕事の経験がないままに挑戦したいのなら、「未経験OK」「初心者歓迎」の求人が狙い目ですよ。初心者歓迎の求人では、オンラインでの研修制度が整っていたり、リモートワークでありながらチーム制で仕事を進められたりと、安心して仕事ができる環境でスタート可能でしょう。

サイトによっては、求人サイト経由で応募した就職先に決定した際に「お祝い金」をもらえることがあります。在宅ワークを始めるにあたり、仕事環境を整えたり備品を購入したりしたい方にとってはうれしい制度ですね。

 

・転職エージェント

転職エージェントサービスを利用することで、フルリモートの仕事を探せます。各転職エージェントにはキャリアアドバイザーが在籍し、求職者の転職活動をサポートしています。希望条件や経歴にマッチする仕事を仲介してもらえるので、自分に合う仕事の情報を効率よく得られる点がメリットです。

エージェントによって、得意な業界や雇用形態があるので、登録前に「フルリモートかつ正社員」の求人を扱っているかどうか確認しておきましょう。フルリモート求人に対する実績の多いエージェントであれば、職務経歴書の書き方やオンライン面接のポイントなど、的確なアドバイスがもらえるでしょう。

また、自分から直接確認しづらい事柄について、キャリアアドバイザーが代わりに質問・交渉してくれるため安心感もあります。給与面や休日の日数、福利厚生などについて気になる点があれば、キャリアアドバイザーに相談しましょう。

 

・ハローワーク

ハローワークの求人からフルリモートの仕事を探せます。一般的な求人サイトには、企業と雇用関係を結ばない、いわゆる業務委託の案件も混在して掲載されています。しかし、ハローワークの求人では、業務委託の場合には「請負」と明記されており、書式に慣れると見分けやすくなるでしょう。また、直接雇用の求人が多い傾向にあるので、正社員の仕事を探したい場合は、ハローワークで探すと該当する仕事を見つけやすいでしょう。

仕事探しに不安や疑問がある方は、最寄りのハローワークへ直接相談に行くのもおすすめです。相談窓口では、仕事の探し方や履歴書の書き方など、さまざまなことを教えてもらえます。

また、ハローワークでは求職者であれば無料で参加できるパソコン講座や条件を満たせば受講手当が受け取れる求職者支援訓練などを実施しています。ママ向けのパソコン講座では託児しながらパソコンのスキルを身に付けられるので、自分のスキルに不安のある方や事務に役立つスキルを学びたい方におすすめです。

 

・勤め先に打診する

企業に勤めている方は、転職を考える前に勤め先がリモートワークを導入しているか、いずれ導入する予定があるかどうかを確認してみましょう。企業によってはすでにリモートワークへ対応していることもあります。

自身が所属している部署ではリモートワークを導入していなくても、他部署では導入されていたり、一定の条件を満たせば申請できたりするケースがあります。今後導入を検討しているようであれば転職せず、働き慣れた企業に勤め続けられますね。

リモートワークの導入を検討中であれば、導入の時期など詳しく話を聞いておきましょう。その場合、自分の担当している仕事がリモートワーク対応となりそうなのかを合わせて確認しておくと安心です。まずは、総務や人事部、直属の上司などに話を聞いてみましょう。

また、すでに実施している企業でも、コロナ禍の影響が薄れると共に通常のオフィス勤務へ戻していく予定である場合があります。リモートワーク対応が一時的なものなのか、継続して実施する予定であるかどうかも確認しておきましょう。

フルリモート求人のチェックポイント

フルリモートの正社員事務の仕事を探すときのチェックポイントを紹介します。掲載されている求人情報でしっかりと確認し、不明点がある場合には応募書面や面接時に質問しておきましょう。

 

・完全フルリモートかどうか

フルリモート希望なら、「完全に」リモートの仕事なのかどうかを確認しておきましょう。業務自体は「フルリモート」で遂行できる求人でも、研修や会議などで出勤する必要があるかもしれません。こういったケースでも、「ほぼフルリモート」として募集されていることがあります。

不定期な出勤に対応できる環境であれば、たまに出勤することが条件であってもあまり問題ではないでしょう。リモートワークではテキスト主体のやり取りや画面越しの打ち合わせが主になるため、メンバーと実際に顔を合わせられる機会を持つことはプラスに働きます。しかし、遠方に住んでいたり、家族の介護や育児で外出が難しかったりするなら、「完全に」フルリモートかどうかの確認は必要です。

自宅から勤務先への交通機関や所要時間を確認し、「たまの出勤がOKなエリア」と「フルリモートが絶対条件のエリア」を整理しておくと、就職可能な企業が探しやすくなるでしょう。

 

・研修やサポートはあるか

応募の段階で、オンライン研修やサポート体制があるのか確認しておきましょう。完全フルリモートで働く場合、基本的に自宅やコワーキングスペースなどを仕事場にして、自分1人だけで働くことになります。

初めて仕事をするときはもちろん、わからないことやトラブルが発生したときは企業のサポートが必要です。どのようなサポート体制が整っているのか確認しておくと安心ですよ。

また、トラブル時に質問しやすいように、日頃からコミュニケーションを取る努力をしておきましょう。フルリモートで働く社員と企業に出勤する社員がどのように連携をとっているのか、Web面接などのタイミングで聞いてみるのもおすすめです。

 

・求められるスキルはなにか

正社員求人では専門的なスキルを必要としているものもあるので、応募必須条件を確認しておきましょう。例えば、経理事務なら日商簿記の資格、貿易事務ならTOEICの点数などが条件に挙げられています。

また、募集要件に「一般的なパソコンスキル」「WordやExcelのスキル」と記載されていることもあります。どのくらいのレベルを求められているのか、認識の違いがあると後のトラブルにもつながるため、詳細を確認しておきましょう。

例えば、Wordであれば以下のようなスキルをチェックしておきましょう。

初級:テキストの入力ができる。文字に装飾(フォント変更、太字・色変えなど)ができる。割り付けを違いがわかる。書式設定が指示通りにできる。印刷設定(余白の取り方、ページ設定、両面印刷・複数面印刷、サイズ変更など)ができる。

中級:グラフ・インデントの作成ができる。オブジェクトを挿入できる。図形描画で図式がつくれる。画像の挿入・サイズ変更・トリミングができる。

上級:リンクの貼付ができる。ラベル作成ができる。段組の設定ができる。校正機能を設定して活用できる。

ただし、企業によって初級・中級・上級の認識が異なっていたり、特に使う機能が別個に想定されていたりします。自分をよく見せたいあまり実際以上のスキルを報告すると、後になって質問しづらかったり業務が滞ったりして迷惑をかけてしまいます。スキルが足りない場合でも学ぶ意欲があることをアピールして、業務スタートまでに準備しておきましょう。

 

・必要なものは貸与があるか

フルリモートで事務の仕事をするなら、自宅でパソコンを使うことになります。またコンピュータウイルスや不正アクセスを防ぐために、セキュリティソフトの導入も必要です。正社員で働く場合、セキュリティ対策のためにパソコンを貸与されることが多いでしょう。パソコンの貸与があるのか、貸与がないのなら、業務に必要なパソコンのスペックはどの程度なのかをきちんと確認しておくことをおすすめします。

また、事務の仕事ではパソコン以外にもプリンターを使用することがあり、印刷用紙やインクなどの消耗品、文具類、封筒や切手などの備品が必要になることがあります。消耗品や備品は支給してもらえるのか、代理購入をする場合にはどのように経費を請求するのかも確認し、お金の流れが曖昧にならないようにしておきましょう。

 

・残業時の対応などの雇用条件

フルリモートではしばしば、労働時間の把握が難しい点が問題になります。残業することはあるのか、また残業に対する許可申請はどのように行うのかを確認しておきましょう。

企業はフルリモートで働く社員の残業代も支払う必要があるため、労務管理は徹底しているはずです。企業により、オンラインの勤怠管理ツールを導入していたり、残業は許可制になっていたりと対応方法はさまざまです。働き始めてからトラブルにならないように、あらかじめルールを確認しておきましょう。

また、家庭の事情が変わる可能性のある方は、フレックス制や時短勤務へと対応してもらえるかどうかも確認しておけると安心ですね。

フルリモートの事務の仕事内容とは

フルリモートの事務の仕事内容について紹介します。事務には一般事務、営業事務、経理事務などさまざまな種類があります。仕事内容や必要なスキルはそれぞれ異なるため、自分に合う事務の仕事を選べるよう、詳細をチェックしておきましょう。

 

・一般事務

一般事務の仕事では、データ入力、資料作成、伝票処理、メール作成などを行います。これらの業務に求められるスキルは、WordやExcelの基本的操作、メールの送受信、コミュニケーションスキルなどです。特別な資格を必要とすることは少なく、未経験からでも始めやすい仕事です。そして、その分人気も高い傾向にあります。

事務の仕事の経験がない方は、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)や日商PC検定に挑戦しておくと、スキルの証明になるのでおすすめです。

 

・営業事務

営業事務の仕事は、資料作成や電話対応などの業務を通して営業担当者をサポートすることです。一般事務と同様に、WordやExcelの基本的操作、PowerPointでの資料作成など、パソコンを使いこなせるスキルが必要になります。しかし、それ以上に営業担当者の業務を支えるためのサポート能力が重視されるでしょう。

リモートワークといっても、営業事務では電話やメール、Web会議などで対人スキルが必要になる場面が多くあります。営業事務の経験のある方や、サービス業などの経験で培ったコミュニケーションスキルがある方に向いているでしょう。

 

・経理事務

経理事務は、企業のお金の管理や入出金に関連する業務を行う仕事です。1円単位でお金を管理し、膨大な一覧項目へ誤りなく記録する必要があるため、正確さや手際の良さが求められます。フルリモートでは、実際にお金や手形を扱うことが難しいため、伝票処理や会計ソフトを扱う仕事が多くなるでしょう。

経理関係の業務では、専門的な知識や資格が必要となることが多く、未経験では就職が難しいかもしれません。経理事務の経験がある方や、日商簿記の資格を持っている方、数字の扱いに自信のある方におすすめの事務職です。

 

・貿易事務

貿易事務とは、貿易に関わる企業で必要とされる事務の仕事です。海外の企業や事業者との取り引きに関わる仕事をするため、英語や中国語など外国語のスキルや文化の違いに対する細やかな配慮が求められます。

貿易事務の仕事は、スケジュールの管理、適正な伝票の作成、税関申請関連の書類作成などを担当し、貿易業務をサポートします。貿易関連の業務をスムーズに進めるには、専門的な知識も必要です。

貿易事務では、英語のスキルを採用条件に挙げている企業が多い傾向にあります。事務職のなかでも高待遇が期待できるので、「留学経験がある」「TOEICで高得点(850〜900点以上)だった」など、英語力に長けている方は挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

・オンラインアシスタント

リモートワークを導入する企業が増加したことにより、正社員の事務の求人も増加傾向にあります。しかし、出勤して働く事務の仕事より求人数は少なく、また人気が高いため、就業のチャンスがなかなかないと感じるかもしれません。フルリモートで働きたいのなら、「希望職種は事務だけ」とこだわらず、広く探してみることも検討しましょう。

オンラインアシスタントは、データ入力、資料作成、電話受付などの事務職から営業サポート、SNS運用、サイト更新など、依頼主の要望でさまざまな仕事をします。事務系のスキルの他に、プログラミングやマーケティングの知識も活かせるため、エンジニアや調査部・企画部など他職種での経験がある方にもおすすめです。

フルリモートで働くために整えておくべきこと

フルリモートで働くには、仕事をしやすいように環境を整えておく必要があります。企業に出勤するときは、デスクや文房具といったオフィス用品と安定したインターネット環境が整えられていることがほとんどでしょう。リモートワークを始めるなら、「個室空間でホームオフィス」とはいかないまでも、仕事に集中できる環境づくりをしておくとよいですよ。

 

・インターネット環境を整える

フルリモートで働くなら、インターネット環境が整っていることがベターです。メールやオンライン会議、データの受け渡しなど、リモートワークではインターネットを使用する機会が多数あります。

また、インターネットの回線速度の確認も必要です。インターネット環境によっては、通信が途切れる、遅くなるといった問題も生じます。回線速度が遅くなると業務に支障が出ることもあるため、自宅のインターネット回線の速度を確認し、円滑に仕事を進められるよう準備をしておくと安心です。

自宅以外の場所で仕事をする場合、セキュリティに不安がある無料Wi-Fiの利用には最大限の注意を払う必要があります。スマートフォンとのデザリングやモバイルWi-Fiを利用するなどして、情報漏えいのリスクに備えておきましょう。

 

・自宅の環境を整える

在宅ワークはオフィスでの勤務と比較して、オンとオフの切り替えが難しくなることがあります。自宅で仕事をするなら、仕事部屋やワークスペースとして仕事専用のパソコンデスクを用意するなどして、仕事に集中しやすい環境を整えておくことをおすすめします。

また、家族と同居している場合、自宅で働くには家族の協力が不可欠です。特に、家族が過ごすことの多いリビングをワークスペースとするなら、就業時間を共有するなどして理解してもらえるように、前もって相談しておくとよいでしょう。

 

・コワーキングスペースやカフェの下調べ

近年、リモートワークをしている方向けのコワーキングスペースが増加しています。コワーキングスペースやカフェで仕事をするなら、就業前に下調べをしておくと、スムーズに利用できるでしょう。

コワーキングスペースとは、会員制の共有スペース(共有型オフィス)のことです。スペース内で使えるWi-Fiの提供、コピー機やスキャナなどの設備が整っています。ドリンクやお菓子、軽食が用意されているコワーキングスペースもあり、長時間滞在しやすいように工夫されています。

コワーキングスペースを利用するなら、入会金や月会費、使用時間、混雑具合などを事前にチェックしておきましょう。また、カフェやファストフード店、ファミリーレストランなどで仕事をする場合も、事前にコンセントの利用可否や長時間の滞在が可能かどうかを確認しておけると安心です。

正社員のフルリモートの仕事が見つけられないときは

フルリモートでの事務仕事の需要は高まりつつありますが、正社員待遇までは導入していない企業も多いのが現状です。そのため、思うように求人を見つけられないこともありますよね。「なかなか仕事が見つからない……」というときは、正社員にこだわらず、視野を広くして仕事を探してみましょう。

 

・契約社員やアルバイトで探す

契約社員やアルバイトなら、フルリモートの事務の仕事を見つけられる可能性があります。「正社員登用あり」「正社員への転換実績あり」という求人もあるので、まずは契約社員やアルバイトから始めてみるのもおすすめです。

また、正社員の求人が「未経験歓迎」とあっても、事務職の経験者や資格保有者が有利だと考えられます。業界未経験なら、契約社員やアルバイトとして事務経験を積んでから、正社員へとキャリアアップする道を目指してみてはいかがでしょうか。

 

・派遣会社/派遣社員で探す

正社員事務の仕事が見つけられないときは、派遣社員として働きながら就職活動を続ける方法もあります。フルリモートの事務職を紹介してもらえる派遣会社に登録しましょう。派遣社員とは、派遣会社と雇用契約を結んで、派遣先の企業で業務にあたる働き方です。

派遣の働き方は、派遣期間に定めがあったり、働き手側が長期間の勤務を希望しても、派遣先の事情で契約更新されなかったりするデメリットがあります。しかし、パートやアルバイトで働くよりも比較的時給が高く、派遣会社からのさまざまなサポートを受けられるというメリットもあります。

また、派遣社員として働く間に功績を認められれば「社員にならないか」と声をかけられたり、契約社員のまま3年・5年と長期間働くと「無期雇用」に転換してもらえるよう申請できたりします。将来的に社員を目指す人が対象の「紹介予定派遣」という制度もあるので、気になる派遣会社で取り扱っているか、さらには社員となった実績があるかどうかを確認してみましょう。

 

・業務委託で探す

業務委託とは、正社員やアルバイトのように企業に雇われるのではなく、個人として業務を請け負う働き方です。成果物に対して報酬が支払われる「成果報酬型」のケースと、作業時間に応じて報酬が支払われる「時間単価制」のケースがあります。

業務委託は、自分で請け負う案件の量や週に何日・何時間働くかを決めやすく、働き方の自由度は高くなります。また、育休制度や介護休暇がない代わりに、自身で仕事をセーブしたり働く時間をフレキシブルに調整したりと、プライベートと両立しやすい働き方です。正社員という働き方にこだわりがないなら、業務委託で事務系の案件を探してみるのもおすすめです。

業務委託の案件は、一般的な求人サイトの他、クラウドソーシングサイトでも探すことができます。クラウドソーシングサイトの利用は無料のケースがほとんどなので、会員登録後にログインして、どのような案件があるのかチェックしてみましょう。

業務委託で正社員並みの報酬を目指すには、自己管理能力が問われます。業務の進行状況をチェックしたり、複数の企業から仕事を請け負っているならタスクの優先度を確認したり、次の仕事につながるよう多くの企業とコンタクトをとったり、経費計算や確定申告を行ったりと、個人事業主としての仕事も増えるでしょう。フリーランス向けに開発されているITツールを使って、効率的に業務が進められるよう工夫していきましょう。

 

・企業規模を再検討する

就職先を探す際に、「月給40万円~の大手企業希望」「株式会社がよい」「誰もが知っている事業にかかわりたい」などとの条件をつけていると、就職先が狭まってしまいます。特に、リモートワークはスタートアップ企業やベンチャー企業で先行して普及している働き方であり、先進技術との親和性が高いため、これからの事業を扱っている企業での募集が多くあります。また、コストに敏感な財団法人やNPO法人、多様な人材を求めている社会福祉法人などでも募集があるでしょう。

事務の仕事はある程度の組織であれば必要とされる業務なので、企業規模や有名・無名にこだわらず仕事先を検討していきましょう。

 

・希望職種を再検討する

なかなか就職先が決まらないときは、雇用形態や契約形態を変えるだけでなく、職種を変えて仕事を探してみることも検討しましょう。事務職だけにこだわらず、多くの職種から仕事を探してみれば、正社員のフルリモートの仕事を見つけられるかもしれません。

正社員のフルリモートワークが多い職種には、システムエンジニア・プログラマー、ライター、カスタマーサポート、オンライン営業、Webマーケター、Webデザイナー、コンサルタント、チームマネージャーなどがあります。雇用形態や契約形態、職種の選択肢を増やすことで就職できるチャンスが多くなります。

まとめ

フルリモートの正社員事務の仕事は、今後も需要が高まっていくと考えられます。地方にいて徒歩圏内や移動可能な圏内にあまり仕事がない方、外へ出て働くことが難しい方にとって、フルリモートワークは魅力的な働き方ですよね。

事務仕事の経験や簿記の資格、英語のスキルを活かして、フルリモートの事務の仕事を始めてみてはいかがですか。なかなか仕事が見つからないときは、アルバイトや業務委託で経験を積みスキルアップしていくと希望の職種へと進めるでしょう。まずは、フルリモートの求人を幅広く検索してみましょう。